トレーナーの年収/報酬

フリーインストラクターの給料は?相場・収入を上げるポイントを解説

インストラクターといえば、総合型のスポーツジムやヨガ、パーソナルジムなど様々な指導ジャンルにて存在しています。

但し、雇用形態は企業に所属して働く正社員ではなく、副業や業務委託といった形で「フリーインストラクター」として活躍するケースもあります。

フリーインストラクターとしての道を選ぶ方の中には、「給料を上げたい」といった意向で独立される方が多いのですが、実際にどの程度の給料をもらうことができるのでしょうか。
そこで今回の記事では、フリーインストラクターの給料相場やメリットについて解説いたします。

一般的なインストラクターの平均月収はどのくらい?

フリーインストラクターは実際どの程度の給料をもらっているのでしょうか?年収相場は非常に幅広く、およそ200万〜1,000万円程度だといわれています。

なぜ、これほどの年収の差があるのでしょうか。その理由は、フリーインストラクターは雇用されているインストラクターと違い、一定の基本給がないからです。

具体的には、集客が思ったようにできなければ年収が200万円を下回ることも十分あり得ます。反対に、人気のインストラクターになり固定のお客様を付けることができれば、雇用されて働いていた時とは比べ物にならないほどの高い給料を得ることも可能です。

また、フリーインストラクターと一口に言っても、ジムやヨガなどのインストラクターの種類によっても給料が変わってきます。

次項では月収を取り上げて

・ジムのフリーインストラクター
・ヨガのフリーインストラクター
・フリーのパーソナルトレーナー

の種類間でどの程度給料に差があるのか詳しく見ていきましょう。

 ジムのフリーインストラクターの月収

大手スポーツジムや個人のスポーツジムなど様々なジムに出向いて、レッスンを行います。

レッスン内容やインストラクターの知名度、人気度に合わせて給与は変更されますが、1コマ大体3,000円~5,000円が相場です。

月収換算では、賞与なしの場合は20万円~30万円といわれておりますが、フリーランスの場合は人気の方の場合月収40万円を超えることもあります。

ヨガのフリーインストラクターの月収

こちらもジムインストラクター同様、スポーツジムに出向いてヨガのレッスンを行います。

1コマあたりの相場も変わらず大体3,000円~5,000円言われており、おおよその月収は20万円~30万円といわれています。

フリーのパーソナルトレーナーの月収

上記で解説したインストラクターと比べて、パーソナルのジムは給与が高くなると言われています。出張パーソナルトレーニングをする場合、1コマ10,000万円~20,000万円が相場となりますので、月収はおよそ30万円~40万円ほどになります

フリーランスの場合でも、パーソナルトレーナーのレッスン1回あたりの価格は高いため、他のインストラクタージャンルよりも稼ぎやすいといえます。

ですが、その分トレーニングにかける時間は長くなるので、拘束時間は長くなります。加えて、器材を揃えたり場所が限られてしまうことから、難易度は高いと考えていたほうがよいでしょう。

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フリーインストラクターは稼げる?

フリーインストラクターで生計を立てるのは決して簡単なことではありません。雇用されていれば毎月決まった時間に働け、決まった給料が振り込まれますが、フリーになると雇用されている時と同じような安定した勤務時間と給料があるとは限らないからです。

たとえば、雇用されているインストラクターであれば、人気があろうとなかろうと働く時間が決まっていますし、決まった時間働けば基本給がもらえます。

それに対してフリーインストラクターは、人気がないとお客様が集まらないため働く時間が減り、もちろんその分収入も減ってしまうのです。

また、フリーインストラクターの収入が安定しない理由は人気の高さだけではありません。2020年に流行ったような新型コロナウィルスなどのパンデミックが起きて営業の制限を受けてしまった場合、フリーインストラクターはその影響を直接的に受け、収入がゼロという事態にも充分なり得るでしょう。

また、病気になってしまった場合には、雇用されているインストラクターのような有休がないため、休んだ分の収入が減ってしまいます。

これらのような理由から、フリーインストラクターで稼ぐのは一筋縄ではいかないと言わざるを得ません。

その一方で、フリーインストラクターで成功し、雇用されている時とは比べ物にならないほどの給料を得ている人がいるのもまた事実です。

成功しているフリーインストラクターの多くは、以前人気インストラクターだった人という傾向があります。お客様から人気があるインストラクターがフリーになると、会社側はお客様を失いたくないため1回のレッスン単価を上げて契約する場合が多く、その結果高収入を得られるのです。

