認定資格NASM-PESとは?世界95カ国で取得者がいる資格の概要をご紹介!
現在、日本は空前のトレーニングブームを迎えています。年々人々の健康意識は高まっていき、自分自身の身体と向き合う人も増えています。
NASM-PESは、そんなトレーニング志向の高い人々のサポートとなる資格の1つです。
そこで本記事では、NASM-PESを取得することによるメリットや取得方法についてご紹介します。
NASM PESとは?
まずはNASM PESは、どのような資格なのかを探っていきましょう。
本項では、
・NASMとはどんな団体か
・NASMの代表は理学療法士
・NASM- PESの資格概要
の3点について、以下にて説明していきます。
NASMとはどんな団体か
NASMとはNational Academy of Sports Medicine(全米スポーツ医学協会)のことです。
NASMはフィットネス関係者だけでなく一般の方にも資格を発行するアメリカ屈指の団体で、アリゾナに拠点があります。世界95カ国においてNASMが提供するスポーツ医科学のエビデンスに基づくプログラムが学べます。
NASMの資格を有しているトレーナーは、現在なんと約54万人もいます。日本のパーソナルトレーナー団体としてNSCAが有名ですが、NSCAの資格を有しているトレーナー数は約46,000人ほどです。
NSCAと比べてNASMの資格取得者がいかに多いかが分かるのではないでしょうか。
NASMの代表は理学療法士
NASMは、ロバートM.ゴールドマン氏という医学博士が創設者です。
現在、NASMのCEOはマイケル・クラーク氏で、2000年までNBAのフェニックス・サンズのチームで理学療法士として活躍していた人物です。クラーク氏は、NBAやNFL、オリンピックで名コーチトレーナーとして働いていた実績もあります。
NASM- PESの資格概要
PESとは「Performance Enhancement Specialist」を意味しています。直訳すると、パフォーマンスを向上させるスペシャリストです。
NASM PESはリハビリテーションからパフォーマンスアップに共通して必要となる幅広い知識を証明する資格です。
NASM PESは、一般人からプロのスポーツ選手まで様々なお客様に対応し、パフォーマンスの向上やケガのリスクを軽減させるための指導を行います。
お客様一人ひとりに合わせて普段の姿勢や動作のクセから考えられる、今後起きるであろう怪我などをスポーツ医学に基づいて科学的に予想し、予防ができるのもNASM-PESの強みの1つです。
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NASM-PESで学べることとは?
本項では、NASM PESで学べる
・身体全体の連動に基づいた動作の仕組み
・スポーツ・人生を豊かにする傷害予防の原理
の2つの点についてご説明していきます。
身体全体の連動に基づいた動作の仕組み
NASM PESでは、身体全体の連動に基づいた動作の仕組みを学びます。
なぜ、連動に基づいた仕組みを知ることが必要なのでしょうか。
筋肉はそれぞれが独立して動いているわけではなく、複数の筋肉が連動して動きながら1つの動作を作り出しています。そのため、パフォーマンスを向上させたり、身体の負担を減らす動作をしたりするには、身体全体の連動に基づいた動作の仕組みを理解した上で指導することが必要になるからです。
NASM-PESは、身体の仕組みを詳しく知っているため、身体の機能的な問題に取り組めるトレーナーとして活躍できます。
スポーツ・人生を豊かにする傷害予防の原理
パフォーマンスを向上させたり、毎日の生活を快適に過ごしたりするための運動をする際に1番重要なことは、運動によるケガを予防するということです。そのため、障害予防の原理を身に付けることはNASM-PESにとって非常に重要になります。
NASM-PESのトレーニングシステムは、いくつかの段階に分かれていて段階別でトレーニングすることによりケガを予防しながらパフォーマンスを向上させることができます。
また、NASM-PESはケガを予防しながら動作の質を高める指導メニューを組むこともあります。
NASM-PESの取得がオススメな人とは?
NASM-PESの取得なおすすめな人は、次のような人だといわれています。
・お客様のパフォーマンス向上や痛みの改善に加えてケガの予防もサポートしたいトレーナーやインストラクター
・身体全体の連動や仕組みを理解して身体の機能的な問題に取り組みたいと考えている医療従事者
・スポーツ専門の学校に通っていてスポーツ現場で活躍するトレーナーを目指している学生
などです。
身体の機能を論理的に考えながら学べる人はNASM-PESに向いているかもしれません。
NASM-PESを取得するメリットとは?
