トレーナー向け資格

スポーツメンタルトレーナーとはどんな職業?関連する4種類の資格の違いをまとめて紹介


スポーツメンタルトレーナー
のなり方・資格・仕事内容

スポーツトレーニングというと筋力や持久力などの肉体的なものが一般的ですが、近年やる気や集中力を鍛えるメンタルトレーニングという言葉が一般化しつつあります。今回はこのメンタルトレーニングについて資格やそれぞれの特徴について紹介します。

1)メンタルトレーナーになるには?

一口にメンタルトレーナーと言っても、必要な資格や知識は様々です。本項目ではメンタルトレーナーを目指す人たちが、どのような分野の勉強をするべきなのかを説明します。

資格は必要ない

「メンタルトレーナー」という国家資格は存在しません。代わりに心理学に関する民間団体が認定する資格がいくつも存在します。そのためメンタルトレーナーになるために必要な資格というものは存在しません。ただしトレーナーとして必要な知識や能力があるので、それらを得るためにも資格の取得は重要です。

 

メンタルトレーナーに必要な知識とは?

心理学の知識
カウンセリングの技術

心理学や脳科学といった専門的な知識や、カウンセリングに関する技術が必要です。そのため知識のない状態からトレーナーを目指すのであれば、学校やスクールもしくは通信講座などで学ぶことが一番の近道です。

 

どこで勉強できるの?

メンタルトレーナーを目指すための勉強ができる場としては、大学や短大のスポーツ心理学科や、民間のスクール通信講座があります。資格を発行している団体によっては学校での実績(修士論文など)を求めている団体もあります。

 

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2)メンタルトレーナーの代表的な資格と発行団体4選

女性 カウンセリング

メンタルトレーナーの資格を発行している団体は数多く存在します。ここではその一部ではありますが、資格を取る基準が厳しいものと、未経験者でも受講できて実績のある団体の資格を各2種類、紹介します。

スポーツメンタルトレーニング指導士

日本スポーツ心理学会が発行している資格で、2000年の4月に発足されました。「スポーツメンタルトレーニング指導士」、「スポーツメンタルトレーニング上級指導士」、「スポーツメンタルトレーニング名誉指導士」の3つのランクからなる資格で、最初に指導士の資格を取得してから上級、名誉指導士と順番に取得していきます。尚、指導士を取得する条件として、以下の3点を全て満たしていないと取得できません。

・心理学会に2年以上在会していること(退会すると資格を失います)
・大学院でスポーツ心理学もしくは関係する科学を専攻し、修士号を取得した人。
・スポーツ心理学に関して、既定の点数もしくは時間以上の実績を持っていること。

 

JTA公認 スポーツメンタルトレーナー

JTA(日本トレーニング協会)が発行している公認トレーナーの講座です。こちらは先ほど紹介した指導士とは違い1級、2級などのランクは存在しません。卒業した場合、JTAの公認トレーナーとして活躍することができる講座で、直接の通学skypeによる通信講座の2種類の受講方法があります。ただし事前に1次試験と2次試験に合格する必要があるので、誰でも受講できるという訳ではありません。試験内容は以下のとおりです。

一次試験:メールで、職務経歴および持っている資格名と資料 (針灸師や柔道整復師、理学療法士等) について提出します。
二次試験電話面接試験です。一次試験の合格者のみが受けられる試験で、電話による質疑応答方式です。

 

アドラー流メンタルトレーナー資格取得講座

アドラー心理学と言う言葉を聞いたことはないでしょうか。こちらの講座はこの心理学を取り入れた講座で、スポーツだけではなくビジネスや教育の場など、幅広く活躍されたい方に適している講座です。大学でスポーツ関係もしくは心理学関係を先行されていない方でも受けられる講座で、国際コミュニティセラピスト協会と、日本カラー協会と言う2つの協会から認定証が発行されます。

 

