体育(スポーツ)学部では何を学ぶ?学習内容や資格、卒業後の進路を解説!
体育学部は「選手を目指す人」だけが行く大学の学部でしょうか?その答えは「No!」です。
スポーツ選手を目指す方だけでなく、選手をサポートする側のトレーナーやインストラクターがスポーツ関連の知識・技術を身に付けられる学部がたくさんあります。
そこで今回の記事では、スポーツに関する知識が学べる大学・学部に注目して、具体的に何を学ぶことができるか解説していきます。
体育(スポーツ)学部とは?
体育学部とは、体育やスポーツ科学、武道などの分野について研究を行う学部です。
具体的な学習内容は、
・スポーツ科学やスポーツ医学、スポーツ経営学などに代表される理論的な知識
・アスリートのマネジメント指導方法
・傷病予防・リハビリテーションなどの実践的なスキル
の3つが挙げられ、文字通り体育に関して網羅的に知識を身に付けます。
また、プロのスポーツ選手になることを視野に入れて入学する学生を対象に、身体能力やスポーツスキルの向上を目指した教育も行われています。
一方で、スポーツトレーナーなどの指導者を目指している方向けの教育も行われているのも特徴です。例えば、理学療法士や柔道整復師、アスレティックトレーナーなどの認定資格取得に向けたカリキュラムが展開されています。
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体育学部の学科・専攻
体育学部の学科・専攻を知ることで、具体的にどのような学問を学べるのかを知ることができます。
そこで本項では、体育学部にどんな学科があるかについて見ていきましょう。
・スポーツ文化
・鍼灸
・柔道整復
・福祉
・保健体育
・武道
・武道
・スポーツ医学
スポーツ文化
スポーツ文化を専攻した場合、
・まずスポーツとは何か
・スポーツにはどんな力があるのか
・スポーツを通してどう地域社会や国際社会の中での役割を果たすのか
を学びます。
またスポーツを教育や文化といった視点から体系的に学ぶことのできる、知識と実践を兼ね備えたプログラムが実施します。
鍼灸
鍼灸を専攻した場合、はり師・きゅう師の技術取得を目指します。まずは、ツボのとり方や施術方法、症状の診断や評価の方法などの基礎から学びます。
その後、肩こり・腰痛といった運動器疾患の対処法に加えて、冷えやスポーツ傷害への鍼灸療法を学びます。一定の知識と技術を身に付けた後は、臨床実習を行い実践力を高めます。
柔道整復
柔道整復師を専攻した場合、柔道整復術の技術取得を目指します。柔道整復術とは、伝統医学である「柔道整復」の、理論と実践を学ぶことで取得できる技術です。
骨折・脱臼・捻挫などの外傷に対して、包帯を用いた固定法によって怪我の回復を促す技術が身に付きます。この中では、人体構造を学ぶ解剖学や運動学、心理学など、基礎医学を学んで行きます。更に、伝統的な包帯術を習得します。柔道も合わせて学ぶことが特徴です。
福祉
福祉を専攻した場合も、その学習の中でスポーツに関することを学ぶ機会があります。
福祉に関する仕事の中には、社会体育分野でアスリート育成や障害者スポーツ、介護予防があり、それらの仕事でスポーツに貢献できる専門家を目指します。
保健体育
保健体育学科などを専攻した場合には、スポーツの競技者・指導者としての専門知識と技術を身に付けることを学びます。
スポーツの実践者として「心」「技」「体」のバランスが取れた人材になることを目指します。
武道
日本の伝統的な武道である剣道・柔道・空手などについての知識やスキルを学びます。
プレイヤーとしてのスキルだけでなく、指導者として必要な知識も身に付けることが可能です。
スポーツ医学
