初心者のための「上がる」チンニング・筋トレyoutuber3人の動画徹底比較
ジムで筋トレを始めたら、懸垂をしているトレーニーを見たことはありませんか?
チンニングとも呼ばれ、あんなに簡単に上がる懸垂を見ていると、自分もできるようになりたいと、懸垂に憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。
ですが実際におこなってみると、一回も上がらないのが現実です。
チンニングが上がるようになるためには、ネガティブ・体勢・脚・肩甲骨といった4つのキーワードがポイントになっていきます。
そこで今回は、
・山本義徳氏
・ジェットゆう氏
・山澤礼明氏
3氏の解説する4つのポイントを、それぞれの動画を比較しながら、懸垂初心者のための「上がるチンニング」について紹介していきます。
チンニングとは?
チンニングとは懸垂の事です。
公園で鉄棒にぶら下がりながら、身体を上下に持ち上げたりしている人を見た事はないでしょうか。
バーにぶら下がって身体を上下に持ち上げながらおこなうこの動きのトレーニングの事をチンニング、または懸垂と呼びます。
チンニングは、背中の広背筋や腕の上腕二頭筋などの筋肉に効かせることができるトレーニング種目になります。
「上がる」チンニングに必要な筋肉は背中?腕?
上がるチンニングに必要な筋肉は、背中か腕か。
答えは「両方」になります。
バーを持つ手の握り方や幅によっては、筋肉の使い方や効き方は変わってきます。
チンニングで鍛えられる筋肉は主に、背中の広背筋・腕の上腕二頭筋になります。
チンニングは、初心者には少し難しい種目でもあり、懸垂をおこなおうと思っても中々身体が思うように上がらない、といった人が多いのが現状です。
チンニングで鍛えられる主な筋肉は、背中と腕の筋肉になりますので、中々上がらない人は背中や腕の筋肉が弱い、といった事が考えられます。
そのため、チンニングを初心者の方が「上がる」ようにするには、背中や腕の筋肉が必要になってくるのです。
チンニングができると何が起きる?
チンニングができないからといって、日常の生活で何か特別に困るといった事ないでしょう。
ではなぜ、トレーニーはチンニングができるようになりたいと思うのでしょうか。
それはチンニングができるようになる事で、より早く美しく、引締まったかっこいい身体が手に入るからです。
チンニングができるようになる事で、背中や腕の筋肉がついてきます。
またチンニングは、全身の筋肉を使いながら、体幹部も働かせておこなっていくので、体幹強化にもつながっていきます。
チンニングは全身の筋肉をフル活動させながら、体幹を安定させ、特に背中や腕の強化や引締めに効果がある種目です。
チンニングをおこなう事で、体幹・二の腕・背中の強化や引締めにもつながり、高いカロリー消費も期待できます。
チンニングができるようになる事で、より早く全身を引締め、特に背中や腕が発達したかっこいい逆三角形の身体へと、近づく事ができるのです。
筋トレ界でも有名な山本義徳氏のYouTube動画でも、チンニングは上半身を鍛えるのにとても優秀な種目であるとの解説がなされています。
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山本義徳氏の初心者のためのチンニング
参考動画:【筋トレ】しっかり効かせる!チンニングの正しいフォームとは
山本義徳氏は、トレーナーまたは筋トレ界ではレジェンドと呼ばれる人物です。
元ボディビルダーの選手で、パーソナルトレーナーとしても大活躍しており、有名選手やプロアスリートに対する指導経験も持っています。
筋トレ博士の異名を持つほど筋肉や筋トレに詳しく、山本の筋トレに関するYouTube動画は、どれも丁寧で非常に分かりやすいものばかりです。
筋トレ博士とも呼ばれている山本義徳氏ですが、山本氏が教える「上がる」ためのチンニング解説動画を、ポイントを踏まえながら詳しく紹介します。
初心者向けチンニングのポイントは「ゆっくり下ろす」
山本義徳氏いわく、初心者がチンニングをできるようにするためには、まずは身体を上げる事よりも「ゆっくり下ろす」事に意識を向けて、トレーニングをした方が良いそうです。
これは、ネガティブトレーニングとも言われ「筋肉の長さを伸ばしながらおこなうトレーニング方法」になります。
