ジム経営トレーナー限定交流会開催 業界を牽引する5人に、集客や業界の未来など様々な話をしてもらいました!
2017年に入ってますます人気が高まりつつあるパーソナルトレーニング業界。
そんな業界の最前線で活躍しているパーソナルトレーナーの皆さんはどんな戦略を立てていて、そしてどんな未来を描いているのか。
今回は、ジム経営トレーナーの中でも珠玉の5人を弊社オフィスにてお招きし、リアル・SNSを問わない集客の仕組みや戦略、今後の目標や業界の行く末などについて、ざっくばらんな会話を交わしていただきました!
ご参加いただいたトレーナーの皆さん
岡崎秀哉さん
1987年鹿児島生まれ。国立大学法人鹿屋体育大学卒。数々のフィットネスベンチャーにて、教育・プログラム開発・プロモーションなどを担当など28歳ながら有数の経験を持つ。
2012年に独立し、2015年ビーサバイLLC.CEOに就任。
「Shibuya Fitness Sharez」発起人。
パーソナルトレーナーとして、紹介のみで運動初心者からアマチュアアスリートまで幅広く指導する。
その他にも、コンテスト優勝・メディア出演・イベント等、その活動は多岐に渡る。フィットネス界注目のユーティリティープレイヤー。
谷けいじさん
1986年香川県高松市生まれのA型。福岡大学スポーツ科学部卒業。ライフチアーズ合同会社の代表、パーソナルトレーニングジム「レブルス」の代表を務める。ベストボディジャパン入賞という輝かしい実績を持ちつつ、TV出演やラジオパーソナリティ、セミナー・イベント運営など非常に多彩な活躍を見せる。
“体が変われば人生が変わる”という合言葉の元、ジム運営以外にもオンライン講座の実施や小学校の課外授業など様々な活動にも精力的に取り組む。
野島賢さん
96年から新宿歌舞伎町にてNo.1ホストとして活躍。その中で人間個々が放つ魅力、人が人を惹きつける魅力、カリスマと呼ばれる人間の放つ魅力とは何か考え始める。
04年から本格的にレジスタンストレーニングを開始。同時にボディビル大会への出場を目指し、入賞経験多数。08年からトレーニング指導を開始。経験から得た「魅せる」をコンセプトに独自のトレーニング理論を提供すべく、12年から「Kenz」を設立。
村山正晃(ビースト村山)さん
「Revon24」の代表トレーナーである彼は、テレビのトレーニング・ダイエット企画の裏側にこの人ありといっても過言ではない存在。
俳優の武田真治さん、大野拓朗さんのプライベートトレーニングも直接担当する、一流が認めるトレーナー。
その実績も、日本テレビやTV東京ではトレーニングの専門家として出演。また、日本テレビ「ぐるナイ」ではアンガールズ田中さんのボディメイクを担当。
自身も宮城県のベンチプレス大会で7回優勝、2階級の記録保持者などの驚くべき記録の持ち主でもある。
高橋夏樹さん
1981年神奈川県生まれB型。東京リゾート&スポーツ専門学校卒業。
現在は文京区茗荷谷にある自身のストレッチサロン「B³(ビーキューブ)茗荷谷店」にて、独自で創り上げた脳科学を活かし、肩こり、腰痛、膝痛などの身体の不調を痛くないストレッチで解消している。
その効果が口コミで広がり、一般の方だけでなく、ダンサーや舞台女優など体を使う方達にも好評を頂いていている。
また、サロンでの活動の傍ら、マガジンハウス社にて「脳科学ストレッチ」を出版や雑誌にて特集の掲載、全国に脳科学ストレッチセミナー活動も行う。合言葉は「体が動けば心が輝く」。
今回は、ストレッチ専門店という領域のジムトレーナーとして高橋さんもご参加いただきました。他のトレーナーの方々とは違う分野の声として、話を聞かせていただきます。
トレーナーエージェンシーでは、
・トレーナーとして必要な素養
・具体的なトレーナーの働き方
・おすすめの資格
・トレーナー資格試験の力試し模擬問題
・うまく行く人/いかない人の違い
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ジム経営トレーナー限定交流会①集客・会費について〜信頼関係とSNS戦略〜
それぞれの自己紹介を終えて和やかなムードの中から、まずはそれぞれのジムが行なっている「集客」について、ざっくばらんな意見交換が行われました。
集客で大事なのは「いかに信頼関係を築くか」
村山(以下敬称略)
「どうしてなんでしょうね?(笑)」
高橋