スポーツメンタルコーチ

Re-Departureが発行している資格です。数多くのプロのスポーツ選手や、アスリートに対してメンタルトレーニングを行い、実績を上げている資格の一つで、こちらも大学で関係する学科を専攻してこなかった人に向けた資格の一つです。こちらの資格は、スポーツ関係に特化したコースとなっているため、未経験の分野だけど、スポーツ業界で働いてみたいという方にオススメの資格です。

※本記事の最後に各団体のURLが記載されています。詳細はそちらをご参照ください。

 

3)メンタルトレーナーの仕事について

カウンセリング

メンタルトレーニングというと、体育会系のしごきや精神論と言ったイメージがありますが、実際はそうではありません。では実際にメンタルトレーナーが実際にどのような仕事を行っているのか。どのような分野で活躍しているのかについて説明します。

主な仕事内容について

メンタルトレーナーは、顧客が抱えている悩みやストレスなどの精神的な問題を解決する仕事です。顧客によって悩みの種類は様々なので、内容に応じたカウンセリング方法を考えて、問題を解決していく必要があります。こういった緊張や不安は、スポーツだけではなく仕事や論文の発表など、様々な場面で影響を与えるため、スポーツだけではなく様々な分野において、彼らがベストの状態を維持できるように、精神面で導くことがトレーナーの仕事です。

 

活躍する分野

メンタルトレーナーが活躍する分野は様々です。

(1)スポーツ
スポーツトレーナーがスポーツ選手を肉体面で強化、サポートするのと同じく、彼らがベストコンディションを維持できるよう、精神面の強化とカウンセリングを行います。

(2)音楽・演劇関係
大勢の人達の前でパフォーマンスを行う業界でも、メンタルトレーナーは活躍しています。失敗が許されない最高のパフォーマンスをしなければいけない場で、常に力を発揮できるようにサポートします。

(3)ビジネス
最近では働いている人たちのメンタルケアも重要な仕事の一つです。そのため、役職にかかわらず会社員のストレスマネージメントや、コミュニケーションに関するメンタルサポートを行っています。

 

4)メンタルトレーナーに向いている人の3つの特徴

メンタルトレーナーという仕事はその仕事内容から、向き不向きが極端に分かれる業種です。ではどのような人がこの仕事に向いているのかについて、この項目では説明します。

縁の下の力持ち

トレーナーと名前が付く職業は、顧客のサポートが主な仕事です。そのため、自分が常に前線に立とうとする人よりも、そういった人たちを影で支えるタイプの人に向いている仕事です。相手をサポートするという行為に対して苦を感じず、むしろやりがいを感じる方向けの職業です。

 

常に相手の側に立って考えられる

メンタルの強化やサポートを行うということは、顧客の内面を理解する必要があります。そのため、常に相手の側に立って物事を考えることが非常に重要になります。過剰な感情移入はしない方が良いですが、この人の悩みを解決してあげたい。そういった気持ちを常に持って仕事に臨む必要があります。

 

口が堅い

顧客の悩みや不安、重要な個人情報など、メンタルトレーナーは絶対に他人に話しては行けない情報を知る場面があります。そのため例え契約上、守秘義務がなかったとしても顧客との信頼関係に関わる内容です。秘密は厳守する。当たり前のことですが、メンタルトレーナーとして実績を上げたいのであれば徹底してください。

 

5)メンタルトレーナーの就職先とは?

