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公認スポーツ指導者とは?資格の種類や主な仕事内容、資格取得時の注意点を解説

公認スポーツ指導者とは、公益財団法人日本スポーツ協会及び加盟団体等が公認スポーツ指導者制度に基づき資格認定する指導者の事です。

スポーツ医・科学の知識を、アスリートや初心者の方々にも分かりやすくお伝えします。

公認スポーツ指導者にはどのような資格があるの?

ジムバッグ

公認スポーツ指導者の資格は大きく分けて6つの領域15の資格があります。

まずスポーツ指導者・競技別指導者・フィットネスなどの領域があり、その領域の中で指導場所や指導対象、競技レベル等で細かく分類されています。

領域 種類
スポーツ指導者基礎資格 ・スポーツコーチングリーダー
・スポーツリーダー
競技別指導者資格 ・スタートコーチ
・コーチ1
・コーチ2
・コーチ3
・コ―チ4
・教師
・上級教師
フィットネス資格 ・ジュニアスポーツ指導員
・スポーツプログラマー
・フィットネストレーナー
メディカル・コンディショニング資格 ・スポーツドクター
・アスレティックトレーナー
・スポーツ栄養士
・スポーツデンティスト
マネジメント指導者資格 ・アシスタントマネージャー
・クラブマネージャー
体力テスト員 ・体力テスト判定員
・体力テスト指導員

以下にて順々に解説していきます。

スポーツ指導者基礎資格

スポーツ指導の基礎を学ぶ資格になります。地域においてスポーツ指導を行っている方や、ステップアップして競技別の指導者やフィットネスの指導者になろうと考えている方、地域のスポーツ推進委員の方にオススメの資格です。

ここで取得できる資格は「スポーツコーチングリーダー」「スポーツリーダー」の2種類になります。

スポーツコーチングリーダー(旧コーチングアシスタント)
コーチングアシスタントとは、地域活動やスポーツクラブ、グループ、サークル、スポーツ少年団などにおいて、安心安全で基礎的なスポーツ指導・運営にあたることができるための資格です。

スポーツリーダー
現在、地域でスポーツ活動を行っているリーダーとして、スポーツ指導にあたっている方、これからあたられる方にオススメの資格です。取得後は、競技別指導者資格やフィットネス資格へステップアップすることも可能になります。

競技別指導者資格

競技別の指導を学ぶ資格になります。指導する場所や対象、競技レベル等から資格を選択する形になります。

地域のスポーツクラブや学校、商業スポーツ施設等で、競技別の専門的な指導にあたっている方、またこれから指導者になろうと考えている方にオススメの資格です。

ここで取得できる資格は、「スタートコーチ」「コーチ1」「コーチ2」「コーチ3」「コーチ4」「教師」「上級教師」の7種類になります。

スタートコーチ
スタートコーチは、地域のスポーツクラブやスポーツ少年団、学校運動部活動などで必要最低限の知識やスキルにもとづいて競技の上位資格者と協力しながら安全で効果的な活動をサポートするための資格です。

コーチ1(旧:指導員)
地域のスポーツクラブ等においてスポーツに「初めて出会う子どもたちや初心者」を対象に競技別の専門知識を活かし、個々人の年齢や性別などの対象に合わせた指導にあたります。
また、地域スポーツクラブ等が実施するスポーツ教室の指導にあたります。

コーチ2(旧:上級指導員)
地域のスポーツクラブ等において「年齢、競技レベルに応じた」指導にあたります。
また、事業計画の立案などクラブ内指導者の中心的な役割を担い、広域スポーツセンターや市町村エリアにおいての競技別指導にあたります。

コーチ3(旧:コーチ)
地域のスポーツクラブ等において「競技者育成のため」の指導にあたります。
また、広域スポーツセンターや各競技別のトレーニング拠点において有望な競技者の育成にあたったり、巡廻指導に協力し、より高いレベルの実技指導を行います。コーチ3では養成競技団体が決まっています。
主な競技はエアロビック・空手道・弓道・サッカー・柔剣道・柔道・水泳・スキー・ソフトボール・体操・卓球・ダンススポーツ・テニス・軟式野球・バスケットボール・バドミントン・バレーボール・ラグビー・フットボール・陸上競技などです。

