女性アスリートの理想的な食事とは?栄養バランスを考えたメニュー作成のポイントも解説!

女性アスリートにとって、理想的な食事とはどのようなものでしょうか。アミノ酸やプロテインなどの摂取にとらわれてしまうかもしれませんが、女性アスリートの身体づくりも、基本は一般の人と同じく、栄養バランスを考えた食事を摂る事が大切です。

アスリートとしてパフォーマンスを高めたい女性のために、身体づくりのための食事のポイントや、栄養バランスを考えたメニュー作成のポイントを解説します。

女性アスリートの食事のポイント

男女関係なく、アスリートにとって食事は身体づくりをするうえで非常に大切です。ここでは、女性アスリートの食事のポイントを解説します。

5大栄養素を欠かさない

女性アスリートだけでなく、アスリートの食事では5大栄養素のバランスが重要となります。5大栄養素とは「糖質」「脂質」「ミネラル」「たんぱく質」「ビタミン」です。

1つでも不足すると体調が崩れる恐れがあるため、アスリートは1日3回の食事でバランス良く栄養を摂るように心がけましょう。

栄養素の質にも注意

5大栄養素のバランスを考えつつも、栄養素の質に注意しましょう。脂質は身体にとって重要なエネルギー源となるだけではなく、ホルモン・細胞膜・核膜を構成するもととなる栄養素です。

だからといって、脂質であればなんでも良いわけではありません。動物性の脂肪に多い飽和脂肪酸を多く摂ると、血中のコレステロールや中性脂肪が増えてしまうので、質の良い脂質を摂るようにしましょう。

質の良い脂質として、EPAがオススメです。EPAはイワシ・サバ・アジなどの青魚に多く含まれている成分で、体内で作る事ができない必須脂肪酸です。EPAを摂取すると、血流がスムーズになり、酸素が全身にくまなく行きわたってトレーニングを続けやすい身体になります。

たんぱく質は、肉・魚・卵などの主食に含まれている栄養素です。たんぱく質は複数のアミノ酸がつながって構成されるものですが、そのなかにある必須アミノ酸は体内で合成できないため、食事から摂取しなければなりません。

必須アミノ酸を摂取できるよう、マグロ・カツオ・鶏のささみ・鶏の胸肉・牛レバーなどを普段の食事に取入れると良いでしょう。

カルシウムや鉄分は、意識して摂取しないと不足しやすい栄養素です。いずれも、大豆製品や緑黄色野菜に多く含まれています。普段の食事に1品プラスしてみるなどして、コツコツと毎日摂取しましょう。

トレーニングに見合った食事量を!

食事から摂取したエネルギーが筋力となるため、食事とトレーニングの量のバランスが重要になります。

トレーニングの効率を高めたいときは、食事量とトレーニング量をセットで増やしましょう。反対に、トレーニングができない日は食事量も減らしていきます。

体重コントロールのポイント

女性アスリートが体重のコントロールをおこなう場合、生理周期による体重の増減もあり、あまりに厳しい方法でおこなうと精神的ダメージを受ける可能性があります。

減量を成功させるには、食事の量を落とさずにエネルギーと脂質の量を減らし、1日3食の栄養価の高い食事を摂取する事がポイントです。

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女性アスリートのパフォーマンスをアップさせる食事

スポーツ競技のパフォーマンスとアスリートの運動能力は、密接な関係にあります。どのような種類の運動能力を高めたいかによって、摂取すべき栄養素は異なります。

筋力アップに効果的な栄養素

筋力アップに効果的な栄養素は、次の3つです。

  • 炭水化物
  • ビタミンB6
  • たんぱく質

炭水化物とたんぱく質は聞いた事があるかもしれませんが、ビタミンB6も効果的です。たんぱく質は身体のなかでアミノ酸に分解されると、筋肉や骨の材料となります。このたんぱく質の代謝に必要な栄養素がビタミンB6です。

ビタミンB6をたんぱく質の量に合わせて摂取すると、たんぱく質の代謝がスムーズになります。ビタミンB6は、マグロ・カツオ・サケなどの魚や鶏肉、レバーなどから摂取できます。

持久力アップに効果的な栄養素

持久力アップを目指すには、次の4つの栄養素を摂取すると効果的です。

  • ビタミンB1
  • 炭水化物
  • 鉄分
  • たんぱく質

長時間の運動を続ける競技には、エネルギー源となる糖質が必要となります。炭水化物はご飯やパンなどで摂取し、副菜で糖質を増やすと良いでしょう。ビタミンB1は糖質の代謝に必要な栄養素であり、糖質の吸収を助けます。

