BFRトレーニングとは?効果やトレーニング内容まとめ
昨今、さまざまなトレーニングが生まれています。ウェイトトレーニングを始め、自体重トレーニング・加圧トレーニング・ファンクショナルトレーニング・部位特化型トレーニング・ながらトレーニングなど。その中の1つ、BFRトレーニングについてまとめます。
1)BFRトレーニングってなに?
Blood(血液) Flow(流れる) Restriction(制限)、の頭文字を取ったものです。ベルトを使用し、血流制限を行なってトレーニングをする、という事です。あくまで、“止める”ではなく”制限”というのがポイントです。
制限の仕方とは?
専用のベルトを用いて、制限します。四肢(腕・脚)の付け根には大きな血管が通っていますので、その部分に適切な圧をかけてベルトを締めます。
血流を制限して平気なの?
誰しもが気になるところだと思います。その人に合った、適切な圧をかける事で制限する事は、大丈夫です。むしろ、適度なストレスをかけてあげることにより、健康にいい影響を与えます。
ただ、気をつけなければいけないのは、自覚症状。適切な圧といえ、その日の体調によっても変わってきますので、無理はしないようにしましょう。
どんなトレーニングをしたらいい?
あたりまえですが、トレーニング種目はその部位にあったものを行います。後に詳しく書きますが、メリットは「低負荷・短時間」。
例えば、このBFRトレーニングと自重トレーニングを組み合わせれば、短時間でも効果が得やすくなります。また低負荷なので、500mlのペットボトルの負荷でも、十分なトレーニング効果があります。
トレーニングの時間は?
BFRトレーニング協会では、脚は5分以内/回・腕は10分/回と定めています。この提議は、最新の医療情報を基に、心臓への負荷や血液の凝固時間、その他健康に関係するもの(酸素など)を考慮したものです。
この短時間でも、トレーニングの効果が最大限に得られるように考えられたトレーニングを行います。ここから分かるように、ただ長くやれば効果がある!という訳ではないことが分かりますね。
つまり、BFRトレーニングとは血流制限トレーニングのことで、四肢の付け根に専用のベルトを巻いて「短時間・低負荷」のトレーニングを行うトレーニング方法です。
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2)BFRトレーニングのメリットとデメリット
BFRトレーニングが少しわかってきたところで、メリットとデメリットを紹介します。どんなものにも良し悪しがあります。何でもかんでもいい!というわけではないのです。
メリット
・ダイエット
・筋力アップ
・アンチエイジング
・ケガなどのリハビリに効果
・短時間でトレーニング効果が得られる
・低負荷でもトレーニングが可能
など、あげたらたくさんあります。なぜこのようなメリットがあるのでしょうか。このトレーニングの最大の特徴は「血流を制限すること」。そのことにより、心臓に送られる血液・酸素の量が低下した状態でトレーニングをしていることになります。
一定のトレーニング時間後、制限を解くことで一気に血液が流れ、多くの酸素が身体に運ばれていきます。この時に生成される「成長ホルモン」が、身体に上記のようないい効果をもたらしてくれるのです。
例えて言えば、鼻が詰まっていて苦しい時、なにかがキッカケでスッと通ると、息苦しさや詰まりによるイラつきが解消されませんか?イメージはそのような感じですね。
成長ホルモンは、血行を良くしてくれるため肩こりや冷え性の改善に効果が期待できる他、コラーゲンの生成に活躍してくれるので、肌を綺麗にしたり骨を強くする助けをしてくれます。しかし、歳を重ねる毎に減少すると言われています。ですが、トレーニングする事で生み出すことも可能なのです。
また、低負荷で短時間のトレーニングでも効果があるので、ケガをしている人のリハビリや、高齢者の健康維持のためのトレーニングにも有効です。
低負荷ってどのくらい?
通常、1RM(レペティション マキシマム)を基準にトレーニングをすることが筋肥大のトレーニングにおいては大事ですが、BFRトレーニングでは1RMの20%の重さを使用したトレーニングでも、十分な効果が得られます。
例にすると、100kg=1RMであれば筋肥大なら90から70kg(2から3RM)、筋力アップなら60から40kg(10から12RM)、筋持久力20kg以下(20RM)のうち、この筋持久力の重さで筋肥大や筋力アップが狙えます。
ただただ重たいウエイトを上げるだけではなく、その人のトレーニングに合った正しい負荷を与える事で、筋肉に適切なストレスを与え、強くすることや大きくすることが可能という事です。
※1RMとは重りを使ったトレーニングで、その重さを1回なんとかできる重さの基準
【注意すること】
・めまいなどの貧血症状
・点状出血
・血栓障害
・痣ができる
・同時に複数の部位のトレーニングが出来ない など
トレーニングの効果によるデメリット、ではないのですが、健康に対しての注意点です。
血流を抑えて更に身体に負荷を与えるので、身体にくるストレスは大きいです。多くの方に見られるのが貧血症状。
めまい・ふらつき・頭痛・吐き気・動悸など。その場合はすぐにトレーニングを中止し、水分補給をして安静に。可能なら、横になり脚を心臓よりも高くあげ、身体を圧迫しているものは取り除きましょう。
また、血管が弱い方だと内出血が起こったりや、痣が出来やすくなりますので、無理は禁物です。腕のBFRトレーニングを行った日に、脚のBFRトレーニングをする事は、健康の都合上、不可となっています。身体にかかる負担を考慮しての事になるので、欲張りすぎずトレーニングを行ってください。
ダイエットや筋力アップの効果が20RM(非常に軽い)の負荷でも十分な効果が期待されますが、貧血症状や内出血などを起こしやすい場合もあるので、注意が必要です。
3)BFRトレーナーという資格もある?その内容とは?
