フィットネスクラブ・マネジメント技能検定の資格情報まとめ
フィットネスの資格は種類が多く、内容も様々です。今回はその中でもマネジメントに特化した、フィットネスクラブ・マネジメント技能検定のメリット・取得までのステップ・勉強方法・取得後の進路・注意点・期間・金額・特徴の違いについてまとめていきます。
フィットネスクラブ・マネジメント技能検定とは
厚生労働省の職業能力開発促進法第47条第1項の規定に基づいた指定試験機関の指定を受けて、一般社団法人日本フィットネス産業協会が実施している国家資格になります。資格は1級~3級まであり、受験資格や資格内容も変わります。
試験は、試験基準に基づいて、学科試験と実技試験が行われており、1級の合格者には厚生労働大臣より、2級及び3級の合格者には一般社団法人日本フィットネス産業協会会長より、フィットネスクラブ・マネジメント技能士の合格証書が発行されます。
フィットネスクラブ・マネジメント技能検定の種類
この技能検定には等級が1級から3級までの種類に分けられています。
(1)1級検定要項
試験内容:学科90分・実技(口頭試問10分、面接20分)
学科試験検定料金
実技試験検定料金
受験資格:6年以上の実務経験があることもしくは、2級の検定に合格していること
クラブ経営ができる支配人や店長などに向けられている資格です。経営面で会社とフィットネス業界に貢献したいという方によいでしょう。
(2)2級検定要項
試験内容:学科60分 実技(記述・論述60分)
学科試験検定料金
実技試験検定料金
学科実技同時検定料金
受験資格:3年以上の実務経験があること。ただし、3級の検定に合格していれば、 2年以上の実務経験があれば受検できる
品質管理を行い、オペレーションの統括ができる方(副支配人、マネージャー、リーダー)に向けられた資格です。現場を仕切るための知識や技能を身に着けたい方によいでしょう。
(3)3級検定要項
試験内容:学科60分 実技(記述・画像判定60分)
学科試験検定料金
実技試験検定料金
受験資格:特段の要件なし(16才以上どなたでも受検可)
顧客とコミュニケーションをとり、日常的な運営実務ができるスタッフなどに向けられた資格です。フィットネス業界の魅力を知ることや、将来のキャリアアップを考える方にオススメ。
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フィットネスクラブ・マネジメント技能検定のメリット
フィットネスクラブ・マネジメント技能検定は非常に難関(特に1級)の試験と言われているので、取得するだけでいくつかのメリットがあります。
将来のキャリアアップに繋がる
就職やキャリアアップを考えた際、現場での実務経験年数をこなしていくと、おのずと管理者側のポジションに配属されていきます。その際にこの資格を取得していると、早い段階でキャリアアップが出来る材料になります。
フィットネス業界に特化したマネジメントを学べる
近年はマネジメントについて学ぶことができる資格や、セミナーを実施している企業や検定機関が多いですが、フィットネス業界を専門にしたマネジメント学を学べる機会は非常に少ないのが現状です。ですので、専門的にフィットネス業界を学ぶ良い機会になるでしょう。
リーダーシップについて学べる
スタッフから店長、マネージャー等にキャリアアップを重ねた方にとって、リーダーシップを的確にとれないと店舗の経営は困難を極めます。その中でこの資格は、クラブ運営における人材教育やハード・ソフト面の品質管理について正しく理解できる資格のため、リーダーシップを体系的に学ぶ上でも非常に有効です。
取得のステップとは?
