鍼灸師の資格とは?受験資格・費用・過去5年間の合格率を紹介
鍼灸師は、理学療法士や柔道整復師などリハビリ・代替医療に分類される国家資格が必要な職業の一つです。
しかし理学療法士などとは異なり鍼灸師という名称の国家資格はありません。
今回、鍼灸師の資格とはどのような資格か、将来性はどうなのかについて細かく紹介します。
そもそも鍼灸師は「はり師」と「きゅう師」の2つの資格
そもそも鍼灸(しんきゅう)師という名称の資格はありません。
「はり師」と「きゅう師」という2つの国家資格を取得して活躍している人のことを、鍼灸師と呼んでいます。
はり師とは
東洋医学の治療法のひとつで、患者の症状に合わせて適切な箇所のツボをステンレス製の鍼で刺して、刺激を与え回復を促すことのできる国家資格です。
きゅう師とは
はり師と同じく東洋医学の治療法のひとつです。
鍼と異なり、ヨモギの葉を乾燥させて葉の裏にある繊毛を集めた艾(もぐさ)を燃やし、熱の力でツボを刺激することで回復を促す国家資格です。
ツボを刺激して回復を促すという基本的な考え方や共通する技術が多いことから、「はり師」と「きゅう師」の2つの資格を同時に目指す人がほとんどです。
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はり師ときゅう師の国家試験を受験する条件を確認!
はり師ときゅう師の国家資格の違いをお分かりいただけたと思います。
ここでは国家資格を取得するために必要な受験資格について説明します。
3年以上、養成施設に通う必要がある!
受験資格の中には、3年以上厚生労働省あるいは文部科学省が認定した養成施設(専門学校や大学など)の養成課程で知識と技術を修得することと、定められています。
鍼灸師は人体に直接施術をするため、鍼灸の養成学校で知識とスキルを身につけなければいけません。
最短で鍼灸師として活躍したいと考えている人は「はり師」と「きゅう師」の国家資格を取得できる、3年制の専門学校に進学することがオススメです。
5年以上、養成施設に通う必要がある!
著しい視覚障がいがある場合でも、文部科学大臣あるいは厚生労働大臣から認定された養成施設で5年以上「はり師」「きゅう師」として必要な知識・技能を修得することで受験できます。
鍼灸師として活躍するために必要な費用
ここでは鍼灸師になるために必要な費用を紹介します。
はり師・きゅう師の国家試験に必要な費用
はり師ときゅう師の国家試験には以下のような項目に費用がかかります。
- 受験手数料:1試験ごと
- はり師ときゅう師を同時に受験する場合
国家試験に無事合格した後は「はり師」「きゅう師」として名簿に登録するための申請手数料と登録免許税がかかります。
- 新規の申請手数料:1免許ごと
- 登録免許税:
はり師ときゅう師を同時に登録する場合、
- 申請手数料
- 登録免許税
養成学校で必要な費用
鍼灸師の養成学校は主に、専門学校と大学に分けて考えることができ、ほとんどは専門学校が占めています。
学費の他にも校友会などの費用が数万円分かかる養成学校もあるため、細かい点まで確認しましょう。
専門学校に必要な平均費用
- 入学金:420,000円
- 学費の総額:4,162,000円
大学に必要な平均費用
- 入学金:270,000円
- 学費の総額:6,970,000円
※全国の鍼灸が学べる養成学校5校の平均を算出
はり師ときゅう師の国家資格の合格率
鍼灸師の過去5年間(平成27年度〜令和元年)の合格率から難易度を判断しましょう。
はり師ときゅう師の合格率はおよそ70%で、比較的合格率の高い試験ということがわかります。
過去5年間の平均合格率
- はり師:69.6%
- きゅう師:71.6%
過去5年間の合格者数
- はり師:16,178人
- きゅう師:16,262人
過去5年間の受験者数
- はり師:23,216人
- きゅう師:22,693人
鍼灸師は美容やスポーツ業界でも活躍できる
鍼灸師は鍼や灸を使って患者の全身のツボを刺激し、自然治癒力や免疫力を高め、ケガや病気から身を守ることを目指します。
この自然治癒力を高めて、病気を予防するという東洋医学的な考え方が世界中で認められ、
WHO(世界保健機関)なども鍼灸療法の有効性に注目をしています。
鍼灸の治療に健康保険が適用されます!