逆に、筋肉の長さを収縮しながらおこなうトレーニングをポジティブトレーニングとも言います。
初めから身体を持上げるのは、チンニング初心者にとっては難しく、かなり難易度が高いです。
そのため、初めは台などに乗っても構わないので、身体を上げた状態からゆっくりと下ろしていくというネガティブ動作を繰返していく事を、山本氏はオススメしています。
ネガティブ動作を繰返しおこなう事で、徐々に筋肉が付いていき、チンニングが上がるようにもなっていくというのが、山本義徳先生の考える初心者がチンニングを上げる方法になります。
チンニングができるまでのステップは1つ・ポイントは6回
チンニングができるまでのポイントとしては、まずは「6回ゆっくり身体を下ろせるようになる」というのが目安になります。
先程紹介した、上がった状態からゆっくりと身体を下すといったネガティブ動作のトレーニングを、6回できるようになる事を目標にトレーニングしていきましょう。
山本氏は過去の経験から、6回ゆっくり下ろせるようになる事で、チンニングが1回上がるようになるといいます。
初心者は6回も難しいと思いますので、始めは2回ゆっくり下ろして次の1回はスッと下ろすという動きを繰返し、徐々に回数を増やしていきます。
そして6回できるようになった頃には、きっとチンニングが1回はスッと上がるようになっている事でしょう。
腕にある程度筋力がある人向け
チンニングは腕の筋肉はそこそこあるけど、背中に筋肉をつけたい人にとっても最適なトレーニング種目にもなります。
腕の力はあるけど背中にあまり効かせられないといった人は、肩甲骨の動きを意識してチンニングをおこなってみましょう。
より背中の筋肉に効かせるためには、肩甲骨の動きを意識しておこなう事が重要になっていきます。
チンニングバーを両手で掴み、身体を持ち上げていく際に、肩甲骨を意識して身体を持上げていきましょう。
この時、肩甲骨を内側に寄せるようにしながら肘を曲げていき、身体を持上げていくようにしていきます。
身体を持上げたら、内側に引寄せていた肩甲骨をゆっくりと外側に離していくようなイメージを持ちながら、徐々に腕を伸ばしていきます。
このように、肩甲骨の動きを意識しながらチンニングをおこなうことで、より背中にも意識が入り、背中に効かせることができます。
ジェットゆう氏の初心者のためのチンニング
参考動画:【初心者用】懸垂のやり方・始め方【0回から、1回からオッケー‼】
次に紹介する筋トレYouTuberは、ジェットゆう氏です。
ジェットゆう氏は「ジェットゆうの成長日記」というYouTubeを運営しており、筋トレ動画を多数アップしています。
ジェットゆう氏は2017年1月に筋トレを始め、その4月にYouTubeを開始し、筋トレ記録やブレイクダンスなどの動画を公開しています。
自重での筋トレ動画も多く、器具なしでもここまで追込む事ができるのかと、見ていてとても勉強になり、また実践したいと思うような動画ばかりです。
初心者向けチンニングのポイントは「脚を使う」
ジェットゆう氏が教える初心者向けのチンニングポイントは、まずは脚の支えを利用しながらおこなう事にあります。
懸垂バーの近くに椅子を用意して、椅子に乗りながら懸垂バーをつかみ、身体が高い位置になるようにセットしていきます。
懸垂バーをつかんだまま、そこから椅子に座るようにしてしゃがみ、腕と背中の力をなるべく使うようにしながら、ゆっくりと身体を上に上げていきます。
上に上がった時は、脚は背伸びをするような形になっています。
そこからまたスクワットをするように膝を曲げていき、また上に身体を引き上げるといった動作を繰返していきます。
チンニングができるまでの4ステップ
ジェットゆう氏が教える、初心者がチンニングができるようになるまでの方法を、4ステップに分けて紹介しています。
ステップ1は、懸垂が1回も上がらなくていいので「まずはやってみる」といった方法です。
ジャンプしてバーにつかまって今上がれるところまで上がって、そして降りるといった動作をおこない、普段使っていない筋肉を使っていくといったやり方です。
ステップ2は、椅子を使ったやり方で、懸垂バーの下に椅子をセットし椅子の上に乗り、脚でサポートしながら懸垂をしていきます。