「サービスを購入するかどうかと言うタイミングで、皆さんが最後どんなクロージングの言葉をかけているのかは気になります。」
村山
「私の場合、決め手になる言葉のはなくて、お客様のほぼ100%が紹介です。なのでいかにコミュニケーションを取って信頼してもらうかが大事かなと。
価格も紹介の段階で大体ご存知の方ばかりなので、最後のお話として少し料金に触れるくらいです。強いて言えば、一緒に頑張ろうと思っていただければ一生懸命サポートいたしますとは伝えます。」
谷
「僕も紹介が多いので、本当に今おっしゃった通りで。大事なのは人脈やコネクションなんだろうなと思います。
ちなみに、僕が今の価格帯に移す前は、30万くらいで2ヶ月と、パーソナルで見たらそんなに高くはありませんでした。そこから見きれなくなってきて、じゃあもう一気にあげたれと今の価格に移したんです(笑)
それに付いてきてくださったお客様がご紹介をしてくださっているので、訪問いただいた時点で(入会が)決まってる人が多いです。」
谷
「私のお客様は経営者関係の方が多いんですが、『本当にいいから、本当にいいから』っていうよく耳にするフレーズが多いみたいです(笑)」
『あれ、なんか最近体変わった?なんで?』『こういうところに通っていてさ…』
という会話や
『いや実は俺悩んでて…太っちゃって…』『実はこういうところに通っていてね…』
という会話の2つがあるように思えますが…。
村山
「両方だと思います。特に痩せたのを周りから聞かれた時というのが多いかなと思います。そういう時に男性は『俺今ここに通ってるんだ、先生いるから紹介するよ』ってなるし、女性だったら『あなたも一緒に行きましょうよ』ってなる。
女性の方は結構道連れ型の誘いが多いみたいです(笑)」
集客戦略①Instagramを通じたSNSの活用事例
岡崎
「我々はSNSを使った集客に力を入れています。紹介というのも多いですが、『トレーナーの○○さんのInstagramを見てきました!』というパターンが多いです。」
岡崎
「我々の場合トレーナーごとにターゲットが違うので、比率はまちまちです。ただ、コンテストに出場している女性や20代後半〜30代前半の方をターゲットにしているトレーナーは、ほぼInstagramのみですね。トータルで見ても、それ以外はあまり使っていません。
僕のところはほとんど全員がInstagramを使っていますね。」
岡崎
「トレーニングシーンやトレーナーと仲良くしているシーンが多いです。比較的トレーニングに対してきついとかネガティブな印象を与えないような内容をPRするようにしています。
我々のジムは個室になっていて、差し支えない人はたくさん撮影させてもらっています。それをトレーナーはもちろん、お客さんがアップしてくれるケースも多いですね。」
村山
「Instagramのフォロワー数はどのくらいいるんですか?」
岡崎
「トレーナーそれぞれにやらせていますが、大体5000フォロワーくらいいますね。どのトレーナーも趣味としてやっていたものの、フォロワー数は数百人くらいからこの人数に育てていったという感じです。フォロワーの属性も、トレーニングをしたい人、トレーナーになりたい人に集中していて、人数の割にコンバージョンしているなというのが実感としてあります。
Instagramではお客様がハッシュタグやタグ付けもして、積極的に投稿してくれているのも強いです。それと、たまたまyoutuberの方がお客様にいて、その人が動画を通じてでPRをしてくれたおかげでフォロワー数が一気に増えたという事例もありました。」
谷
「各々のスタッフさんがInstagramの投稿をしているということですが、モチベーション作りはどんなことをしているんですか?」
岡崎
「仕組みとコミュニケーションという2つの軸があると思っています。
仕組みはざっくりと言えば、トレーナーが圧倒的に稼げる仕組み作りにすることで、必然的に頑張れるということ感じです。コミュニケーションについては非常に大変なんですが、出来る限り深夜だろうが早朝だろうが時間を作って、コミュニケーションをとるようにしています。それも大きいかなと。」
岡崎
「そうですね、朝6時半から行うこともあれば、深夜2時からというケースもあります(笑)このあたりのサービスは、お客様が続けられるところはできる限り対応しようというスタンスで取り組んでいます。」