また、フリーインストラクターはレッスン以外の時間が自由に使えるため、その時間を他の会社と契約してレッスンを増やすことができます。人気インストラクターとしての実績があれば、他の会社からも高単価でレッスンを請け負うことができるでしょう。

このように人気が高く、実績があるインストラクターはフリーになることでかなりの高収入を得ることが期待できます。

フリーインストラクターのメリット

フリーインストラクターになるメリットは、多くの人がフリーになることに魅力を感じる理由になっています。

フリーインストラクターになる2つのメリット、

・自由度が高い
・自分の頑張りに応じて収入が上がる

について詳しく見ていきましょう。

自由度が高い

フリーインストラクターのメリットの1つ目は、自由度が高いことです。具体的には、会社の意向に関係なく自分がやりたいことに自由にチャレンジできます。

雇用されている場合、良いアイデアが浮かび挑戦したい場合でも上司や会社側に納得してもらわないと挑戦できません。加えて、価値観の相違から、人間関係の問題になってしまったりということが日常茶飯事です。

しかし、フリーインストラクターになれば上司はいない上、責任者は自分なので自分のやりたいことを思う存分やることができます。

自分の頑張りに応じて収入が上がる

頑張れば頑張るほど収入が上がることも、フリーインストラクターのメリットの1つです。

雇用されているインストラクターの中には、頑張っているのに収入が上がらないと悩んでいる人も多いです。基本給が全く上がらず、仕事に対するモチベーションが下がってしまった人も中にはいるでしょう。

しかしフリーインストラクターであれば、努力が収入に直結することが非常に多いです。人気を高めてレッスンの契約数を増やしたり、レッスン料をあげたりすれば確実に収入は上がっていきます。

努力すればするほど収入が上がれば、仕事に対するやる気も上がります。そのため、仕事に生きがいを感じやすくなるのもフリーインストラクターのメリットなのです。

フリーインストラクターのデメリット

フリーインストラクターにはメリットだけでなくデメリットもあります。

そのため、フリーインストラクターになっても後悔しないように、デメリットもしっかりおさえておきましょう。

本項では、フリーインストラクターのデメリットであ、

・収入が安定しにくい
・支出が増える

について詳しく見ていきます。

収入が安定しにくい

先述した通り、フリーインストラクターは集客によっては収入が安定しません。特にフリーになって間もない時期は、集客が難しいため経済的に厳しい状態になることがよくあります。

はじめから人気が高いインストラクターで、会社との契約や集客がある程度できていれば良いですが、そうではない場合は、生活できるようになるまでにかなりの時間がかかることが多いことを覚えておいてください。

フリーになると責任は全て自分が負うことになります。当然のことながら、収入に対しての責任も自分です。フリーインストラクターになったことを後悔しないように、責任に対する覚悟もしておきましょう。

支出が増える

実は、フリーになると雇用されていた時よりも支出が増えます。

たとえば社会保険料(健康保険、厚生年金保険、介護保険)は、会社員として働いていれば会社が半分負担してくれますが、フリーインストラクターになると全額自分で負担することになります。そのため、健康保険などは会社員時代よりも負担が大きいと感じる人もいるかもしれません。

しかし、年金においては逆です。会社員時代は国民年金保険料と厚生年金保険料の両方を納めていましたが、フリーインストラクターになると厚生年金には加入しないため、厚生年金の負担分が減ります。

ただし、そのせいで年金の受け取り金額が少なくなる可能性があることは知っておいてください。

フリーインストラクターとして給料を上げるには?

フリーインストラクターとして働きながら生活するためのちょっとした工夫として、

・インストラクターとして支持を得られるようになってから独立する
・なるべく長期間の契約を結ぶ
・インストラクター以外の仕事を副業として行う

の3つのポイントを紹介していきます。

この3つを実践したからといって、フリーインストラクターで生活していける保障はありませんが、成功するきっかけとして読んでみてください。

インストラクターとして支持を得られるようになってから独立する

インストラクターとして人気が出てから独立すると、成功する可能性がぐんと上がります。

給料アップが見込める背景には、人気の高いインストラクターは会社が契約したいと思ってくれますし、契約金も高く設定されることが多いからです。

一方で、人気がないままインストラクターとして独立してしまうと、契約したいと思ってくれる会社はないに等しいため、契約もできませんし、集客も難しくなります。

以上のことから、独立するならインストラクターとして支持を得られるようになるまで待つのが賢い方法といえるでしょう。

なるべく長期間の契約を結ぶ

なるべく、1年かそれ以上の長期間の契約を結ぶようにしてください。

短期の契約は長期の契約に比べて契約金が高くなる傾向がありますが、目の前の金額につられて最初から短期で契約しないようにしましょう。長期は契約金額が少なくても安定した収入を得ることにつながります。