日本でも鍼灸の効果が厚生労働省に認められ、一部の病気において健康保険が適用されます。
保険を適用するためには、医療機関を受診し、医師に同意書を発行してもらう必要があります。
- 神経痛(坐骨神経痛など)
- リウマチ(慢性で各関節が腫れて痛むもの)
- 頚肩腕症候群(頚から肩・腕にかけてシビレたり、痛むもの)
- 頚椎捻挫後遺症(むち打ち症などの後遺症)
- 五十肩(肩の関節が痛く腕があがらないもの)
- 腰痛(慢性の腰痛)
詳しく知りたい人は以下のリンクをご確認ください。
美容の現場で活躍できる
他にも近年では美容分野でも注目されています。
テレビや雑誌などのメディア媒体にも、美容鍼灸の施術を行う治療院が取り上げられています。
鍼灸の施術でもともと人が持つ治癒力を活性化することで、肌のリフトアップや毛穴の引き締め、シワ・肌質改善などに対する効果が期待されます。
活躍できる職場として、美容鍼灸院・エステサロン・美容皮膚科医院・鍼灸マッサージ院などがあります。
鍼灸の資格と併せて持っているといい資格として以下の美容系・健康系の資格があります。
- JAA認定アロマコーディネーター資格
- ダイエット検定
- 接客サービスマナー検定
- メイクセラピー検定
今、注目の美容医療 | 横浜医療専門学校
美容鍼灸を目指す皆様へ | 明治東洋医学院専門学校|大阪の鍼灸師・柔道整復師の専門学校
美容鍼灸の専門学校 | 東京 八王子 | 日本工学院
鍼灸美容学科|エステ専攻 3年制 | 大阪医療技術学園専門学校 | 医療・福祉・心理の専門学校
スポーツ現場で活躍できる
スポーツの現場でトレーナーとして活躍することができます。
鍼灸の施術により筋肉の張りや左右のバランスの違いなどを調整できるので、スポーツ障害・ケガ予防・パフォーマンス向上・コンディショニングなどに効果を発揮します。
スポーツチームにトレーナーとして同行する場合、練習中や試合中に発生したケガや事故などに対して応急処置をおこなうこともできます。
実際にトレーナーとしてオリンピック選手のメディカルサポートをしている鍼灸師もいます。
鍼灸の資格と併せて持っているといい資格として以下のスポーツ系の資格があります。
- JATI認定のトレーニング指導者資格
- メディカルトレーナー
- パーソナルトレーナー
一般人の健康維持・管理から競技スポーツに携わるアスリートのトレーニングまで、さまざまなニーズに応じて科学的根拠に基づいた運動プログラムを作成・指導できるスペシャリストであることを証明する資格です。
スポーツ鍼灸の専門学校 | 東京 八王子 | 日本工学院
鍼灸師学科-医療×スポーツの北海道メディカル・スポーツ専門学校
トレーナーエージェンシーでは、
・トレーナーとして必要な素養
・具体的なトレーナーの働き方
・おすすめの資格
・トレーナー資格試験の力試し模擬問題
・うまく行く人/いかない人の違い
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鍼灸師の資格を取得すると
鍼灸師の資格についておわかりいただけたと思います。
鍼灸は「はり師」「きゅう師」の国家資格に分かれており、専門学校や大学などの養成学校に通わなくて資格の取得はできません。
大学と比べて専門学校は最短3年間で卒業できるので、経済的な負担を小さくすることができます。
さらに鍼灸師として幅広く活躍するために、美容やスポーツなどより専門性の高いカリキュラムを用意している学校があります。
あなたのやりたいことに合わせた学校選びを考えましょう。