「Shibuya Fitness Sharez」の料金戦略も聞いてみました。
岡崎
「いや、僕らはパッケージ化していません。月会費にパーソナル1回につき8000〜10000円くらいの設定をしています。競合と比べて比較的安価なので、比較的スムーズに入会いただけるし数年通っているという方もいるんです。」
岡崎
「数々のダイエットサービスに携わってきましたが、そこでわかったのはお客様の側に辞めたいという願望はないなと言う点でした。続けたい人が多いという思いを受けて、長期に渡って続けられる価格設定しようと思いました。
これはビジネス的な視点では良くないかもしれないんですが、トレーナーとして職業で運動を続けることを提案している以上、その運動を続けられる環境を整える必要があるなと思っています。さらにその思いが成り立つビジネスモデルを続けていきたいと強く感じているんです。」
集客戦略②芸能関係を中心としたリアルの交流
谷
「他にみなさん、集客のツールなどはどのようなものを使っていますか?」
高橋
「ぜひ知りたいです!(笑)」
岡崎
「他の集客ツールと言えば、リアルの部分でターゲットとなる属性のコミュニティに入り込むようにさせています。例えばアーティスト・芸能関係を中心に見る場合、ライブに行った時に楽屋の裏に通してもらって、名刺配って関係を作るなんて事もありました。
あとはアソビシステムさんという会社があるんですが、そこで経営している飲食店に通い詰めてお客さんを捕まえてきたりというアナログな活動も行なっています。
芸能関係の業界自体はすごいつながり、コネを重視するんで、飛び込み営業なんかをしても絶対に入り込めません。それならはしっかりと関係性を作っていくしかないかなと。そういうことをするトレーナーは他にいないんでしょうね。地道な活動のおかげで、ちゃんとお客様が付いてきました。」
村山
「私はダイエット企画の番組に出させていただいた時、プロデューサーがジムに通っていただけることになったんです。ただ、プロデューサーという職業は非常に夜が遅いんです。深夜2時に帰宅して帰ってきてそこから一緒にウォーキングをやるなんて事もありました。
それをずっと続けた結果すごい仲良くなって、番組が終了後も次の番組やドラマでも出演たんですが、その打ち上げで武田真治さんをはじめとした俳優の方と仲良くなって、芸能関係に強くなりましたね。こういうアナログで人間関係を築くのは非常に大事だと思います。」
村山
「アクセスでいうと、一気に30倍くらいまで増えました。あくまで全国放送なのでジムに通うことができない人からのアクセスも多かったです。テレ東さんや地方局のダイエット番組の方が、お客さんが付いてくれる可能性が高いです。ただし、実績として残せるのは大きいですね。」
村山
「お客様の信頼が得られるという点では、1つの武器ですね。」
岡崎
「芸能関係に限らず、影響力のある方に通っていただきたいと思います。影響力のある方というのは、例えば大学の先生やお医者さんなど、世の中に信頼されている方です。こうした方々はSNSの発信とかはしないと思いますが、そういう方が通っているというブランディングが欲しいです。
渋谷のジムというと、どうしても若い方が増えてしまいがちです。悪く言えばチープに映る場合もあるので、そこを中和してくれる客層が必要だなと感じますね。」
集客戦略③行政からの委託を通じた活動事例
谷
「まだ決定ではないんですが、千代田区で行なっている特定高齢者の介護事業で要介護になる前の特定ゾーンにいるおじいちゃんおばあちゃんたちへ、運動指導を行うというのをうちの会社が委託を受けまして。
それを行うというのが来年から実施できそうかなというのがあります。
僕は元々介護や病院関係の出身で、その辺りを強くしたいなと。
他にも、杉並区の小学校に行って課外授業として子供達に運動を教えています。ここでいい繋がりが作れています。この分野でも頑張っていきたいところですね。」
村山
「それは授業として教えているんですか?」
谷
「そうです。平日の1〜3時間とかを使って全学年が運動をする、という形式です。1年くらい継続で行なっていて、先日は自民党の議員さんも見に来てくれました。
そのことに関連して、今度行われる都議選に向けて、小池百合子都知事に子供への政策の1つとして、我々の活動を法案として提案いただこうと今資料を作って準備しています。」
ジム経営トレーナー限定交流会②今後1年スパンでの目標