ステップ3は、ジャンプして懸垂バーをつかみ、一回止まります。そこから下に降りるといったやり方を繰返しおこなっていきます。
ステップ4は、ジャンプで上がってゆっくり下ろしていく、といったやり方です。
身体を懸垂バーに引寄せて、そこからゆっくりと身体を下ろしていきます。
慣れてきたら10回連続でできることを目標に、練習していきます。
腕の筋力にあまり自信のない人向け
ジェットゆう氏が動画内で言っている「効率はあとでついてくる」といった言葉のように、まずはやってみる事をオススメしています。
懸垂初心者は、腕や背中の筋力がない人がほとんどです。
腕の筋力にあまり自信がない人でも、まずは懸垂の動きをおこなって、普段使っていない筋肉に刺激を送っていくことをオススメします。
先程ご紹介したステップ1・2を繰返していくうちに、自然と腕の筋力がついていき、次のステップに進むことができるようになっていきます。
継続して練習していく事で、いつの間にか懸垂で身体が上がるようにもなっていきますので、
腕の筋力に自信がない人は、まずはとにかくやってみましょう。
チンニングができるようになるまでのステップ1・2を繰返しおこない、少しずつ筋力をつけてみてください。
山澤礼明氏の初心者のためのチンニング
参考動画:懸垂が出来る様になるトレーニング5種目!初心者でも始められる筋トレ方法をご紹介します
続いて紹介する筋トレYouTuberは、山澤礼明氏です。山澤礼明氏は、筋トレYouTuberそしてジム経営者として活躍しています。
フィジークなどの大会に出場したり、過去にはシルク・ドゥ・ソレイユのオーディションに2回も合格した経験があります。
上級者向けの筋トレ動画を多く公開しており、白い肌に大きくバルクアップしたバキバキの身体はとても美しく、自分で身体を鍛えているからこそできる的確なアドバイスは説得力が違います。
初心者向けチンニングのポイントは「肩甲骨の動きと腕の力」
山澤礼明氏が教える初心者向けチンニングのポイントは、肩甲骨の動きと腕の力にあります。
肩甲骨がしっかりと動くようにする事と、上腕二頭筋と前腕の筋肉をつけていくことが、チンニングができるようになるためのポイントだと言っています。
チンニングができるまでの5ステップ
山澤礼明氏が教えるチンニングのやり方は、5つのステップに分けられます。
チンニングができるまでのステップ1では、肩甲骨を動かす練習をしていきます。
腕の幅はワイドスタンスでバーにぶら下がり、肩甲骨だけを動かす動きを10回おこなっていきます。
ステップ2は、肩幅くらいのナロースタンスでバーをつかみ、肩甲骨を寄せるように肩を下げたり、元の位置に戻したりしながら肩を動かしていきます。
こちらも10回おこないます。
ステップ3では、腕を使っていきます。
スクワットバーを肩幅よりもやや狭く逆手でつかみ、バーの下に身体を潜らせて、身体を斜めにした状態からバーを身体に引寄せていきます。
腕の上腕二頭筋と前腕を鍛えていきます。
ステップ4では、バンドを使用したチンニングをおこなっていきます。
輪っかになっているバンドを用意し、バーにバンドをかけ、輪っかの部分からバンドの端を通し、バーからバンドがとれないように固定していきます。
バンドがバーに固定できたら、輪っかの部分に膝を引っかけながら、チンニングバーをつかんでいきます。
バンドがアシストしてくれるので、その状態で懸垂を10回おこなっていきます。
ステップ5では、肩幅より狭い幅で逆手にバーをつかみ、ジャンプして上がってからゆっくりと下がっていくというやり方を5〜10回おこなっていきます。
全体的に筋力が足りない人向け
全体的に筋力が足りないといった人は、まずは脚を床についた姿勢で、自重での懸垂をおこなっていく事をオススメします。
まずは、バーの位置を低く設置してバーをつかみ、片脚を伸ばしてもう方の脚は軽く膝を曲げ、身体を支えながらおこなうスタイルの懸垂から練習してみましょう。
それに慣れてきたら、今度は両脚を床につけた状態からおこなう懸垂を練習して、徐々に筋力をつけていくようにしていきましょう。
両脚での懸垂も慣れてきたら、先程紹介した山澤礼明氏のステップ1へと進んでいくと、徐々に段階が踏めて練習がスムーズに進んでいけるでしょう。
それぞれのチンニングの特徴・違いとは?
