コンディショニングの効果とは?コンディショニングの意味や、具体的なやり方を解説!
コンディショニングとは、スポーツにおけるパフォーマンスを高めるため、筋力や柔軟性などをトレーニングしコンディションを整えることを指します。
スポーツの勝敗や成績に影響するほか、健康やダイエットを目的とする運動の効果にも影響を与えます。運動の前後におこなう重要なプロセスです。
今回はこのコンディショニングの効果ややり方について詳しく解説します。厚生労働省推奨のコンディショニングの効果や方法もご紹介していますので、効率的にトレーニングをしたいと思われている人は、ぜひご一読ください。
コンディショニングとはどういう意味?
まず、コンディショニングとはどういうものなのかについて解説します。
コンディショニングの意味
コンディショニングという言葉は、調整や調節など体調や環境を整えるという意味を持ちます。
私たちの身体は、動かし続けるなどをして疲れが溜まると硬くなりがちです。アスリートがケガをしたという話題はよく耳にしますが、ひとつの原因として運動で身体を酷使し、疲労が十分に回復していない事が考えられるのです。
逆に運動不足だったり、同じ姿勢が長時間続いたりと、動かさないと筋肉は萎縮していきます。
身体が硬くなると、動きの範囲が本来動かせるはずの範囲より狭くなってしまいます。例えば、歩幅が狭まったり、肩や腕が十分に回せなかったりする状態です。その状態で運動やスポーツをすると、柔軟性が足りないためにケガにつながりやすくなります。
コンディショニングは筋肉を緩めたり、関節の可動域を広げたりして身体の柔軟性を高められるため、自分の動きの限界を広げ、ケガや不調のリスクを下げる事ができます。
厚生労働省もコンディショニングを提唱している
スポーツの世界ではもちろん、日常生活においても重要な役割を持つコンディショニングは、厚生労働省でも実施を提唱しています。具体的なコンディショニングの内容は以下のとおりです。
体力面:筋力トレーニング・柔軟性トレーニングなど
精神面:ストレスケア(オーバートレーニング・気候・体調・病気・プレッシャーなど)メンタルトレーニングなど
技術面:バイオメカニクス(動作解析)など
医療面:スポーツ医学・アスレチックリハビリテーション
栄養面:スポーツ栄養学
環境面:運動生理学
これらの内容から、コンディショニングは運動面に限らず精神面や栄養面など多角的な要因が密接につながり、影響し合っている事が分かります。
コンディショニングをおこなう人の状態を見極めて、バランスよく実施していく事も効果を上げるポイントといえるでしょう。
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コンディショニングの効果
それでは、コンディショニングによって得られる効果を見ていきましょう。
運動パフォーマンスの向上
身体の各部位が十分な伸縮と強度を保てるようになるため、運動や競技のパフォーマンスがより高まるでしょう。
ケガの予防
柔軟性が高まり筋肉や骨にかかる負荷に耐えうる身体が手に入るため、ケガをしにくくなります。
効果的なトレーニングの実現
筋肉の働きが正常化・活発化するため、血管やリンパ液の流れが良くなります。余計な水分・毒素や老廃物をスムーズに排出しつつ、酸素や栄養は隅々に行き届くようになります。
オーバートレーニング症候群の予防
オーバートレーニング症候群とは、スポーツや運動などで溜まった生理的な疲労が回復しないまま蓄積される事、つまり慢性疲労の状態です。コンディショニングで身体の可動域を広げ、許容できる負荷レベルを向上させる事でオーバーワークを予防します。
コンディショニングのやり方
厚生労働省が推奨しているコンディショニングのやり方を紹介します。コンディショニングは、無理なく簡単にできる動きを取り入れるのがポイントです。激しい動きは筋肉を収縮させるほか、心身を緊張させるのでコンディショニングには向きません。ゆっくりと身体を動かしましょう。20~30回の反復運動が目安です。