取得の流れ
受検の申請には2通りの方法があります。
(1)インターネットでの申請方法
受検申請情報入力(受検級選択・受検都市、振込予定日など)→受検申請情報の送信→受付番号の受信→銀行振込と受付番号入力
→本人確認提出→受検申請完了→入金確認(事務局)と本人確認(事務局)→申請受理
(2)郵送での申請方法
受検手数料→振込→申請書記入→申請書送付(簡易書留)→申請受理
(3)申請に関する注意点
・受検申請ページは受検申請期間内のみ開設されます。
・受検申請書を送付する必要はありません。
・入金確認に2・3日を要する場合があります。余裕をもって手続きを行ってください。
・また、個人名を入力する欄には受付番号(5桁)の後ろに個人名をご入力ください。
・個人申請の場合、受検手数料は、その個人が所属する団体が支払う場合でも、必ず口座名には個人名の前に5桁の受付番号を入力してください。※団体申込以外での複数受検者の一括入金はできません
・インターネットでの受検申請の方は、請求書及び領収書の発行はしません。
・郵送による受検申請は受検手数料の振込と受検申請書の送付を以って受検申請完了となります。受検申請書は開催回の受検申請期間中にのみ受け付けます。受検申請書の郵送には、必ず「簡易書留」をご利用下さい。その際、郵便局で発行される簡易書留の控えは、受検票到着まで大切に保管してください。これ以外の郵送方法にて送付された場合、当協会は一切の責任を負いませ。※到着確認のお問合せにはお答えできません
勉強方法はどんな風にすべき?
技能検定開催間近になると、ホームページにて検定の出題範囲が発表されます。それをチェックして、必要なポイントをおさえるようにしておきましょう。また、過去問もホームページ上から確認することができますので、ポイントの整理を行うとともに過去問を解いて、問題に慣れておくとスムーズな試験対策ができるでしょう。出題形式や合格基準は等級によって異なります。以下の等級別の判定基準となりますのでこちらも確認しておいてください。
出題形式と合格基準
(1)1級
・1級学科
四肢択一式、記述式
60%以上の正答で合格とする
・1級実技
口頭試問及び面接試験
60%以上の正答で合格とする
(2)2級
・2級学科
〇×式、四肢択一式、語群選択式
60%以上の正答で合格とする
・2級実技
記述及び論述
60%以上の正答で合格とする
(3)3級
・3級学科
〇×式、四肢択一式、語群選択式
65%以上の正答で合格とする
・3級実技
記述及び画像判定試験
65%以上の正答で合格とする
勉強に最適なテキスト
こちらの資格は非常に難関と言われていますので、しっかりとした勉強を行う必要があります。協会より専門のテキストが販売されているので、これらを利用して勉強するようにしましょう。
ベーシック(基礎)・インターミディエイト(中級)・アドバンス(上級)の3冊構成になっており、これらを学ぶことで、それぞれの成長に合わせて段階的に、また効果的に必要な知識・技術を学び、身に着けられるようになります。
(1)ベーシックのテキスト概要
・第1章 フィットネス産業
第1節 フィットネス産業の現状
第2節 フィットネス業界の歴史
・第2章 健康づくり
第1節 健康施策の概要と動向
第2節 生活習慣病とその予防
第3節 栄養・運動・休養
・第3章 運動・トレーニングの基礎
第1節 運動生理学の基礎
第2節 トレーニングの基礎
・第4章 店舗運営
第1節 フロント実務
第2節 ジム運営業務
第3節 スタジオ運営業務
第4節 プール運営業務
第5節 イベント運営
第6節 ショップ販売及び付帯業務
第7節 クラブ内での緊急対応
・第5章 施設・設備管理の意義と重要性
第1節 総合クラブの施設内容
第2節 管理の概念と基本
・第6章 顧客マネジメント
第1節 顧客対応と接客の心構え
第2節 見学者対応
第3節 顧客対応と課題解決
・第7章 チームワークとコミュニケーション
第1節 組織と業務分担の考え方
第2節 仕事の進め方
第3節 コミュニケーションの重要性
第4節 リーダーシップとフォロワーシップ
・第8章 安全衛生
第1節 職場の安全衛生
第2節 リスクマネジメント
(2)インターメディエイトのテキスト概要
・第1章 フィットネス産業概論
第1節 フィットネス産業
第2節 スポーツ産業とのかかわり
・第2章 健康づくり
第1節 健康施策の概要と動向
第2節 生活習慣病とその予防
第3節 栄養・運動・休養
第4節 高齢者の健康づくり
・第3章 運動・トレーニングの基礎