NASM-PESを取得すると、以下3つのようなメリットがあると考えられます。
・人間の身体のメカニズムを知ることができる
・自信を持ってクライアントに寄り添うことができる
・自分の大切な人の為にも活躍する
以下にて順々にご説明していきます。
人間の身体のメカニズムを知ることができる
まず、人間の身体のメカニズムを知ることができることが、NASM-PESを取得するメリットの1つです。
もともと理学療法士が代表をしている資格だけに、怪我や痛みのメカニズムを理解することに役立ちます。人間の動作は複数の筋肉の連動によって起こるものであり、1つの筋肉によって起こるものではありません。
痛みの原因を知るためには、その動作の特性やメカニズムを理解し、その動作における問題点と改善策を提供できる知識が必要です。これは専門分野の仕事をしていない一般の方でも知識をつけるだけで今後の生活に活かすことができるでしょう。
自信を持ってクライアントに寄り添うことができる
2つ目のメリットは、自信を持ってお客様に寄り添うことができることです。
前述してきたように、NASM-PESはスポーツトレーナーを目指す方にオススメです。NASM-PESを取得しなくても、スポーツトレーナーとして働くことは可能ですが、スポーツトレーナーとして指導を行っていく上で、知識や技術が身についていないとお客様の信頼を得ることはできません。
NASM-PESを取得することで、お客様一人ひとりに合ったメニューを判断できるようにもなります。自信をもってお客様に寄り添うことでお客様からの信頼も得やすくなるでしょう。
自分の大切な人の為にも活躍する
3つ目のメリットは、大切な人のためにもNASM-PESの知識やスキルが役立つことです。
この資格の知識は仕事だけに使えるものではありません。例え専門分野の仕事をしていなくても、自分の大切な家族や友達が困っている時に、必ず役に立つ知識です。
怪我をした時や痛みを訴える時、病院で専門家に診てもらうことも勿論大切ですが、自らの知識で少しでも力になれると嬉しいものです。NASM-PESの資格を取得しておいてよかったと心から思えるでしょう。
NASM-PESの取得方法とは
受講方法
アメリカで発行している資格ですが、現在は株式会社R-body projectが開講しているR ACADEMYにて日本語で学ぶことができます。そしてこの資格は、学習から試験まで全てオンライン上で行うので、時間がなく忙しい人でも自分の空いた時間に自分のペースで学ぶことができるのが嬉しいポイントです。
主な受講方法は、オンライン動画とテキストを中心に勉強を進めていきます。
受講内容
コンテンツ
・日本語の講義動画サイトへのアクセス権 全16章(総動画時間17時間)
・講座受講用日本語版テキスト
・試験対策用 小テスト 全16章分
・英語版テキスト 全647ページ
・NASM Official Siteへのアクセス権
・日本語版資格試験の受験権利
カリキュラム
第1章 インテグレーテッドトレーニングの概要
第2章 人間運動科学概論
第3章 スポーツパフォーマンステスト
第4章 パフォーマンスアップのための柔軟性トレーニング
第5章 パフォーマンスアップのための心肺持久力トレーニング
第6章 パフォーマンスアップのためのコアトレーニング
第7章 パフォーマンスアップのためのバランストレーニング
第8章 パフォーマンスアップのためのプライオメトリクストレーニング
第9章 パフォーマンスアップのためのSAQトレーニング
第10章 パフォーマンスアップのためのレジスタンストレーニング
第11章 パフォーマンスアップのためのオリンピックリフティング
第12章 ピリオダイゼーションとOPTモデル
第13章 障害予防のコンセプト
第14章 パフォーマンス栄養学
第15章 エルゴジェニックエイド
第16章 パフォーマンス心理学
受講料
上記のコンテンツを全てを含んだ料金がかかります。
※学生は少し安くなります。
専門学校、または大学の最終学年の方(卒業見込み者)に限ります。
※分割払い(ローン契約)をすることも可能です
受講資格
・4年制大学(学部問わず)、または日本のスポーツトレーナー系・医療系専門学校の既卒者、およびその卒業見込み者
・米NCCA、NBFE、DETCの認定団体(NSCA、ACS、NESTA、ACSM、AFAAなど)の資格をお持ちの方
※資格付与の為に上記の両方か、そのどちらかに該当することが必要です。
試験について
日程
オンライン上での試験の為、ご自身に合わせた日程での受験が可能です。
※申し込み完了後、1年以内の受験しかできません。
会場
オンライン上での試験の為、インターネットのつながる環境であればどこでも受験が可能です。
試験内容
オンライン試験100問中70点以上で合格となります。結果はその場ですぐに分かり、合格すれば2か月以内に米NASMから認定証が郵送されます。
オンライン講座の推奨利用環境
NASM-PESの資格講座を受ける際、次のPC環境が必要です。
PCスペック・通信環境
・推奨ブラウザ Google Chrome、safari
・推奨画面サイズ 1280×1024pixcel以上
・推奨通信速度 1Mbps以上
・Adobe Flash Player(Version10.0.0以上)
OS環境
・windows 7以降
・Mac OS X 10.7以降
・Ubuntu 10以降
・Linux OS 11以降(64bit)
NASM-PESの取得難易度はどの程度か?