フリーインストラクターとしてまずは安定した収入を得て、生活を安定させることが最優先です。生活が安定しないことには良い仕事ができません。長期契約をして生活が安定した後は、高単価の短期契約を結んでもよいでしょう。

 インストラクター以外の仕事を副業として行う

インストラクター以外に収入源になる仕事を同時にしておくと安心です。

在宅でできる仕事やYouTuber、アルバイトなどを副業としてしておくと、万が一フリーインストラクターとしての仕事がうまくいかなかったとしてもパニックにならずに済みます。

また、複数の個所から収入があることや複数の種類の仕事をしてリフレッシュできることは、会社員時代にはあまり経験できないことです。このような経験ができるのもフリーインストラクターとして働くことの大きなメリットともいえます。

一般的なインストラクターの平均月収はどのくらい?

インストラクターの平均年収は2014年~2015年の「はたらいく」の調査によると、年収259万円 月収18万円となっています。国内の100職種のうち88位という結果がでています。

年齢別平均月収はどのくらい?

未経験を除いて、インストラクターは経験年数や年齢に応じて月収が変わります。年齢別になるとまた違ったデータがでてきますのでそちらも確認していきましょう。

年齢:年収

20~24歳:15万円
25~29歳:18.6万円
30~34歳:20.5万円
35~39歳:23.4万円
40~44歳:26.3万円
45~49歳:29.4万円
50~54歳:31.5万円
55~59歳:31.2万円
60~65歳:21.3万円

ジム種類別平均月収

ジムの種類によって年収も変わってきます。大手の企業の年収を新卒サイトや転職サイトの口コミをもとに算出していきます。

(1)ティップネス

新卒サイトより、4大卒で月収22.6万円となっています。短大や専門卒の初任給で月収も変わってきますが、大学卒だと年収300万弱になります。

(2)セントラルスポーツ

こちらは転職サイトの口コミによると、初任給の手取りは17~19万円で、3~5年間務めると最終的な年収は300万円~400万円になります。

(3)ゴールドジム

こちらも、転職サイトの口コミによると3~5年の勤務で年収200万円~400万円となっております。ゴールドジムの場合はこの基本給のほかにプライベートレッスン料の何割かを給与として得ることができるので、人によって大きな差があるといえるでしょう。

(4)カーブス

こちらも転職サイトの口コミによると初任給は店舗の場所によっても異なりますが、おおよそ20万円~となっています。フランチャイズ展開のため同じ地域でも運営元が異なり、月収の差が大きくなるので注意が必要です。年収は300万円弱となっています。

アルバイト、パート平均時給

アルバイトやパートになると正社員とはまた異なる給与体系になります。おおよそ都内であると時給は高めの設定といったところになりますので、週5日勤務で働いた場合は労働時間にもよりますが、おおよそ18万円~20万円ほどといったところでしょう。地方になると時給が低いため15万円~18万円くらいになるでしょう。

インストラクターの都道府県別月収

ダンベルを持つ男性

働く地域によってインストラクターの月収は大きく変わります。都市部の給与が高いのはもちろんですが、地域によってインストラクターが不足している場合は給与もあがっています。今回は厚労省が出した都道府県の平均給与比率から各都道府県のスポーツインストラクターの平均月収を算出しましたので参考にしてみてください。

都道府県別平均月収

厚労省が出した都道府県の平均給与比率から各都道府県のスポーツインストラクターの平均月収を算出しました。あくまでも予測となります。

都道府県   平均月収

北海道    27.5万円
青森     24万円
岩手     27.5万円
宮城     31万円
秋田     24万円
山形     27.5万円
福島     27.5万円
茨城     31万円
栃木     31万円
群馬     31万円
埼玉     27.5万円
千葉     31万円
東京     45万円
神奈川    34.5万円
新潟     27.5万円
富山     27.5万円
石川     31万円
福井     31万円
山梨     27.5万円
長野     31万円
岐阜     27.5万円
静岡     31万円
愛知     34.5万円
三重     31万円
滋賀     31万円
京都     31万円
大阪     38万円
兵庫     31万円
奈良     31万円
和歌山    27.5万円
鳥取     27.5万円
島根     27.5万円
岡山     31万円
広島     27.5万円
山口     31万円
徳島     31万円
香川     27.5万円
愛媛     27.5万円
高知     27.5万円
福岡     27.5万円
佐賀     24万円
長崎     27.5万円
熊本     27.5万円
大分     27.5万円
宮崎     24万円
鹿児島    27.5万円
沖縄     24万円