第1節 運動生理学の基礎
第2節 トレーニングの基礎
・第4章 店舗運営
第1節 品質管理
第2節 マーケティング
第3節 営業管理
第4節 財務管理
第5節 設備・安全管理
第6節 要員管理
第7節 労働法規の一般知識
第8節 リスク管理
・第5章 人的マネジメント
第1節 ヒューマンリソースマネジメント
第2節 人材育成のための手法
第3節 ティーチングスキル・コーチングスキル
第4節 上司とのコミュニケーション
第5節 外部とのコミュニケーション
・第6章 顧客マネジメント
第1節 顧客対応と接客の心構え
第2節 顧客管理
第3節 顧客対応と課題解決
・第7章 関連法規
第1節 フィットネスクラブ運営に関わる主な法律
・第8章 安全衛生
第1節 職場の安全衛生
(3)アドバンスのテキスト概要
・第1章フィットネス産業概論
第1節フィットネス産業
第2節スポーツ産業とのかかわり
・第2章 健康づくり
第1節 健康施策の概要と動向
第2節 生活習慣病とその予防
第3節 栄養・運動・休養
第4節 高齢者の健康づくり
・第3章 運動・トレーニングの基礎
第1節 運動生理学の基礎
第2節 トレーニングの基礎
・第4章 店舗運営
第1節 店舗戦略
第2節 マーケティング
第3節 損益マネジメント
第4節 人事戦略
第5節 労働法規
第6節 職場環境整備
第7節 ICT/情報システム
第8節 リスクマネジメント
第9節 施設・設備管理
・第5章 顧客マネジメント
第1節 顧客対応と接客の心構え
第2節 顧客管理
第3節 顧客対応と課題解決
・第6章 関連法規
第1節 フィットネスクラブ運営に関わる主な法律
・第7章 安全衛生
第1節 職場の安全衛生
トレーナーエージェンシーでは、
・トレーナーとして必要な素養
・具体的なトレーナーの働き方
・おすすめの資格
・トレーナー資格試験の力試し模擬問題
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取得後の進路は?
取得後の進路は人によって様々ですが、フィットネスクラブのマネジメント業務に携わる方々が多いと言えます。まだできたばかりの新しい技能検定ですが、国家資格に認定されていますので、今後この資格がスタンダードなものになる可能性は十分にあります。
フィットネスクラブ・マネジメント技能検定Q&A
【Q1】合格率はどのくらい?
このフィットネスクラブ・マネジメント技能検定は非常に難関と言われている試験です。協会側より合格率は4割程度の作問を設定しているとのことなので、試験を受ける際にはしっかりと勉強をしなければ合格はなかなか難しいと言えるでしょう。
【Q2】受験資格の実務経験はどのようなものですか?
実務経験とはフィットネス産業の業務に携わった経験を指します。フィットネス産業といわれるものは、プールやトレーニングジム、スタジオなどの運動施設があり、それらを利用者に提供する事業所(公共施設でも可)とします。また、フィットネス産業における業務であれば職種は問われません。
【Q3】受験資格の実務経験数はどのように算出しますか?
実務経験の年数は、その期間に連続してその業務に携わっていなくても、問題ありません。継続もしくは通算した通算雇用期間(パート、アルバイト等の期間を含む)が必要としている年数以上であれば、条件に該当します。また、2級についてはインターンシップの期間を算入することも可能です。
【Q4】受験の期間はどのくらいありますか?
毎年1年に1回検定試験が行われますが、受験申請期間から大体試験日までは半年くらいの期間があります。それまでにしっかりと内容を理解するようにしましょう。
【Q5】この資格を取得しないと、フィットネスクラブの運営業務に携われないのですか?
この資格を所持しなくても運営業務に携わることはできます。ですが、企業でのキャリアアップを図る際や、業務効率化を考えると所持しておく方が、様々なメリットがあります。
フィットネス関係の検定や資格は、たくさんありますが、まずは自分自身にとって何がメリットなのか、どの資格や検定が今必要なのか、ということをしっかりと理解してから取得するようにしましょう。
フィットネスクラブ・マネジメント技能検定の資格は最近になってできた資格ですが、今後フィットネス業界を盛り上げる国家資格として有名になっていく資格です。そのようなメリットも考えて、まずは取得後の進路を決めてから検定に臨むようにしましょう。そうすることで、効率の良い勉強方法と取得を目指すことが出来るようになります。