柔道整復師とは?仕事内容・給料・将来性を解説!

柔道整復師とは、どのような職業かご存じでしょうか?柔道整復師は外科手術を使用せずに骨や関節のケガや痛みの回復を目指す役割を担い、多くのニーズがあり、現在幅広い分野で注目されている国家資格です。

今回の記事では、柔道整復師の現状や将来性・活躍するフィールド・給料・国家資格の概要などを解説します。

今回の記事を参考に、柔道整復師としてのキャリアの可能性やメリットについて理解していただけたら幸いです。

柔道整復師とは?

ここからは柔道整復師がどのような職業であるかを解説します。

柔道整復師とは

柔道整復師は昔から「接骨師」「ほねつぎ」として知られています。柔道整復師の代表的な働き方は接骨院や整骨院の先生であり、ケガを治したり、健康をサポートしたりする国家資格所有者です。

柔道整復師の活躍する範囲は幅広く、接骨院や整骨院の先生のほかにトレーナーや介護職従事者などとして活躍しています。

柔道整復師の業務内容

柔道整復師は、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などの損傷に対して「非観血的療法」によって整復(骨折や外れた関節を元の位置に戻す事)・固定などをおこない、患者の治癒力を引き出します。

非観血的療法とは、出血を伴わない治療法の事を指します。外科手術が主流の西洋医学に対して、東洋医学では非観血的療法が用いられます。

柔道整復師の具体的な仕事内容

柔道整復師の具体的な仕事内容は、おもに以下の施術を用います。

①整復法
外れた骨・関節を元の状態に戻したり、骨折した部位を元の状態に戻したりする施術です。

②固定法
骨折や脱臼をした患者に対して、包帯や副木などで患部を固定します。

③後療法
損傷した患部の機能を回復させるため施術を指します。

これらの外科手術ではない手法で骨折やケガを治すのが、柔道整復師のおもな仕事内容です。

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柔道整復師のやりがいと活躍するフィールド

この章では、柔道整復師が現状どのような需要があり、どのように活躍できるのかを紹介します。また、柔道整復師として活躍する事によりどのようなやりがいを感じられるのかについてもあわせて紹介します。

柔道整復師の需要・現状

柔道整復師は、傷跡を残さずに自らの治癒力でケガや不調部位を治したい、と考える患者から強いニーズがあります。上述のとおり、柔道整復師は外科手術をおこなわずに身体の痛みを和らげる施術をおこなう治療法を用いるためです。

また、高齢者が多い近年では骨や関節に痛みや不調を感じる人口も増えており、高齢化に伴いニーズが高まっている職業であるともいえます。

柔道整復師は、機能訓練指導員として運動神経に障害のある人に対してリハビリや機能訓練を担当する事もできます。接骨やケガの治療としての専門家であるだけではなく、介護やリハビリの専門家としても活躍が期待されているのです。

柔道整復師のやりがい

一般的に柔道整復師が仕事を通じて感じているやりがいについて、4点紹介します。

①患者と多くのコミュニケーションを取れる事
②患者の身体の不調やメンタル改善の経過を一緒に見る事ができる事
③手技やリハビリなどの専門スキルを活かせる事
④女性が活躍できる事

技術職としての専門性の高さと接客業としての対人コミュニケーションの両方を経験する事ができ、性別にかかわらず幅広く活躍できるという事が柔道整復師のやりがいのポイントです。

柔道整復師が働くフィールド

柔道整復師が働くフィールドの具体例は以下のとおりです。

接骨院・整骨院
医療機関・リハビリ施設
介護・福祉施設
スポーツジム・スポーツチーム
独立開業

柔道整復師が、職場でどのように活躍するのかを詳しく知りたい人は、以下のページで詳しく解説しているので、ぜひチェックしてください。
柔道整復師の就職先とは?就職先での働き方についても解説 | トレーナーエージェンシー

柔道整復師の給料とは?

この章では、一般的な柔道整復師の給料やキャリアパスについて紹介します。

職業として検討する際には、給料がどのくらいの金額になり、将来的にどのように収入を増やしていけるのかという観点は気になるところだと思いますので、目安として参考にしてください。

柔道整復師の給料相場

柔道整復師の平均給与は、勤続3~10年で300~380万円程度です。相場としては、一般的なマッサージ師よりも高めです。ただし、給料は勤務地・運営企業・勤続年数などによって前後します。

また、柔道整復師の初任給や未経験での初年度の月給は、18~22万円が相場です。

柔道整復師のキャリアパス

一般的には、柔道整復師は勤続年数が長くなればなるほど昇給しますが、勤務する院などの給与体系により大きく異なります。

また、柔道整復師の管理者である管理柔道整復師になれば、大きく給料をアップさせる事もできます。

管理柔道整復師になるには、柔道整復師の資格取得後3年間の実務経験と、所定の施術管理者研修を受講する必要があるので、管理柔道整復師を目指す事は給料アップだけでなく柔道整復師としてのキャリアアップにもなりえるでしょう。

また、整骨院や接骨院は独立開業によって収入を増やす方法もあります。ただし、独立開業をする際には、集客力が必要です。地域によっては競合となる接骨院・整骨院も少なくないため、収入は営業力・技術力次第といえます。

柔道整復師の国家資格について

柔道整復師になるためには、国家資格の取得が必須です。
この章では、柔道整復師の国家資格について詳しく解説します。

国家資格受験の要件

柔道整復師の国家資格を取得するためには日本の大学に入学する資格があり、かつ、養成校(大学・短期大学・専門学校)で3年以上の教育課程の修了が要件となっています。年齢などの要件は特にありません。

養成校では、解剖学・生理学などの座学に加え実習もおこなわれています。傾向として、大学や短期大学では、柔道整復師としての学習のほかに一般教養なども含め、体系的・学術的な講義が開かれており、専門学校では柔道整復師になるために必要な授業や実習に特化しています。

柔道整復師の国家試験は、例年3月に実施されます。
柔道整復師になるには?方法や学費、活躍できる職場を解説! | トレーナーエージェンシー

国家試験の概要

柔道整復師の国家試験は、必修問題と一般問題に分かれて出題されます。

必修問題……問題数は50問です。合格基準は、全体の8割(40問)以上の正答です。
一般問題……問題数は200問です。合格基準は、全体の6割(120問)以上の正答です。

国家資格の合格率

柔道整復師の国家試験の合格率は近年60%台で推移し、令和2年度は64.5%となっています。作業療法士の平均合格率は85%、理学療法士の合格率は過去10年で75~90%程度となっておりこれらと比較すると、合格率という点では厳しい数値となっています。

しかし、柔道整復師の新卒の合格率が84.8%(令和2年度)である事や、合格率90%以上の実績を出している専門学校がある事などを考えれば、対策をきちんとすれば合格できる確率を高める事ができます。

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まとめ

柔道整復師は、外科手術を用いずに骨や関節のケガや不調を治す国家資格所有者の事を指します。一般的には、接骨院・整骨院の先生としての活躍が多いですが、トレーナーや医療施設でのリハビリ担当・介護施設での介護員などとしても活躍しています。

高齢社会に突入している日本では、柔道整復師のニーズは高まっており、今後も幅広い分野での活躍が期待されます。したがって柔道整復師の資格を取得する事は、キャリアの幅を広げるためにも非常に大きなメリットがあります。

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