スタジオインストラクターとは?仕事内容や必要な能力、年収事情を解説
パーソナルトレーナーやスポーツトレーナーなど数多くのスポーツに関連する職業がある中、皆さんは「スタジオインストラクター」という職業をご存知でしょうか。
スタジオインストラクターとは、スタジオでお客様に対してトレーニング方法の解説やアドバイスを行うインストラクターです。
今回の記事では、スタジオインストラクターについて仕事内容や種類、求められる能力などについて解説していきます。
スタジオインストラクターの仕事内容
まず最初に、スタジオインストラクターの仕事内容についてご紹介します。
大きく分けて、スタジオインストラクターの仕事内容は以下6種類あります。
・レッスンクラスを開く
・レッスンのプログラムを考える
・使用設備を用意する
・清掃や点検をする
・私生活についての指導をする
・お客様と交流する
それでは以下にて詳しく説明します。
レッスンクラスを開く
スタジオインストラクターの主な仕事内容は、多くの人が知っている通り、スタジオでレッスンクラスを開くことです。レッスンクラスは通常、複数人の生徒をインストラクター1人が担当する形で行われます。
ヨガやピラティス、エアロビクス、ダンスなどのレッスンクラスを開くときは、生徒が自分の体の動きを確認できるように壁一面に鏡のあるスタジオを使います。またジムのレッスンクラスを開くときは、マシンやウエイトのあるスタジオで、実際に器具を使いながらトレーニングなどを行います。
レッスンのプログラムを考える
レッスンクラスを開くためには、まずレッスンのプログラムを作成しなければなりません。このプログラムを考えるのもスタジオインストラクターの仕事の1つです。
レッスンのプログラムはただ作成すれば良いというものではなく、生徒が楽しみながら継続できるようなプログラムを考えることが必要です。プログラムは、高い効果が期待できるものであることはもちろんのこと、生徒が飽きないように目新しいプログラムを加えるなどの工夫も求められます。
スタジオを用意する
レッスンクラスのプログラムが作成できても、肝心のスタジオがなければレッスンクラスは開けません。
そのため、ジムなどに所属または勤務していないスタジオインストラクターは、自分でスタジオを準備することも仕事内容に含まれます。
公民館などを使う場合は、所定の手続きを踏むことが必要です。また、スポーツジムのスタジオを使う場合は、インストラクターとして働くためのオーディションに合格することが必要な場合もあります。
清掃や点検をする
スタジオインストラクターにとって、清掃や点検をしてスタジオを清潔・安全に保つことも重要な仕事です。
スタジオは多くの人が汗をかいたり、飲み物を飲んだりする場所です。そのため、毎日の清掃は欠かさずに行いましょう。
また、生徒の安全を守るためにはレッスンで使うマシンの安全点検も忘れてはいけません。さらに、器具をいつもの場所に戻したり、消毒を行ったりすることも重要な仕事に含まれます。
日常生活についての指導をする
スタジオインストラクターは、時に生徒の日常生活についての指導をすることもあります。
例えば、ダイエットを目的にスタジオに通っている生徒は多いですが、スタジオインストラクターがスタジオで行うレッスンだけではダイエット成功は難しいことがあります。
ダイエットを成功させるためには、トレーニング指導に加えて食事や睡眠の質を整えたり、毎日の運動を習慣づけたりすることなどが必要です。
そのため、スタジオインストラクターは普段の食事内容を見直すための栄養指導を行ったり、睡眠の質を改善するためのアドバイスをしたり、家でできるような運動を勧めたりするなど、スタジオ外での日常生活の指導にも力を入れています。
生徒の満足度を上げるため、スポーツ栄養学やスポーツ心理学などを学んでいるスタジオインストラクターもいます。
生徒との交流しクラスの雰囲気を良くする
生徒と交流してクラスの雰囲気を良くすることも、スタジオインストラクターの大事な仕事です。
生徒と交流し、話を聞く中でレッスンのプログラムの新しいアイデアを得られたり、今生徒が何を必要としているのかを知ることができるからです。
クラスの雰囲気を良くすることでメリットを得られるのは、スタジオインストラクターだけではありません。楽しいクラスの雰囲気の中でレッスンを受けることは、生徒にとっても大きなメリットがあります。
楽しみながらレッスンを受け続けることで、生徒自身がレッスンの効果を実感できる可能性が高くなり、結果的に目標達成できる生徒が増えることでしょう。
レッスンに通うのが楽しみになるような雰囲気づくりができる、スタジオインストラクターを多くの人は求めています。
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スタジオインストラクターの種類とは?