BFRトレーニングを行う際は、専門の資格が必要です。血流抑制ベルトの圧は、その人の体調や体格によっても変わりますので、最適で最も効果のある圧に調整するための知識が必要となります。
BFRトレーナー資格とは
BFRトレーナー資格には、3つのレベルが設定されてます。「BASIC」「ADVAVCE」「MASTER」の3つと、水中トレーニングに特化した「AQUA」があります。全ての基本はBASICにあるので、まずはBASICの取得がトレーナーとして活動するための絶対条件となります。
取得のメリットと内容
トレーナー資格を習得すると、BFRトレーナーズ協会の会員サポートを受けられるようになります。例えば、ビジネス展開のためのサプリメント・トレーニンググッズの仕入れ・無料のwebコンサルティングや万が一、クライアント様を怪我させてしまった時の保険サポート、無料でブラッシュアップ勉強会など多種にわたります。
また、マンツーマンの指導だけでなく、最大10人までグループレッスン指導が可能となりますので、スモールジムや少人数制のレッスンで活用できます。
さらには、オプションとしてヨガやピラティス、格闘技の動きを取り入れたものの資格もあるので、指導の幅が広がります。
資格習得の仕方
まずは申し込みです。BFRトレーナーズ協会より、日にちや場所を指定して講座に申し込みます。その後、受講料の支払い、スターターキットを購入し、講座当日に持っていき受講しましょう。習得講座のあと、必要書類を提出すると、認定書が届き、資格習得となります。
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4)BFRトレーニングに関するその他のQ&A
ここではBFRに関する質問にお答えします。
【Q1】加圧トレーニングとの違いは?
圧のかけ方に大きな違いがあります。
加圧トレーニングでは200から300mmhgという単位の圧をかけますが、BFRトレーニングでは80から150mmhgと低い圧になります。最大でも半分の圧です。
【Q2】なぜ圧を下げてトレーニング?
デメリットにあげた血栓障害などの健康面のリスクを激減させるためです。
BFRトレーニングの設定圧は、内出血による痣はほとんど起こらないとされています。(個人差はあります)
【Q3】圧が高い方が効果的では?
トレーニングされる方の自覚症状としては、圧が高い方がキツく感じると思います。しかし最近の研究では、低い圧(80mmhg)でのトレーニングが最も成長ホルモンの発生を促せる、との結果が出ているそうです。
【Q4】他のトレーニングとトレーニング方法は一緒?
自体重や低負荷トレーニングに変わりはありません。加圧トレーニングとの大きな違いはベルト脱着のタイミングです。加圧トレーニングはトレーニングスタートから終了まで、ベルトを巻いたままにしますが、BFRトレーニングは1セット毎にベルトを外します。
巻いたままの方がいいのでは…?と思われる方も多いかと思いますが、最近の研究によれば、たいして差はないそうです。
【Q5】誰でもできる?
BFRトレーニング自体は、どなたでも受けられます。しかし、専用のベルトと圧設定のしっかりとした知識が必要になります。ご自身の健康を守るためにも、資格保持者(BFRトレーニング協会認定)に指導してもらうのがいいでしょう。
ここまで、BFRトレーニングとはなにか、メリットとデメリットをお伝えしてきましたが、一目で整理が出来るようまとめます。
・BFRトレーニングとは、四肢に専用のベルトを巻き、低負荷かつ短時間のトレーニングを行うものです。
・トレーニング方法は、自体重やペットボトルボトル程度の20RMが可能な低負荷。
・一回のトレーニングは5から10分。(部位によって異なります)
・ダイエットや筋力アップ、アンチエイジング効果に期待ができます。
・トレーニング中の貧血など健康面に注意が必要です。
・複数の部位を同時にトレーニングする事は、健康の為に控えましょう
<参考文献>
BFRトレーナーズ協会
ダイヤモンドフィットネス