非常に多岐にわたる集客戦略やジム運営のポリシーなどを話してくださったみなさん。
一息ついたところで今度は「今後1年での目標」をテーマに、ジム経営トレーナーとして今後どのような戦略を描いているのかを語っていただきました。
そこには、三者三様ならぬ「五者五様」の悩みや信念を垣間見ることができたのでした。
今後1年の目標①村山さんの場合〜マンパワーからの脱却、そして〜
村山
「私のジムは、なんだかんだ言って私のマンパワーになってしまっているところがあります。
そこにずっと限界を感じていて、そうしたマンパワーから脱却したいというのが、1つの大きなテーマとしてありますね。
その戦略として、今年はまず1店舗出店したいなと思っています。
正直今の運営方法であれば、1人でやった方が利益率は高いです。
でも、1度過労気味になったのを経験し他のを契機に、自分の収入が減ってもいいから少しでも労働量を抑えて、ジム運営をシステム化していきたいなという思いがありました。
私は挫折の多い半生を送っていて、小さい頃にいじめにもあいました。その原因は私が太っていたことにあるんですが、子供の肥満というのは親の食事に責任があるんですよね。
自分の経験を通じて、親御さん向けに食育のセミナーを行なったり、私のような挫折を経験して来た人に希望を与えられるような事業をやっていたいなと。
そのための手段が今ジム経営でもあります。だからジム経営そのものには、それほど強くこだわっているわけじゃないんです。
自分の目指す事業にたどり着くために、1つのツールとしてシステム化したりオンラインでの収益を確立させたいという思いが強いです。」
今後1年の目標②高橋さんの場合〜業界内での高単価の実現〜
高橋
「ストレッチ業界って単価が低いんです。なので単価が高いものを作って売り上げを上げたいなという思いがありますね。この点については皆さんからもアイデアをいただきたいなと思っています。
目に見える結果を提示できたら高単価メニューを作れるのかなと考えているのですが、『ストレッチ2ヶ月で開脚180度できる』と謳っても、実際にできるかはわかりませんからね…。
そこで皆さんにお聞きしたいのですが、仮に肩こりをすぐに治すことができるなら、高額でも払いたいと思いますか?」
村山
「私は出します。大会に出場したりするので、競技者にとっては肩こりや首回りが痛いっていうのは日常茶飯事なので。
私はもう長年のトレーニングで首の骨が潰れていて、ベンチプレスなどをすると胸椎がずれてしまうんです。
そうするとローイング系の種目をやっても、引ききれなかったり痛かったりするので、そういう時にはカラダファクトリーというチェーン店にすぐ行きます。
体が追いつかないので、頼むから早く治してくれという気持ちで行っちゃいます。だから競技者とかいいかもしれないですね。一般層だと緊急性がそれほど高くないですから。」
高橋
「私が知っている人の話だと、10分1万という価格帯の人もいるんです。首をちょっと動かすだけで全身良くなりますよといと。」
村山
「もしかしたら、現時点でのブランディングがちょっと弱いのかもしれないですね」
今後1年の目標③岡崎さんの場合〜トレーナーの確保〜
岡崎
「今年の初めに料金の改定を行って、少し上がったんです。これまでパーソナルの料金だけだったんですけど、そこに月会費というのを導入しました。
それに合わせて改装など色々行なって来たんですが、それらが一度落ち着いたので、やっぱりトレーナーさんを増やすというのが今年の目標ですね。」
岡崎
「僕の場合はヘッドハンティングです。ある程度知り合いがいるので、SNSなどで近況を細かくチェックして、声をかけて行くという感じです。
僕らが内部でやっていることというのはあまりオープンにしていないので、それを理解してもらうためにも一度会って話すという、アナログな方法を繰り返しています。」
岡崎
「メリットというのはしっかりと用意しています。が、ここではあまり言えないです(笑)」
今後1年の目標④野島さんの場合〜店舗拡大と豪快な出店計画〜
野島
「店舗を自分で抱えて、今年で2年になります。パーソナルトレーナーとしては6年になりますね。5月から初めて店舗拡大を予定しているます。
今年というか、来年くらいまで描いているビジョンとして、フィットネスジムを大きな形で構えたいという思いがあります。