メンタルトレーナーになりたいと言っても、実際にどのようなフィールドで働いているのかというのは気になる所です。この項目ではメンタルトレーナーがどのような分野で活躍しているのか、収入はどの程度なのかについて説明します。

主な就職先

日本にはメンタルトレーニングを事業にしている企業が少ないため、ほとんどの方はフリーランスで働くか、兼業トレーナーとして活動しながら実績と人脈を構築しています。実績を上げて独立した人の中にはスポーツ団体や医療団体でカウンセラーとして活躍している人もいますが、実績がない間は専業として仕事を探すのは厳しいのが現状です。

 

収入は人それぞれ

殆どの人がフリーランスもしくは兼業で活動しているため、平均収入というものが存在しません。職種や仕事内容によって様々ですが、例えば鬱のカウンセリングなど、精神疾患を持つ患者を対象にした事業で働いている方の場合、年収が500万円程度だったりと、実力次第で収入が増える職種でもあります。

 

医療現場で活躍する人も

医療現場において、患者のメンタルケアも重要な仕事の一つです。そのためメンタルトレーナーとしてのスキルを持っている場合、持っていない人よりも優遇されて仕事の幅や収入が増えるケースもあります。

 

メンタルサポートが得意なトレーナーになる

ハイレベルなトレーナー技術
公認心理士のカウンセリング指導
✖︎

トレーナーズラボは、国家資格である公認心理士資格を保有した講師が在籍しているパーソナルトレーナー養成スクールです。

公認心理士の折田菜緒先生は、大学病院をはじめとした医療現場で数多くの臨床経験を重ねつつ、企業カウンセラーとしても活躍しています。

保有資格
公認心理師(国家資格)
臨床心理士(公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会)
経歴
白百合女子大学文学部 児童文学科 発達心理学専攻 卒業
目白大学大学院 臨床心理学専攻 修了
トヨタ自動車労働組合 研修講師
株式会社ニコン カウンセラー
NTT東日本関東病院 ペインクリニック科臨床心理士
東京医科大学病院 麻酔科 臨床心理士
東京都スクールカウンセラー
トレーナー未経験者
トレーナー未経験者
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6)メンタルトレーナーに関するQ&A

【Q1】メンタルトレーナーとして取っておいたほうが良い資格は何ですか?

臨床心理学をオススメします。日本では心理学系の資格が乱立していますが、この資格は知名度と社会的な信用が高い資格の一つです。本文にも書いてあるとおり、メンタルトレーナーと言う国家資格はありません。そのため、こういった資格を取ることで就職先の選択肢の幅も広がりますし、待遇も良くなる可能性があります。

【Q2】スクールに通う必要はありますか?

メンタルトレーナーとして働くために、必ずしもスクールや通信講座を受ける必要はありません。ただし、必要な知識は数多くあることから、そういった知識を得るための場所として通うことをオススメします。なお、スクールを選ぶ際は候補をいくつか選んだ上で講座の内容などを比較して選んで下さい。

【Q3】メンタルトレーナーとして気をつける点は何ですか?

常に前向きでいることです。一般的に悩みや不安というのはネガティブな感情です。メンタルトレーナーはそのネガティブな感情に常に対処しなければいけない職業なので、自分がネガティブになってしまったり怒りの感情を持ってしまうことは厳禁です。また、相手が悩みを打ち明けやすい雰囲気を作る必要があるので常に前向きな精神状態を保って下さい。

【Q4】勤務時間は?

会社勤めであれば、会社のカレンダーによりますが、フリーランスの場合は顧客の都合によります。彼らが「メンタルトレーニングをお願いしたい」と依頼をかけたときに仕事をするので、ほぼ決まっていません。顧客の数やスケジュールによっては休みなどないという人もいますし、自分で教室を運営したり、セミナーなどで全国を飛び回っている人もいます。

1.メンタルトレーナーに必要な資格は存在しない。
2.ただし、心理学などの専門的な知識が必要。
3.民間資格としてメンタルトレーナーの資格は数多く存在する。
4.相手の立場に立って支えることができる口が堅い人がこの仕事に向いている。
5.就職先は人それぞれ。実力次第で収入が増やせる職種。

<参考>
スポーツメンタルトレーニング指導士
JTA公認 スポーツメンタルトレーナー
アドラー流メンタルトレーナー資格取得講座
スポーツメンタルコーチ

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※掲載店舗は、一部のみです。ご了承ください

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