資格取得の上で気になるのは資格の難易度ですが、この資格の強みはオンライン動画で何度も繰り返し学習できるということです。
受講開始してから1年以内であれば何度でも見ることができ、各章ごとに理解度を確認する小テストもついています。試験自体も自分のタイミングで受けることができるので、試験に合格することは難しくなく、一般の方でも合格することはもちろん可能です。
もともとトレーナーや治療家などではなく、1から学習する人には少し難しいかもしれませんが、上記のような合格の為の手厚いサポートシステムがある為、諦めずにチャレンジしてみましょう。
また、この試験は受講開始から1年の期間以内であれば3回まで受験することができるため、決して無理な壁ではありません。
資格の取得だけでなく現場スキルを磨こう
NASM-PES以外の資格を取ったり、様々な技術を習得したりすることもトレーナーとしての現場スキルを高めるのに役立ちます。
本項では、
・NASM-PES以外オススメ資格
・トレーナーに求められるものは資格だけではない
の2点について以下にて説明していきます。
NASM-PES以外オススメ資格
NASM-PES以外でトレーナー資格を取得するなら以下の資格がおすすめです。
・NESTA-PFT
・NSCA-CPT
・NSCA-CSCS
・NATA-ATC
・JATI-ATI
それぞれの資格によって特徴が違うため、以下の記事を参考にしながら自分に最適の資格を目指してください。
・NESTA-PFT:NESTA-PFT(ネスタ)とはどんな資格?取得までの手順と取得後の働き方を解説
・NSCA-CPT:NSCA-CPTとはどんな資格?受験条件・勉強法・活用方法を解説
・NSCA-CSCS:NSCA-CSCSってどんな資格?学べること・受験条件・勉強法・活用方法まとめて解説
・NATA-ATC:NATA-ATCの取得は最難関?資格取得までのステップとコツを解説
・JATI-ATI:JATI-ATI の資格解説!受験資格・勉強法・活用方法
トレーナーに求められるものは資格だけではない
当然ですが、資格を取得するだけでトレーナーを務めることはできません。
・トレーニングや食事指導をスムーズに行うマネジメントスキル
・お客様を集客するマーケティングスキル
などもトレーナーに必須のスキルといえます。これらのスキルがないといくら知識が豊富にあってもトレーナーとして安定した収入を得ることが難しくなります。
トレーナーとして活躍したい場合は、資格取得と同時に上記のようなスキルを習得することも考えておきましょう。
NASM-PESに関するQ&A
【Q1】NASM PESはどのくらい認知されていますか?
アメリカではアスレティックトレーナーやストレングスコーチの間で認知が高く、ハイランクな資格とされています。最近では日本でも認定資格として多くの企業に認められてきています。求人においても、必要資格として記載する企業も増えています。世の中の健康に対する意識はどんどん高まっているため今後も増えていき、いずれはアメリカ内と同じ位置づけの資格となってもおかしくないでしょう。
【Q2】現在日本にはどのくらい取得者がいるのですか?
日本でNASM PESが展開して4年、現在約600名の取得者が日本全国にいます。まだ日本で展開されたばかりの資格なので、これからどんどん取得者は増えていくと考えられます。
【Q3】資格に有効期限や更新は必要ですか?
有効期限はありません。また、他の資格であるような更新や年会費、資格保持のための費用も一切不要です。失効してしまう心配がないので、一度取ればずっと保有していられます。
【Q4】学べるのはトレーニングに関することだけですか?
開業以降13年間で蓄積されたデータと経験をもとに作られた講義を、オンラインにて配信しています。そこではトレーナー業界の現状や、昨今求められているトレーナーの素質について、筋肉や骨格の構造、伝わるように伝えるコミュニケーションスキルなどが学べるようになっています。
また約170種目のエクササイズ種目も動画で学べます。なお、こちらのオンライン講義は、受講していなくても誰でも無料で何度でも見ることができます。オンライン学習に不安がある方は、まずはこちらを確認してみるといいかもしれません。
トレーナーエージェンシーでは、
・トレーナーとして必要な素養
・具体的なトレーナーの働き方
・おすすめの資格
・トレーナー資格試験の力試し模擬問題
・うまく行く人/いかない人の違い
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まとめ
今回は、NASM-PESの資格についてご紹介してきました。
NASM-PESは、身体の仕組みを深く理解してお客様のパフォーマンス向上やケガの予防などをサポートする資格です。身体の仕組みを論理的に考えることに興味がある人は、NASM-PESに向いているといえるでしょう。
また、トレーナーとして活躍する際、NSCA-CPTなどNASM-PES以外の資格を取得することもおすすめです。
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