パーソナルトレーナーが集まってのイベントで話すことじゃないかもしれないんですが、パーソナルトレーニングジムの需要は今後減って行くんじゃないかなと思っているんです。
結局はトータルにサポートできるジムを持った方がいいんじゃないかと。
これはフィットネス業界の生き残りを考えてのものですね。それを早めに構えてそこでブランディングをしていきたいと思っています。」
野島
「あれはもう決定です。今は赤坂に店舗があるんですが、さらに新宿・渋谷・表参道で店舗を拡大させます。」
野島
「早く動かないとダメな人間なんです。
でも、3店舗同時展開というのもあれですよ。L’Arc-en-Cielが3枚同時シングルをリリースしたじゃないですか。先日彼らの25周年の記念ライブに行って、懐かしいなと思って。
3枚同時シングルのリリースに対して僕が真似できることといえば、お店の3店舗同時オープンだなと思って決めたんです(笑)」
今後1年の目標⑤谷さんの場合〜2期目のオンラインプログラム発信に向けて〜
谷
「今年はオンラインのプログラムを夏にかけて仕掛けて行くので、そこに向けて頑張りたいところですね。」
谷
「前回の段階でおおよそのスキームが完成しているので、今回はだいぶプロモーション費を抑えて、前回と同規模で実施するという具合ですね。
『ボディメイクアカデミー』というオンラインプログラムを展開して、全国からお客さんを募ります。今回で2期生という形になります。
6月にプロモーションを行い、7〜9月の3ヶ月のプログラムを実施し、プログラム後は月額課金制のプランへと移行していただくという流れになります。」
谷
「仕組みとしてはプロダクトローンチの手法を取っています。
全国ツアーの参加費は1000円で、東京・大阪・福岡・名古屋で2回ずつ行います。その前にステップメールでずっと動画を公開しておき、そこで教育して行きます。
そしてプログラムについては、僕が見るパターンと他のトレーナーが見るパターンの2種類があります。前者は24万、後者は14万の料金設定です。
僕が見るパターンは全国ツアーの参加者のみに販売して、他はオンラインで販売するという流れですね。前回第1期ではおよそ半々といった割合でした。」
谷
「はい、オンラインでLINE@で一元管理をします。そこに食事などを送ってもらうのですが、1日8時間くらいかけて、それに対するメッセージを作成しました。
そのプログラムの後で、5000円か10000円の継続コースに移ります。400人のプログラム受講者のうち、200人の方々がこのコースに移行してくれました。
このオンラインをベースにして、パーソナルをつけて行くという戦略を今年は確立させていきたいなと思っています。」
野島
「トレーニングはどんな感じで見るんですか?」
谷
「トレーニングについては、まず事前に遺伝子検査を行います。そして、お客様の遺伝子タイプに合わせたトレーニングプログラムが見られるようになっているんです。
全部で36あるメニューで3ヶ月分のプログラムを、事前に組んでステップメールで配信できるように仕組み化しています。
男性や女性、遺伝子タイプ、運動強度といった具合に全部組みました。1期目ではこれを全部撮影したので非常に大変でしたね。」
野島
「報告はどうするんですか?」
谷
「報告は『○○をやった』という感じでメッセージしてもらいます。
ちなみにうちのアカデミーは平均年齢が50代くらいで、最年長だと83歳だったんですよ。よく見つけたなとビックリしました(笑)
こうした方々のニーズはダイエットではなくて、上がらなくなった肩をどうにか上げたいとかなんです。それをオンラインでカウンセリングしながらやって行きます。
それ以外にも、月に1回イベントをしたりとか、僕が見ている方には30分の面談を行なったり、あとはFacebookライブで、グループページを作って月に2回ライブ越しに一緒に運動をしたりといった活動も行います。」
谷
「かなりの費用がかかります。僕に残るのは本当に雀の涙くらいです(笑)
でも、僕の手元にはリストが残ります。今回も11000リストくらい残りって、そのうち全国ツアーに700人来てくれて、200人がプログラムに申し込んで、残り200人がオンラインから申し込んでという流れになります。
なので結局、プロモーションの3ヶ月の後のリストが溜まるというのが大きいです。」
ちょっとだけ脱線:メルマガとLINE@はどちらがいい?