スポーツにおける傷病予防や治療法、リハビリテーション、トレーニングメニューなどに関する知識やスキルを身に付けられるカリキュラムが設置されています。
「スポーツ」と「医療」という2つの側面両方の知識を持った人材を育成しています。
体育学部で学ぶ代表的なこと7つ
体育学部出身者の就職先は、プロスポーツ界からビジネスの世界まで多岐に渡ります。
それ故に授業で学ぶ範囲も広いため、中でも代表的な7つの分野を本項で解説します。
・スポーツマネジメント
・はり師・きゅう師
・柔道整復師
・社会体育
・運動と健康についての理論
・保健体育
・スポーツの実技
スポーツマネジメント
プロスポーツの世界では、スポーツは娯楽だけでは無く、ビジネスとして成功させる必要があります。そのために、スポーツ組織の運営やマネジメントを学びます。
また、スポーツマーケティングについても学びます。
はり師・きゅう師
卒業後に、はり師・きゅう師の資格を生かして働けるよう知識と技術を学びます。病院やクリニック、鍼灸院への勤務、個人開業をはじめスポーツ、美容、介護分野などで活躍できることを目指します。国家資格であるはり師・きゅう師の資格取得が目標となります。
柔道整復師
卒業後に、柔道整復師の資格を生かして働けるよう知識と技術を学びます。接骨院、病院や診療所、老人保健施設、スポーツ分野などで活躍できることを目指します。国家資格である柔道整復師の資格取得が目標となります。
社会体育
社会体育は、福祉と健康の両面から体育の学問体系を学びます。社会福祉の基礎と障害者や高齢者の実際を理解します。さらに予防医療という観点から、生涯スポーツや障害者スポーツなどの体育の有効性を学びます。公認スポーツ指導者(競技別指導者資格)などの資格科目を目指す場合もあります。
運動と健康についての理論
運動に関する身体の仕組みなどを学ぶ運動生理学やスポーツにおける傷病予防・治療法・リハビリテーション・トレーニングメニューなどを学ぶスポーツ医学など、運動や健康についての理論を学びます。
保健体育
保健体育教員などの指導者になることを見据えた学習も行います。
子供に保健体育を教える意義や方法について学ぶ教育学や、運動の現場での事故防止や衛生管理について学びます。
スポーツの実技
座学としての学問だけでなく、スポーツの実技も学びます。
プロのスポーツ選手も視野に入れた、競技者としてのスキルや身体能力向上のための教育が行われているのが特徴です。
体育学部で取得できる資格
代表的なのは「教員免許」ですが、その他にも実践の場で不可欠な資格取得が可能です。
国家資格の内容は勉強範囲は多岐に渡り、資格によっては「解剖学」「生理学」「公衆衛生学」などの人体に関わる細部の学問も勉強をします。
そのため、それを踏まえて資格にも挑戦をしなければいけません。今回は、大学で代表的な6つの資格をお伝えします。
教員免許
スポーツ文化を専攻して学ぶことで、中学校教諭免許状、高等学校教諭免許状、特別支援学校教諭免許状といった教員免許を取得できる大学があります。
はり師・きゅう師
鍼灸を専攻することで、国家資格であるはり師・きゅう師の資格取得を目指すことができる大学があります。
柔道整復
柔道整復を専攻することで、国家資格である柔道整復師の資格取得を目指すことができる大学があります。
スポーツトレーナー
体育学部で学んだスポーツの知識やスキルで、スポーツトレーナーの資格取得を目指すことも可能です。
健康運動指導士
スポーツトレーナーと同様に、体育学部で学ぶ学問の知識を活用して健康運動指導士を目指すこともできます。
競技別指導者資格
体育学部で何かスポーツや競技を専攻していた場合は、その競技の指導者資格の取得も視野に入れることができます。
大学卒業後の代表的な進路とは?