ここまでご説明した通り、スタジオインストラクターとは「スタジオ」にいる「インストラクター」のことですが、スタジオインストラクターには様々な種類があります。
本項では、
・ジムインストラクター
・ヨガ(ホットヨガ)インストラクター
・ストレッチインストラクター
・キックボクシング・ボクシングインストラクター
・グループエクササイズインストラクター
・ZUMBAインストラクター
以上、6種類のインストラクターについて以下で詳しく説明します。
ジムインストラクター
最近の筋トレブームにより、スポーツジムの数もかなり多くなってきました。ジム施設には筋トレ初心者から中級者以上の人まで数多く来館しますが、「何をしたら良いのかわからない」「サポートが無いとうまくトレーニング器具が使えない」という筋トレ初心者も少なくありません。
そこでジムインストラクターは、このような筋トレ初心者のアシスト・指導をすることが仕事内容の1つです。場合によっては、トレーニング内容の指導だけでなく食事指導をするケースもあります。
ヨガ(ホットヨガ)インストラクター
近年、ヨガやホットヨガといったアクティビティは、女性を中心に人気を集めています。
ヨガとは、さまざまなポーズを取る中で心身のバランスを鍛えることができるアクティビティです。需要の増加を受けて独学でヨガを行いたい人も多いですが、初心者が独学で行うのは簡単ではありません。
そこでヨガインストラクターの出番です。ヨガやホットヨガはスタジオで複数人でレッスンを行うのが基本であり、何人かの前で見本を見せながらポーズをとっていきます。
レッスンクラスを受ける受講者にとって、見本を見ながらプロに指導してもらうことで効果を感じやすくなるでしょう。
ストレッチインストラクター
ストレッチインストラクターは、言葉通りストレッチを専門に行うインストラクターです。
ストレッチは運動前の準備体操のイメージが強いですが、スポーツのパフォーマンスを高めたり、怪我の防止につながるということで注目を集め、専門のインストラクターがストレッチの指導を行うケースが多くなっています。
ストレッチインストラクターは、ストレッチ専門のスタジオで指導したり、スポーツ施設に駐在する形で勤務します。
キックボクシング・ボクシングインストラクター
先述にて、ジムで筋トレを行う人が増加していると解説しましたが、ボクシングやキックボクシングをトレーニングの一貫として取り入れるケースも増加しています。
(キック)ボクシングは、筋力・持久力アップの他、ストレス解消にもつながります。ただし、むやみやたらにキックしたりパンチするのではなく、キックボクシング・ボクシングインストラクターに的確な指導を受けることで、よりボディメイクやダイエットの効果を実感できます。
ボクシングのインストラクターはボクシングジム、もしくはサンドバッグやミットのあるスポーツジムで勤務することが多いです。
グループエクササイズインストラクター
グループエクササイズインストラクターは、グループで行うフィットネスをサポートするインストラクターです。
たとえば、エアロビックダンスやストレッチング、アクアダンスのインストラクターがグループエクササイズインストラクターの例として挙げられます。
グループエクササイズインストラクターは、多数の生徒に指導するため、高い指導力や実演力が必要になります。
ZUMBAインストラクター
ZUMBAインストラクターは、ZUMBAを教えるインストラクターです。
ZUMBAは、シンプルな振り付けと誰でも踏めるような簡単なステップを特徴とするダンスで、幅広い年齢の人に人気です。
ZUMBAインストラクターになるために資格は必須ではありませんが、ZUMBAの正式な日本での運営団体であるJWI(JAPAN WELLNESS INNOVATION=ジャパン・ウェルネス・イノベーション)が主催するワークショップを受講することで、ZUMBAインストラクターの資格を取得することもできます。
スタジオインストラクターになるにはどうすれば良い?