岡崎
「LINE@は近すぎますね。アラートが頻繁に来るので、しつこすぎてすぐ解除されてしまいます。
それに対してメルマガは読むのが自由なので、解除がされづらいんです。ふとしたタイミングで読んでくれることも多いので。僕らの判断としては未だにメルマガは生きているなと思っています。
ただ、既存顧客だったらLINE@でもいいと思うんですよ。これから顧客になる人を育てるならメルマガだなと。」
そんなやり取りの後、弊社のクライアント様の成功事例としてポルシェやベンツといった高級車をLINE@だけで販売するというものを紹介させていただきました。
高級な商品・サービスでもネットでちゃんと売れるという事例の典型とも言えますね。
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ジム経営トレーナー限定交流会③パーソナル業界の今後〜需要の変化とAIの到来〜
交流会の終盤では、「今後のパーソナル業界がどうなるのか」という視点で、今後の業界の需要の変化という大きな疑問を、それぞれのジム経営トレーナーの方々にぶつけさせていただきました。
皆さんは、今後パーソナルジムという業界がどうなって行くと考えていますか?
私たちは検索需要や数値で見ると、今年は相当伸びるんじゃないかと思っているんです。直近で見ても、2月から3月にかけて検索需要が倍に伸びています。
しかもどの主要都市エリアでもです。これを見ても、パーソナルトレーニングとしての市場はまだまだこれから伸びて行くのかなと感じます。
そして、そんな市場の流れに後追いで来るのが『パーソナルトレーナーになりたい』という需要ですね。彼らがパーソナルトレーナーになった時、飽和した市場がどうなるのかと思いますか?
谷
「今後ますます需要が高まる層というのは、僕は介護と健常者の間、60代くらいの層だと思います。」
野島
「今、若い世代よりも60歳が一番元気ですよね」
谷
「年金支給への不安もある中で、やはり我が身は我が身でと考える部分はあると思うんです。そうなったらまず体を鍛えようかと。そう考える需要はもっともっと増えるんじゃないかなと思います。」
村山
「外的要因もあって、10年後もこのビジネスモデルをやっていけるかと言うと、やっぱり無理だと思います。
高齢者の需要は増えると思いますが、誰もが通える低価格、というのが1つのベースになる気がします。
むしろこれから、ゴールドジムとかルネサンスとかの方が伸びてくるんじゃないかなと思うんです。
自分1人だけなら今のスタイルでも通用するかもしれないんですが、スタッフを抱えている今ではこのままのスタイルは怖いですね。
なのでフィットネスクラブを構えたりオンラインのシステムを作るのは必須条件だなと思っています。」
高橋
「もみんさんといったチェーン店はどんどん拡大しています。ですが、それに合わせて単価もどんどん下がってしまうんじゃないかと懸念しています。
ストレッチの普及に合わせて価値が低下してしまうんじゃないかという恐怖がありますね。そこにはブランディングで他とは違いますよと言う対抗策を打ち出したいところです。
そこで私が狙っていきたいのも、高齢者の層ですね。今の高齢者って本当に元気で、毎日ゴルフのコースを回っているんです。
今後はこうした富裕層とそうでない方の二極化も進んでいく気がします。そこで重要なのは、富裕層向けのサービスを展開していくことかなと思うんです。
そうでない層を目指すと、数をこなさないといけない=スタッフを抱えないといけないって言うジレンマを抱えることになると思うんですよね。
そうなるとスタッフへの給料や人間関係など、考えることが増えすぎてしまうかなと心配しています。」
岡崎
「単価が下がると言うのはおっしゃる通りだなと思います。その中で自分の会社を見たときに、選択肢が少ないなという思いがあります。