※平均年収と国税庁の都道府県別年収との比率から独自で予測算出した結果になっております。

インストラクター年代別ボーナス事情

ミーティングをする男性達

企業によって大きく異なりますが、大手の企業は比較的ボーナスも多くなります。下記のものは一例となります。参考にしてみてください。

20~24歳:59.9万円
25~29歳:74.6万円
30~34歳:81.9万円
35~39歳:93.5万円
40~44歳:105万円
45~49歳:117.6万円
55~54歳:126万円
55~59歳:125万円
60~65歳:85.1万円

※平均年収と国税庁の年齢別階層年収との比率で独自で算出した結果を引用しています。
※ボーナスは夏冬合わせた4か月分で算出しています。
※年俸制は対応していないため年収を12で割った数値が予測数値となります。

インストラクターについてのQ&A

ここではインストラクターとその資格についての質問にお答えします。

ピラティス インストラクター

【Q1】インストラクターの資格は必ず必要?

必ず必要なわけではありません。

しかし、フリーランスとして活躍する場合、パーソナルトレーナーになる場合には資格を取得しておくことが必要でしょう。大手のジムでは研修制度もしっかりと行われるので、その際ある程度の知識を学ぶことができます。

ですが、スポーツ業界のトレーニング理論というのは、不確定要素も多いため、常に最新の情報を仕入れておく必要があります。ですので、就職後も独自で勉強をしておく必要があります

【Q2】年齢によって転職は難しい?

インストラクターの年齢というと、正直なところ平均20代~30代という若いメンバーで構成するジムが多いです。そのため、30代後半で転職しようと思うと少しシビアな面もでてくるでしょう。

しかし、近年はジムも多様化していますので、年代が高めのジムなどのインストラクターであれば、年代関係なく積極的に採用活動を行っていますので、気になったジムにでかけて顧客の年齢層を見てみるのもよいかもしれません。

【Q3】どんな人がインストラクターに向いている?

やはりコミュニケーションをとることが好きな方に向いている職種と言えるでしょう。スポーツが好きで、知識があるから・・・といってインストラクターになる方は多いですが、コミュニケーションが苦手だと、相手のニーズを上手く汲み取れなかったり、コミュニケーション不足が原因でお客様や従業員との人間関係で悩む方も多いです。ある程度コミュニケーション力がないと昇進も難しくなってくるといえます。

【Q4】資格を持っているとどんなメリットがある?

資格を持つメリットとしては月収やインセンティブがあがることが一つといえます。大きく増えるというわけではないですが、取得の難しい資格であれば高額であると5,000円程度、比較的容易に取得できるものであれば3,000円程度が相場とみておいた方がいいでしょう。

また、複数持っていると上限が定められるため、最大でも10,000円~20,000円と決められているところが多いので入社の際に確認しておきましょう。

【Q5】どういう年齢層の人が働いている?

一番多くを占めるのは、20代から30代です。やはりインストラクターとなると元気なイメージや明るさを求められるので比較的若い年代の方が活躍します。また、お客様の求める理想像がどうしても若いイメージが多いということも理由の一つです。ですが、店舗の場所やどんな人たちを対象にするかでインストラクターの年齢も変わってくるので、どんな人たちにニーズがあるところなのかを理解した上で働く場所を決めるといいでしょう。

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まとめ

今回の記事では、会社に勤めてインストラクターをする場合と比較して、不利^インストラクターがどの程度給料を得ることができるか解説しました。

一般的なインストラクターの月収は18万円~25万円と、ほかの職種や企業に比べると給与が高いとはいえません。しかしインストラクターとして働くことで、自分自身の健康管理ができるようになったり、接客業をする上でのやりがいを感じることができるなど様々な利点があります。

そのため職種として続けたいが、給料を上げるために悪戦苦闘される方も一定数いらっしゃるでしょう。

その場合は、まずはインストラクターとしての実績・経験を正社員で積み、個人としてのお客様が付き始めたタイミングで独立し、フリーインストラクターとしてのキャリアを検討すると良いでしょう。

その時、インストラクターとして認定資格を持っているという事実が、お客様の信頼につながるケースも多々あります。

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