コーチ4(旧:上級コーチ)
国際レベルのトレーニング拠点において「各年代で選抜された競技者の育成強化」にあたります。また、国際大会等の各競技会における監督・コーチとして、競技者が最高の能力を発揮できるよう、強化スタッフとして組織的な指導にあたります。
コーチ4でもコーチ3同様、養成競技団体が決まっています。
主な競技はエアロビック・サッカー・スキー・スケート・ソフトテニス・ソフトボール・テニス・なぎなた・バスケットボール・バドミントン・バレーボール・ボクシング・ホッケー・空手道・山岳・スポーツクライミング・自転車競技・水泳・体操・卓球などです。

教師
商業スポーツ施設等において、競技別の専門的指導者として、質の高い実技指導を行います。 また、会員(顧客)が満足できるように個人の年齢や性別・技能レベル・ニーズなどに合わせたサービスを提供します。
教師では養成競技団体が決まっています。エアロビック・スキー・スケート・テニス・プロゴルフ・プロスキー・プロテニス・ボウリング・水泳などです。

上級教師
商業スポーツ施設等において、競技別の専門的指導者として、質の高い実技指導を行います。 また、会員(顧客)が満足できるように個人の年齢や性別・技能レベルやニーズなどに合わせたサービスを提供します。
更に各種事業に関する計画の立案・指導方針の決定など、組織内指導者の中心的役割を担い、地域スポーツ経営のためのコンサルティングならびに経営受託の企画・調整を行います。
上級教師でも養成競技団体が決まっています。エアロビック・スキー・テニス・プロゴルフ・プロテニス・ボウリング・水泳などです。

フィットネス資格

健康・体力づくりを主にするスポーツの指導を学ぶ資格になります。こちらは地域スポーツクラブ地域の公共施設商業スポーツ施設等で、健康・体力づくりの実技指導プログラム提供などにあたっている方、またこれから指導者になろうと考えている方におすすめの資格です。

ここで取得できる資格は「ジュニアスポーツ指導員」「スポーツプログラマー」「フィットネストレーナー」の3種類になります。

ジュニアスポーツ指導員
主に子どもたちに対し、運動遊び・スポーツを通して健康で文化的な生活を送り、生涯にわたって豊かなスポーツライフを継続する礎を築くことができるよう「ジュニア期の発育発達に応じた運動遊びやスポーツ指導を行える専門家の養成」を目的とします。

スポーツプログラマー
主に「青年期以降の全ての人」に対し、地域スポーツクラブなどにおいて、フィットネスの維持や向上のための指導・助言を行います。

フィットネストレーナー
商業スポーツ施設において、スポーツ活動を行う者に対する相談及び指導助言を行い、またそれと同時に、各種トレーニングの基本的指導等を「職業」として行います。

メディカル・コンディショニング資格

病院や地域クラブチーム等で、医科学の知識をもとに健康管理・競技能力の向上の援助等をされている「医師及びトレーナー・歯科医師」や、スポーツの活動現場において「栄養・食事に関する専門的なサポートを行っている管理栄養士の方」また、これから活動しようと考えられている方にオススメの資格です。

ここで収録できる資格は「スポーツドクター」「アスレティックトレーナー」「スポーツ栄養士」「スポーツデンティスト」の4種類になります。

ポーツドクター
医師としてスポーツマンの健康管理・スポーツ障害・スポーツ外傷の診断・治療・予防研究にあたります。また、競技会等における医事運営ならびにチームドクターとしてのサポートをします。 更にスポーツ医学の研究、教育、普及活動を通して、スポーツ活動を医学的な立場からサポートします。

アスレティックトレーナー
スポーツドクターおよびコーチとの緊密な協力のもと、競技者のメンタルを含む健康管理や外傷や障害予防・スポーツ外傷や障害の救急処置・アスレティックリハビリテーションおよびトレーニング(主にウエートトレーニング)、コンディショニング等にあたります。