現在はお客さんにパーソナルトレーニングを提供していますが、それは健康になる一手段でしかないし、マンツーマンで週1回で会うって言うのは結構な頻度だと思うんです。
お金をもらって会っている以上、もっとお客さんのためにできることってないのかなって言うのを常に考えています。
今までは運動にこだわり過ぎていたんですけれども、食や美容などもっと引き出しを増やしたいなと考えているんです。
パーソナルトレーニングに固執し過ぎないようにしないと、今後市場に飲まれていくなと感じています。」
野島
「どう…なっていくんでしょうね(笑)
皆さんがおっしゃる単価が下がるというのはそうだと思うんですが、流行ろうが廃ろうが高く取れるところはそのまま取れると思うんですよね。
高橋さんのいるストレッチもそうだと思います。僕の知り合いで整体をしている人間がいるんですが、1度の調整で4万と言う価格設定の人がいるんです。
しかもその人が住んでいるのは、地方の駅から歩いて40分っていうすごい田舎なんですよ。
それでも流行ってる。そういう人もいるんで、ブランディングだけじゃないのかもしれないですが、高単価でもちゃんと取れるんじゃないですかね。
ストレッチで大事なのは即効性なんじゃないかなと思います。」
最後に…AIの進化と「パーソナルトレーナー」としてできることの追求
業界内のリアルな体験を通じた数々の話を聞くことができた、ジム経営トレーナー限定交流会。
その最後として、ファシリテーターを務めた弊社代表取締役の只石から、AIの進化という視点でちょっとしたお話をさせていただきました。
只石
「最近、すごいことを言われたんです。それは、パーソナルトレーナーがAIの進化で一番に取って代わられるよという話でした。
例えばここがトレーニングジムだとすれば、入り口にスキャンがあってそこを通ると体重・身長・体脂肪といった身体情報が読み取られていく。
そしてマシンの前にはホログラムが投影されて、その日のトレーニングメニューが提案されるんです。
トレーニング中のお客様の顔はカメラで捉えられていて、その表情に応じて声がけをすると言うプログラムは簡単にイメージできるとその人はおっしゃっていたんです。
また、その時にこんな話もされて妙に納得してしまいました。
整体・ストレッチ・パーソナルトレーナという3つの職業があったとして、その空間の中で人間じゃないとできない、ということを「していない」人は誰だと思います?つまり、機械じゃ置き換えできないことをしていない人です。
トレーナーが空間の中で何をしているのかと聞かれて、ハッとしてしまったんですよ。そこにいて、見届けて、声をかけるだけ。鍼を打ったりツボを押したりするわけでもありません。
もちろん、バーの持ち方の修正など細かいことは行なっていると思うんですが、本当にそれは人間じゃないとできないんですか?
という問いかけを受けたとき、それを否定するという意見もあるとは思いますが、この場の最後の疑問として皆さんに投げさせてください。
また、これからの時代、どんどん人間関係が希薄化していきます。知り合いがレストランで見た話ですが、レストランに1人で来ているのに、2人分の料理を注文している人がいたらしいんです。
しかもそれは1人だけじゃありません。
食べない料理を頼んで何をするのか。その人は自撮り写真を撮って、『誰かと一緒にレストランに来た』と言う設定でSNSに画像を投稿するんだそうです。
それくらい、現代は人との繋がりに飢えていて、そして承認欲求も高いんです。
こうした人と人との繋がりを作るのは、AIにはできないことだと思います。ぜひ皆さんには、AIでは代替できないということを追求して欲しいです。」
コンテンツマーケティングを意識したキーワードの設計、記事構成、執筆、編集までをこなす。 ユーザーの目線から、体づくりのプロフェッショナルである、パーソナルトレーナーの素晴らしさを伝えるコンテンツを制作中。