チンニング一つにしても、考え方やスタイル、動き方やポイントなどに違いがあります。
それぞれのチンニングの特徴や違いについて、詳しくみていきましょう。
スタイル・動き・ポイントの違い
チンニングのスタイルの違いとしては、チンニングバーを広く掴んでおこなうか、狭くつかんでおこなうかの手の幅によって違い出ていきます。
通常のスタイルのやり方では、チンニングバーを肩幅よりも広くつかむようにしてぶら下がり、そこから肘を曲げて胸にバーを引寄せたり離したりといった動きになります。
もう一つのスタイルのやり方では、チンニングバーを肩幅よりも狭く掴み、懸垂をしていくやり方です。
チンニングは大きく分けると、この二つのスタイルに分けることができます。
また、動き方の違いとしては、一定のスピードで懸垂を繰返す動き方と、戻す動きをゆっくりおこなうネガティブな動き方、一気に身体を引上げて1秒止まってすぐ降りるといった動き方があります。
ポイントの違いでは、肩甲骨に意識を持って肩甲骨を寄せるようにしながら懸垂をおこなうか、肩を意識して、肩を下げるようにしておこなうかといった違いがあります。
こうしたスタイルや動き、ポイントなどの違いを理解する事で、自分の今の身体に合わせた、さまざまなチンニングの練習メニューを組むことが可能になります。
それぞれのスタイルや動き方、ポイントを意識したやり方をミックスしたメニューを組むことで、バリエーション豊かに懸垂の練習をおこなうことができます。
考え方の違い
チンニングをする際の考え方にも違いがあります。
初心者が懸垂をできるようにするためには、まずは懸垂に必要な筋肉をつける練習をした方が良いという考え方や、初めは懸垂の正しいフォームを身に付ける動きをすべきだといった、2通りの考え方に分かれます。
どちらも間違いではなく必要な考え方でもあるので、自分の今の身体に合わせた考え方を優先し、メニューを組み、練習をおこなうことをオススメします。
効かせる筋肉の違い
効かせる筋肉の違いと致しては、背中の広背筋に効かせるのか、それとも腕の上腕二頭筋に効かせるのかといった違いもあります。
ワイドスタンスでの手幅での懸垂であれば、背中の広背筋が使われやすくなり、ナロースタンスの手幅での懸垂は、腕の上腕二頭筋の方が使われやすくなります。
また、通常の懸垂のやり方でも、どこの筋肉を意識して懸垂をおこなうかによっても、筋肉への効かせ方に違いがでていきます。
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まとめ
初心者向けの懸垂について、筋トレYouTuber3人のポイントを踏まえながら、チンニングのやり方について紹介しました。
初めて懸垂をおこなう場合、大抵の懸垂初心者は、1回も身体が上がらない人が多いと思います。
また、チンニングは中々上がらなくきついため、途中で挫折してしまう人もいます。
ですが懸垂は、最初は上がらない人が多いもの。
その状態から、正しいやり方で段階を踏みながら練習に励むことで、懸垂はできるようになっていきます。
懸垂初心者で、懸垂ができるようになりたい人はぜひ、こちらの記事を参考に練習に励んでみてください。
某情報誌とサイトの編集者として15年以上勤務し、自身も編集者時代からダイエットとリバウンドを繰り返した経験を持つエディター兼ライター。現在はダイエット関連の記事を400本以上担当しつつ、3児の母として日々育児に奮闘している。