これらの栄養素を摂取するタイミングも重要です。トレーニング後の30分以内に炭水化物や糖類などを摂取すると、筋肉に蓄えられるグリコーゲンをスムーズに吸収できます。

瞬発力アップに重要な栄養素

瞬発力アップに欠かせない栄養素は、次の3つです。

  • たんぱく質
  • ビタミンB群
  • ミネラル

乳製品など摂取すると、効率的にこれらの栄養素が摂れます。瞬発力を求められる競技では筋肉の負担が大きいため、筋肉のベースとなるたんぱく質の補給は必須です。

瞬発力が必要な競技を長時間続けるには、持久力と集中力が必要です。運動中のエネルギー源となる糖質や脳のエネルギー源となるブドウ糖もあわせて摂取しましょう。いずれも、主食となるご飯やパンを摂る事で確保できます。

女性アスリートが食事で気をつけたい事

お菓子や間食は「食べないほうが良い」と思っている人が多いでしょう。しかし、消費エネルギーが多いアスリートにとって、間食は不足しがちな栄養素やエネルギーの補給につながります。

お菓子や間食はどうすべき?

アスリートにとって間食は、補食の位置づけです。ただ単にお腹を膨らませるのではなく、トレーニングのエネルギーになるような、タイミングと摂取する物を選びましょう。

トレーニングの前は炭水化物と糖質を摂取すると、トレーニングに必要なエネルギーに変わります。長時間のトレーニングでも、スタミナを持続させられるでしょう。

目的や状況によりますが、吸収のスピードが速くて糖質が多く含まれている、おにぎり・ジュース・バナナ・あんまんなどが補食にオススメです。

トレーニング後は、パン・牛乳・肉まんなどのたんぱく質が補給できる物を選ぶと、筋肉の回復を助けてくれます。

反対に、間食の際に避けたほうが良いものは、唐揚げやジャンクフードなどの脂質が高い食品です。脂質が高いものは消化に時間がかかるうえ、エネルギーにならず脂肪になりやすいため、補食としてはオススメできません。

貧血に要注意

激しいトレーニングをすると汗と一緒に鉄分が流れ、鉄分不足で貧血が起こる恐れがあります。食事や睡眠が足りているのに疲れやすい・走ったあとの息切れが止まらないなどの症状があるときは貧血が疑われるため、意識して鉄分を摂取しましょう。

ケガなどで運動ができないときは食事量をコントロールする

ケガや体調不良で運動ができないときは、オーバーウエイトにならないよう、食事量をコントロールして摂取カロリーを調整しましょう。

食事量をコントロールする際は、たんぱく質やカルシウム不足にならないように、栄養バランスの維持に努める事が大切です。

女性アスリートにオススメの食事メニューのポイント

アスリートにとっては、食事もトレーニングの一環です。最後に主食の選び方など、食事メニューを考える際のポイントを紹介します。

主食の選び方

主食は、基本的に白米がオススメです。白米には、エネルギー源となるたんぱく質が豊富に含まれています。

白米ではなく玄米に置換えてみたり、野菜をたくさん入れてチャーハンにしてみたりと工夫を凝らせば、いろいろな栄養素を摂りながら、たんぱく質を補給できます。

パンの場合は、食パンをふすまパンに置換える事で、たんぱく質を補給しつつ炭水化物の代謝に必要なビタミンB1や食物繊維を摂取できます。ほかにも、ハムエッグトーストなどのたんぱく質が摂れるパンを選ぶと良いでしょう。なお、菓子パンはNGです。

たんぱく質はバランスが重要

減量中の脂肪燃焼や、身体を大きくするために必要な栄養素を十分に摂取しましょう。特に減量中は摂取するエネルギー量が限られるため、必要な栄養素も不足しがちです。

食べる量は抑えても、食品を栄養素の高いものに変えるだけで、栄養不足はカバーできます。たんぱく質は、筋肉・骨・血液などを作り、身体にとって最も重要な栄養素です。栄養バランスが偏る事のないよう、肉・魚・豆・卵をまんべんなく摂取する事を心がけましょう。

野菜、きのこ、海藻は幅広く摂取

ビタミン・ミネラル・食物繊維を補給するためには、野菜やキノコのほか、ひじき・海苔などの海藻類をまんべんなく摂取する事が大切です。こうした副菜は、身体のコンディションを整えるために役立つため、毎食2~3品は摂るように心がけましょう。

乳製品

牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品には、カルシウム・たんぱく質・ビタミンB2などが含まれており、これらの栄養素を効率良く摂取できるでしょう。

ビタミンB2は発育ビタミンと呼ばれ、脂質・糖質・たんぱく質が体内で分解されてエネルギーに変換される際にサポートしてくれる栄養素です。

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まとめ

女性アスリートにとって、食事の量や食品の選び方は重要です。
一般の人と同じく、アスリートの食事も5大栄養素のバランスを考えなければなりません。5大栄養素は「糖質」「脂質」「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル」です。一つでも不足すると体調が崩れてしまう事があるので注意しましょう。

筋力・持久力・瞬発力など、どのパフォーマンスを高めたいかによって摂取すべき栄養素も変わります。

女性特有のトラブルや悩みもあるため、ここで紹介した食事のポイントを押さえながら、5大栄養素をバランス良く摂取してみてください。

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