スポーツ栄養士
地域におけるスポーツ活動現場や都道府県レベルの競技者育成において管理栄養士の知識を持ち、かつスポーツ栄養の知識を持つ専門家として、競技者の栄養・食事に関する自己管理能力を高めるための栄養教育や食事環境の整備に関する支援・栄養サポートを行います。

スポーツデンティスト
聞き慣れない資格ですが歯科医師の資格を持ち、スポーツをする人の歯を診断し、最高のパフォーマンスを出せるよう噛み合わせを診断したり、マウスピースを制作・調整したりするスペシャリストがスポーツデンティストです。

歯科医師の立場から、スポーツにかかわる国民の健康管理・スポーツ障害・スポーツ外傷の診断・予防・研究等を行います。 また、競技会等の医事運営の支援並びにチームデンティストとして参加します。更にスポーツ歯科医学の研究・教育・普及活動をします。

マネジメント資格

総合型の地域スポーツクラブなどでマネージメントを担当している方や、これから担当しようと考えられている方にオススメの資格です。
ここで取得できる資格は「アシスタントマネージャー」、「クラブマネージャー」の2種類になります。

アシスタントマネージャー
総合型地域スポーツクラブなどにおいて、会員が充実したクラブライフを送ることができるようにクラブマネジャーを補佐し、運営のための諸活動をサポートします。

クラブマネージャー
総合型地域スポーツクラブなどにおいて、経営資源を有効に活用し、会員が継続的に快適なクラブライフを送ることができるよう健全なマネージメントを行います。

総合型地域スポーツクラブなどの運営が円滑に行われるために必要なスタッフがそれぞれの役割に専念できるような環境を整備します。また、その他関連資格で以下の資格がありますが、現在は新規養成を行っておりません。

体力テスト員

体力テストの実施と普及をはかるとともに、体力テスト実施上の指導や結果の判定にあたります。スポーツクラブスポーツ教室等で、体力テストを実施されている方や、これからしようと考えている方にオススメの資格です。

体力テスト判定員
握力、背筋等を計測する体力テストの実施と普及および体力テスト実施上の指導ならびに結果の判定にあたります。

体力テスト指導員
都道府県内における体力テストの普及をはかり、実施の企画に参画し、公認体力テスト判定員の養成、体力テストの正しい指導にあたります。公認スポーツ指導者の資格は多岐に渡りますので、何を指導したいのかを選択して資格を取得しましょう。

また、資格取得にあたり注意点が3つあります。こちらを確認しないと取得したい資格が取得できなかったり、申請等が二度手間になる恐れがあります。

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公認スポーツ指導者の仕事内容とは?

公認スポーツ指導者の仕事内容は、資格の種類や就職する施設・業種などによって違いますが、主な就職先としてはスポーツクラブや専門スクール、教育機関、公共のスポーツ施設、フィットネスクラブなどが挙げられます。

たとえばスポーツクラブや専門スクールに就職した場合は、専門的な知識とスキルを活かして安全で効果的な指導を行ったり、競技力の向上を目的としてレベルに合う指導をしたり、指導計画を構築・実行・評価して監督したりすることが仕事内容になります。

その他、フィットネス資格を取得してジュニア向け指導を担当することもありますし、メディカル・コンディショニング資格を取得してプロチームに就職して活躍する例もあります。

公認スポーツ指導者の年収はどの程度?