・座位でおこなうコンディショニング
首や肩を回す、肩の上げ下ろし
肩甲骨の動きを意識しながら腕の上げ下ろし
片手で天井を押すように側屈、逆の手は床に
片方の腕を前に出し手はパー、もう片方の腕は胸側に引きグーを左右交互に繰り返す
胸を開いて肩甲骨を寄せる
胸の前で手を組み前に突き出し、背中は丸めて後方に引く
あぐらの姿勢で胸の前で腕をクロス、右手を左肩に、左手を右肩に置き、胸の向きを斜め前方に、左向きに回旋、右向きにも回旋
足を伸ばし、足首を内回し&外回し
・仰向けの姿勢でおこなうコンディショニング(左右おこなう)
足を腰幅に広げ膝を曲げ、おへそを上に向けたまま下半身を片側に倒す
両膝を曲げ、片方の膝を両手で持ち、胸に近づけて臀部を伸ばす
両膝を曲げ、両手で片方の太ももの裏側を持ち、足を天井に上げて伸ばす
両膝を曲げ、両足裏を合わせて腰が浮かないようにしながら股関節を開く
横向きになり両膝は軽く曲げ、片方の曲げた足を浮かせて股関節を屈曲。
その足を背中側に引き、肩・腰・膝が一直線になるように股関節を伸展
これらの動きによって、首から足首までの全身の筋肉や関節をまんべんなく動かします。日常生活上の動きは、どうしても動かす部位や動かし方に癖がつくものです。こわばりや癖をコンディショニングで改善しましょう。
歪まない身体を作る背骨コンディショニング
コンディショニングのなかで身体の歪みを調整できるのが背骨コンディショニングです。
効果や簡単な実践方法を紹介します。
背骨コンディショニングの効果
背骨の歪みが解消されるとつらい腰痛や肩こり、関節の痛みなどを軽減する効果が期待できます。逆にいうと、これらは背骨の歪みによって発症している事が多いともいえます。
背骨コンディショニングのやり方
背骨コンディショニングのやり方は、第一段階で硬く凝り固まった箇所をゆるめ、第二段階で背骨を矯正し、最終段階として正した背骨を維持するための筋力を向上させるという流れが基本になります。
具体的に各段階のやり方をご紹介します。
・第一段階:足まわしで歪んだ骨をもとに戻す
上半身は肘をつき起こしうつ伏せの恰好にします。
両膝を曲げて両足裏が天井に向くようにします。その後、片方の足だけ円を描くように回します。反対側も同様におこないましょう。
・第二段階:タオルや仙骨まくらを使ってセルフ矯正
市販されている仙骨まくらのほか、痛気持ちいいくらいの固さに丸めたタオルでもセルフ矯正が可能です。仰向けになり背中と床の間に丸めたタオルや仙骨まくらを仙骨に当たるように置きます。背骨との接点をマッサージするようにゆらゆらと身体や足を動かします。
・第三段階:バックキックやローワーバックで筋肉を鍛える
バックキックは、水入りのペットボトルを入れた袋を用意します。袋は買い物のビニール袋などで構いません。身体の前に低めの椅子を置き、その前に立って片方の足首に袋をひっかけ、足で後方に限界まで持ち上げます。上体を前に倒しながら、椅子に両手をつき、腰を丸めた姿勢でおこなうのがポイントです。
ローワーバックは、うつ伏せになり、腹部の両骨盤の出っ張りの部分にクッションを敷きます。手を耳付近に置いて足は伸ばして広めに開き、つま先をつけた状態にしたら上半身を反らせます。
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まとめ
トレーナーにとって、担当するアスリートの運動パフォーマンスを上げるためのトレーニングメニューの作成や試合前後の身体やメンタルのコンディショニングは欠かせません。ケガをできるだけ回避するためにもコンディショニングは、必須のプロセスといえるでしょう。
アスリート以外の一般の人でも日常的な痛みを取り除いたり、取り組む運動の効果を最大限に引き出したりする効果があります。適切な指導でより安全に、最大限得たい効果が受けられるようにサポートしていきましょう。