ここまで触れた通り、スタジオインストラクターはいくつかの種類がありますが、スタジオインストラクターになるためには何をどうすれば良いのでしょうか?
本項では、スタジオインストラクターのなり方を順に説明します。
まずは求人サイトを見る
まずは基本として、求人サイトを確認するようにしましょう。スタジオインストラクターの求人を出しているフィットネスジムは多いので、インターネットや紙媒体の求人を確認すると良いでしょう。
なりたいインストラクターの種類を決める
スタジオインストラクターには種類がたくさんあるので、まずはどの種類のインストラクターになりたいのかを明確にする必要があります。
スタジオインストラクターにとって必要な要素は「専門性」です。広く浅く教えることのできるインストラクターよりも、特定の分野を深く教えることのできるインストラクターの方が需要が高い傾向があります。
このような事実を踏まえながら、まずはどの分野のスタジオインストラクターになりたいのかを考えましょう。
専門性を身につける
専門性を身につけるには、独学もしくはインストラクターの養成スクールに通うことをオススメしますが、知識だけではなく実践力も付けたい場合は、養成スクールに通うと良いでしょう。
各種スタジオインストラクターになるために特別な資格はないので、必ずしもスクールに通う必要はありませんが、専門分野でのプロフェッショナルになる上ではスクールに通い、資格を取ることをオススメします。
スタジオインストラクターに求められる能力は?
スタジオインストラクターには専門性が求められますが、その他にもさまざまな能力が求められます。
本項では、スタジオインストラクターに求められる能力として、
・高いコミュニケーション能力
・新しいことを吸収する柔軟性
の2点について以下で詳しく解説します。
高いコミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、スタジオインストラクターにとって欠かせない能力です。人に教えるというのがスタジオインストラクターの仕事なので、特定の分野に関する知識を持っていても、それをうまく伝えることができないと意味がありません。
また、複数人をまとめて指導する必要があるため、一人ひとりの特徴をしっかり把握してコミュニケーションを取ることも重要です。
新しいことを吸収する柔軟性
スタジオインストラクターに無事になれたからといって、それで終わりではありません。
どのような分野のインストラクターであっても、常に知識や指導方法をアップデートする必要があります。
海外の最新の理論を取り入れたり、自ら他のインストラクターの指導を受けて勉強したりするなどの向上心が大切です。
インストラクターに向いている人
本項では、インストラクターに向いている人の特徴をご紹介します。
インストラクターに向いている特徴である
・身体を動かすことが好きな人
・人と接することが好きな人
・成長を支えたい人
の3点について以下で詳しく説明します。
身体を動かすことが好きな人
身体を動かすことが好きな人は、インストラクターに向いています。
インストラクターは、生徒に実際に自分の身体を動かすことで見本を見せたり、生徒と一緒に身体を動かしながら指導したりする仕事です。レッスン以外でもスタジオの清掃やマシンの点検などで動き回っていることが多いため、身体を動かすことが好きでないと続かない仕事ともいえるでしょう。
また、トレーニングは生徒にとって時に辛く感じることもあります。そのため、インストラクターは生徒の気持ちに寄り添いながら指導することも大切です。
身体を動かすことが好きでスポーツや運動経験のあるインストラクターは生徒の気持ちを理解しやすいため、生徒から好かれるインストラクターになれる可能性が高いです。
人と接することが好きな人
人と接することが好きな人も、インストラクター向きです。
