パーソナルトレーナーになるためにNSCAの資格は必要?独学での勉強法や試験内容を紹介!

NSCA認定資格は世界的にも権威があり、トレーナーになりたい人・スキルアップしたい人が取得すべき資格の一つです。取得できれば、トレーナーとしてのキャリアに大きなメリットになるでしょう。

NSCAの資格取得を目指す人のなかには、独学での挑戦を考えている人もいるかと思います。この記事では、NSCA資格の概要と、独学での学習法や試験内容を紹介します。

NSCAとは?

NSCAとは「National Strength and Conditioning Association」の頭文字を取ったものであり、スポーツパフォーマンスとフィットネス向上を目的とした、トレーニングとコンディショニングの活用を目標に活動している国際的な教育団体です。本部はアメリカのコロラド州にあり、1991年にはNSCAの日本支部である特定非営利活動法人NSCAジャパンが発足しました。

特定非営利活動法人NSCAジャパンは、日本国内でのストレングストレーニングとコンディショニングに関する指導者育成のため、資格試験の運営やセミナー開催などをおこなっています。

あとの章でも紹介しますが、NSCAの資格には2種類があり、どちらもトレーナーにとっては世界的に権威のある国際資格です。NSCA資格保有者はいまや世界で46,000人以上が存在し、パーソナルトレーニングジムのトレーナーに役立つ資格として知られています。

つまり、独学もしくはスクールでの学習によりNSCAの資格を取得すれば、世界的基準の知識・技術を持っている事の証明になります。

NSCAの資格は日本語でも受験可能ですが、医療・スポーツなどの専門知識が問われるため、試験対策が不可欠です。どのような対策が必要となるのかを理解するためにも、団体の概要や試験の詳細・傾向を意識する必要があるでしょう。

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NSCA2つの資格

NSCAの認定資格には、NSCA-CPTとCSCSの2種類があります。それぞれ資格の趣旨や目的が異なるので、NSCAが独学で挑戦できるかどうかを考える前に、2つの資格の概要を確認しておきましょう。

NSCA-CPT

NSCA-CPTは、健康と身体を動かす体力に関する知識を伝え、トレーニングやフィットネスの専門知識と技術を持つ人を認定する資格です。さまざまなニーズに対して的確な指導をおこなうスペシャリストである事を証明し、評価・動機づけ・教育・トレーニング指導をおこなって対象者の健康と体力をサポートします。

NSCA-CPTを取得するには、トレーニングだけではなく運動生理学や医学などの専門知識も必要となります。

NSCA-CPTのおもな取得者層は、スポーツトレーナーやスポーツ活動の指導者、柔道整復師、理学療法士などです。つまり、スポーツや医療の現場でアスリートや患者のケガ予防・治療・応急処置を担当する役割を担う人に広く受けられています。

NSCA-CPTを取得するためには、試験に合格するだけでなく、以下の資格認定条件に該当する必要があります。

  • 満18歳以上、高校卒業以上
  • NSCAジャパンの会員
  • AED(自動体外式除細動器)やCPR(心肺蘇生法)の認定者

CSCS

CSCSは1985年に開始された、ストレングスとコンディショニングの専門資格です。具体的には、アスリートやスポーツチームに対して、安全で効率的なトレーニングプログラムを作成し、実行する役割を担います。

CSCSでは、トレーニングに関する知識に加えて、施設の運営・管理、栄養・ドーピング・生活習慣に関する指導法などを学びます。おもに、フィットネスインストラクター・医師・研究者などが取得している資格です。

CSCSも、取得するには試験に合格するだけでなく、以下の資格認定条件に該当する必要があります。

  • 大学卒業以上(卒業見込みを含む)・学位(学士・修士・博士)取得者・高度専門士の資格取得者のいずれかに当てはまる人
  • NSCAジャパンの会員
  • AED(自動体外式除細動器)やCPR(心肺蘇生法)の認定者

NSCA-CPT・CSCSは、どちらもコンピューターベースの試験となり、全国各地にあるテストセンターから希望の日時・場所を選んで受験します。

試験を受けるためにはNSCAジャパンの会員になる必要がありますが、条件などは特になく、申込みをすれば会員になれます。NSCAジャパン正会員の年会費は13,200円、学生会員は11,000円です。

また、NSCA認定資格を取得するには、原則としてAED・CPRの認定を受けなくてはいけません。どちらも無料で受講できますが、取得は消防署や赤十字社にて有料となります。