代表的な進路は体育学部で専攻する以下6つの学科によって異なります。
・スポーツ文化
・鍼灸
・柔道整復
・福祉
・体育
・公務員
詳細は以下の項で順々に解説しますが、スポーツを取り巻く職業には幅広いジャンルの仕事があります。
そして、それらの多くは専門的な知識が必要な職業です。そのため、体育学部を除く一般の大学学部や専攻の違う専門学校を卒業してスポーツに関連する仕事に就く以上に、体育学部で専門的な知識を学ぶことは、就職の際に大きなアドバンテージになります。
スポーツ文化
スポーツ文化を専攻した場合、卒業後の進路としては、国家公務員・地方公務員・警察官・消防士・自衛官・中学校教諭・高校教諭・特別支援学校教諭・スポーツインストラクター・監督・コーチなどがあります。
就職先としては、銀行・空港・生命保険会社・鉄道会社・通信会社・医療団体・流通企業・公立や私立の学校教員などがあります。
鍼灸
鍼灸を専攻した場合、卒業後の進路としては、はり師・きゅう師・スポーツトレーナー・スポーツインストラクターなどがあります。
就職先としては、医療系団体・治療院・鍼灸院・整骨院などがあります。
柔道整復
柔道整復を専攻した場合、卒業後の進路としては、柔道整復師・スポーツトレーナー・スポーツインストラクターなどがあります。
就職先としては、医療団体・治療院・鍼灸院・整骨院などがあります。
福祉
福祉を専攻した場合、卒業後の進路としては、図書館司書・高校教諭・介護福祉士・精神保健福祉士・社会福祉士(ソーシャルワーカー)・社会福祉主事・臨床工学技士・医療事務・秘書・スポーツインストラクター・レクリエーションインストラクターなどがあります。
就職先としては、警察・老人福祉施設・福祉事業財団・病院・給食会社・薬品会社・JAなどがあります。
体育
体育を専攻した場合、卒業後の進路としては、体育教師・レクリエーションインストラクターなどがあります。
就職先としては、鉄道会社・航空会社・スポーツジム・証券会社・金融企業・地方自治体公務員・警察・消防・公立私立学校教員などがあります。
公務員
上記の進路のほかにも、公務員になる卒業生も多いです。就職先としては、主に自衛官・消防官・警察官などがあります。
体育学部の大学を選ぶポイント
体育学部の大学を選ぶ時は、将来「必要な知識やスキルを身に付けられるカリキュラムがあるか」を確認しましょう。大学によっては、教員免許の取得に必要な単位が取れないといったこともありますので、進路を決める時に確認することが必要です。
また、体育大学などの単科大学と総合大学でも大学によってはカリキュラムに差があります。総合大学では体育大学と比べて教育学や生物学など、よりアカデミック寄りの学問を中心に学ぶ大学もあります。
自分の目標に合った知識やスキルを身に付けられる大学なのかを大学選びの時に参考にしてください。
大学の体育学部に関するQ&Aコーナー
スポーツ系の大学について説明してきましたが、ここではスポーツ系大学の入り方や授業料、選び方などについて質問にお答えします。
【Q1】学費はどのくらい掛かるの?
スポーツ大学の学費は、学校によって様々ですが、一例として関東と九州にキャンパスを構える大学の例を見てみましょう。
まず入学金として20万円掛かります。入学後には学費として、70万円、施設設備費として30万円、合計100万円掛かります。4年間合わせると、420万円必要になる計算です。
【Q2】入試はどのように行われるの?
スポーツ大学の入試には、一般入試と推薦入試があります。また学校によっては、AO入試を行っているところもあります。他の大学との違いとしては、書類選考でスポーツ活動歴を見られるという点があります。
【Q3】どこの大学に行こうか迷ってるけどどうやって決めたら良い?
最終的には、自分が学びたいことを元にして大学を選ぶべきです。しかし、ホームページやパンフレットだけでは分からない、学校の雰囲気も大事になります。4年間その学校で学ぶ事になるため、自分に合った雰囲気の大学を選びましょう。
多くの大学では、オープンキャンパスを行っていますから、そこに参加するというのもひとつの手段です。オープンキャンパスでは、説明会・講演会の他に、模擬授業、学生や教員によるフリートークを行っている所もあります。実際に行ってみて、会話することで大学の雰囲気を掴むことができます。
トレーナーエージェンシーでは、
・トレーナーとして必要な素養
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まとめ
今回の記事では大学の体育学部で学べることや就職先について紹介しました。大学に進学することでスポーツの実技だけでなく、文化や教育学、スポーツトレーナー資格取得のための勉強など幅広い分野について学べます。大学によってカリキュラムや取得できる資格が異なるので、自分の目標に合わせた学習ができる大学を選びましょう。
また、スポーツトレーナーになるための認定資格を取得するには必ずしも大学に行く必要はありません。民間のスポーツトレーナー養成スクールでも十分資格取得のためのサポートを受けられます。トレーナーエージェンシーではスポーツトレーナーの認定資格であるNSCAの完全攻略ガイドをお配りしていますので、ぜひダウンロードしてください!