公認スポーツ指導者の年収は、就職する施設や団体、実績によって違いがあります。

一般のスポーツトレーナーの平均年収の相場は300万〜400万円ほどですが、プロチームに就職した場合の年収は年収幅が広く300万〜1,800万円といわれています。

上記より、1,000万円を超える年収を望むなら、プロのチームと専属契約するのが近道といえるでしょう。

年収アップをしたい人は、経験を積んでスキルアップしたり、手当がつく資格を取得したりするのがおすすめです。

公認スポーツ指導者の資格を取得するにあたっての注意点

ジム 男性

公認スポーツ指導者の資格を取得する上での3つの注意点を説明していきます。

1.資格によっては年度によって募集していない資格もある
2.資格によっては条件が別途付与されている
3.資格は更新制になる

以下にて順々に解説していきます。

資格によっては年度によって募集していない資格もある

競技別指導者の競技によっては、年度により専門科目講習会を実施しない場合がありますので、中央競技団体へ確認をしましょう。

また、フィットネストレーナー・体力テスト判定員・体力テスト指導員も現在は新規養成自体を止めておりますので注意してください。

資格によっては条件が別途付与されている

基本的には資格を取得するために受講をする年の4月1日現在満18歳以上、もしくは満20歳以上であれば受講・取得できますが専門分野の資格は条件が別途付与されています。

例えばスポーツドクターは「受講開始年度の4月1日時点で、日本国の医師免許取得後4年を経過(受講開始年度の4年前の4月1日以前に取得)していること。また、本会または本会加盟(準加盟)団体から推薦され、本会が認めた者」が受講可能です。

アスレチックトレーナーは「受講する年の4月1日現在 満20歳以上の者で、本会加盟団体、または本会が特に認める国内統轄競技団体が推薦し、本会が認めた者」であると募集要項に記載されています。

競技別指導者においては、公益財団法人日本スポーツ協会の養成競技団体ごとに年齢およびその他の条件を別途定めています。詳細については各中央競技団体へ確認をしましょう。

資格は更新制になる

公認スポーツ指導者資格の有効期間は資格登録後4年間になり、更新するためには資格有効期限の6か月前までに、日本スポーツ協会あるいは当該中央競技団体等の定める研修会を最低1回受けることが義務づけされています。

なお、資格のうち「スポーツリーダー」については、永年認定資格のため登録・更新は必要ありません。

公認スポーツ指導者に関するその他のQ&A

ここでは公認スポーツ指導者についての質問にお答えします。

【Q1】公認スポーツ指導者とアスレティックトレーナー・スポーツトレーナーは違うの?

公認スポーツ指導者は、チームのコーチや監督が持つべき資格の一つです。スポーツ少年団などの指導者には持つことが義務化されているところも多いです。

アスレティックトレーナーとは上記に書きましたが、スポーツドクターおよびコーチとの緊密な協力のもと、競技者のメンタルを含む健康管理外傷障害予防スポーツ外傷障害の救急処置リハビリ・トレーニング(主にウエートトレーニング)、コンディショニング等にあたります。

スポーツトレーナーとは「スポーツに関わる人をサポートする人」のことを全般的にそう言っているに過ぎないので、特に資格は必要ありません。ただ、実際に仕事を始める時(例えばフィットネスクラブにアルバイトとして勤務する場合でも)条件として資格は必須のところがほとんどです。

【Q2】資格を取得する為の効率的な方法はありませんか?

免除適応コース承認校というのが設定されています。こちらでスポーツ指導者養成講習会と同じカリキュラムを大学や専門学校等の承認校で履修することで、講習・試験の一部またはすべてが免除されますが、卒業後には修了証明書発行の手続きができなくなりますので注意してください。

また、スポーツリーダー資格を保有している方が、競技別指導者養成講習会を受講する際、共通科目の講習・試験の一部またはすべてが免除されます。

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まとめ

公認スポーツ指導者とは、公益財団法人日本スポーツ協会及び加盟団体等が、公認スポーツ指導者制度に基づき資格認定する指導者のことです。

公認スポーツ指導者の資格は6領域20資格あり資格によって必要な要件や将来の職業の内容、年収幅に差分があるため、資格を取得する際には「募集しているかどうか」だけでなく「スポーツドクターなどの専門職は条件を満たしているか」「就きたい職業に必要な資格か」に注意しましょう。

また、資格の中には更新制を採用する資格もありますので、資格有効期限の6か月前までに定められている研修を受講するなど更新対応を忘れずにしましょう。

未経験でパーソナルトレーナーを志している方は、NSCAの取得を一考するのはいかがでしょうか。
※参考:NSCAとはどんな資格?オススメの資格取得ステップとは

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