NSCAの資格は独学でも取得できる

NSCAの2つの資格は、独学で取得を目指せます。特に、社会人やすでにトレーナーとして活躍している人は「スクールに通う時間が取れない」「費用をあまりかけなくない」という事もあるでしょう。

独学の際には、NSCA-CPTとCSCSの公式テキスト・問題集を活用すると効果的です。トレーナーの実践経験がある人でも、NSCAの傾向や問題の特徴を知るためには、テキストで学習するのが良いでしょう。公式テキストと問題集は、NSCAジャパンのホームページで購入できます。

NSCA-CPTの勉強方法

NSCA-CPT対策のテキストは「NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識 第2版」(一般価格:13,200円/会員価格:11,880円)です。

6パート全25章の構成でB5判748ページと、ボリュームのあるテキストですが、プロのトレーナーに必要なフィットネスやトレーニングの指導法、フィットネス設備などに関する知識が網羅されています。このテキストで学習するなら、独学でも合格は十分可能です。

NSCA-CPTに合格するためには基礎知識の習得が不可欠ですので、繰り返しテキストを熟読し、理解の浅い部分を残さないようにしましょう。テキストの内容理解が難しい際には、NSCAの動画コンテンツ視聴やセミナー受講などの活用がオススメです。

知識のチェックや試験前の仕上げには「NSCA-CPT受験用問題集セット」を活用すると良いでしょう(一般価格:11,000円/会員価格:9,900円)。

CSCSの勉強方法

CSCSも公式のテキストと問題集が販売されています。CSCSは【基礎科学セクション】と【実践/応用セクション】の2分野とも合格しなければならないので、より難易度の高い試験なので、テキストをしっかりと読込んで万全の対策をとりましょう。

CSCSの公式テキストは「NSCA決定版 ストレングストレーニング&コンディショニング 第4版」(一般価格:13,200円/会員価格:11,880円)です。B5判で約800ページにわたり、CSCSの取得に必要な情報が網羅されています。「CSCS受験用問題集セット」(一般価格:12,100円/会員価格:10,890円)と一緒に活用すると良いでしょう。

試験では、大学やスクールで医療・スポーツを学んだ経験のない人には、なじみのない用語や知識が問われます。CSCSの学習にも、NSCA公式の動画や学習セミナーを活用するのが有効です。

NSCA試験の概要

NSCA-CPTとCSCSの試験概要を解説します。

NSCA-CPT

  • 試験日:出願日から120日間(受験可能期間中に受験者がWebサイトまたは電話で試験日を予約。NSCA指定の試験会場で1回のみ受験可能)。試験期間は11,000円(税込)の料金を支払えば120日間延長可能。
  • 必要なもの:学歴を証明する書類(1年以内に取得したもの)、CPR/AED認定証のコピー(資格認定時に保持していれば良い)、運転免許証・パスポートなどの有効な身分証明書
  • 試験時間:180分
  • 受験料:46,000円(税込)

CSCS

  • 試験日:出願日から120日間(受験可能期間中に受験者がWebサイトまたは電話で試験日を予約。NSCA指定の試験会場で1回のみ受験可能)。試験期間は11,000円の料金を支払えば120日間延長可能。
  • 必要なもの:学歴を証明する書類(1年以内に取得したもの)、CPR/AED認定証のコピー(資格認定時に保持していれば良い)、運転免許証・パスポートなどの有効な身分証明書
  • 試験時間:240分(【基礎科学セクション】90分:【実践/応用セクション】150分)
  • 受験料:50,200円(【基礎科学セクション】と【実践/応用セクション】のいずれか1セクションのみの受験の場合は、34,000円)※価格は税込

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まとめ

NSCAは、スポーツパフォーマンスとフィットネス向上を目的とし、トレーニングとコンディショニングの活用を目標に掲げている国際的な教育団体です。日本法人であるNSCAジャパンも設立されており、国際的に権威のあるNSCAの認定試験を日本語で受験できます。

資格にはNSCA-CPTとCSCSの2種類があり、それぞれ資格の趣旨や目的が異なります。
どちらの資格も公式テキストや問題集を活用すれば独学で合格を目指せますが、科学的知識や専門的知識が必要とされるため、しっかりと対策をとる必要があります。

権威のある資格取得を目指すからには、公式のテキストや問題集を活用し、全力で資格学習に取組みましょう。確実に資格を取得したい人・要点を押さえた学習に取組みたい人は、スクールを利用して勉強する方法もオススメです。

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