前述のとおり、インストラクターは生徒と交流することが仕事の1つでもあります。生徒と交流することで生徒のレベルや望み、悩みなどが分かり、一人ひとりに合ったプログラムを作成することができるため、生徒とのコミュニケーションはインストラクターにとって必要不可欠です。
また、人と接するのが好きでクラスの雰囲気を良くすることができれば、生徒のモチベーションや満足度にも繋がります。その結果、生徒の口コミにより生徒が増え、収入が上がることも期待できるでしょう。
成長を支えたい人
生徒の成長をサポートしたい人は、インストラクター向きといえます。
インストラクターは、生徒が目標に向かって努力している姿をすぐそばで見ることができる仕事です。そのためインストラクターは、努力が実を結んで目標を達成できたときの生徒の笑顔も沢山見ることができます。
生徒の成長や喜びを自分のことのように感じ、一緒に喜べる人はインストラクターにピッタリでしょう。
実際に、生徒の嬉しそうな顔を見られた時や「出たい大会に出られた」「見た目がきれいになった、「体調が改善した」など生徒から感謝を伝えられた時に、1番のやりがいを感じるというインストラクターは非常に多いです。
スタジオインストラクターの給料は?
本項では、気になるスタジオインストラクターの給料について見ていきます。
実際のスタジオインストラクターの給料はどの程度なのでしょうか。また、収入を増やすことは可能なのでしょうか。
以下にて詳しく説明します。
給料の大小はスタジオの規模による
スタジオインストラクターの給料は、勤務するスタジオの規模によって異なります。当然、顧客数の多いスタジオであれば指導数も増加しますので、1人あたりに支払われる給料も増えるでしょう。
給与体系は勤務するスタジオによって異なり、毎月決まった金額が支払われる場合もあれば、行ったレッスンの数によって決まる場合もあります。
最も一般的なのは、一定の給料額に、レッスン料を行ったレッスンの数だけ加えるという給与体系です。
独立すれば大きな額を稼ぐことも可能
スタジオインストラクターは必ずしも特定のスタジオに勤務するのではなく、独立してフリーのインストラクターとして働くことも可能です。
いろいろなスタジオに出向いて指導を行ったり、自身のスタジオを設立したりすることで大きな額を稼ぐことも可能です。
また、価格設定は自分で決めることができるので、将来的な独立を考えて働くことでモチベーションを上げながら働くことができます。
スタジオインストラクターのやりがいとは?
スタジオインストラクターのやりがいは、どのようなところにあるのでしょうか?本項では、スタジオインストラクターのやりがいについて解説します。
人とのコミュニケーションが楽しい!
スタジオインストラクターにはコミュニケーション能力が求められますが、人とのコミュニケーションが好きな人にとっては非常にやりがいのある仕事といえます。特に以下のような時に強いやりがいを感じます。
感謝されたとき
スタジオインストラクターは、お客様の健康を増進させたり肉体改造に成功した時の「ありがとう」の言葉を聞いた時に強いやりがいを感じます。
アドバイスを求められたとき
感謝された時の他にも、アドバイスを求められたときにもやりがいを感じることがあります。アドバイスを求められるということは、自身の指導能力が信頼されており、それだけ頼りにされているということです。
事あるごとに質問や疑問をぶつけられるということは、プロとして認められた瞬間でもあるといえます。
インストラクターとしての成長を感じたとき
どんな仕事でもそうですが、成長を感じた瞬間は強いやりがいを感じます。
的確なアドバイスができるようになったり、多くの人数をスムーズに指導できるようになったりしたときなど、プロとしての成長を実感できるときはスタジオインストラクターとして大きなやりがいを感じるでしょう。
スタジオインストラクターの働き方
スタジオインストラクターにはどのような働き方があるのでしょうか。
スタジオインストラクターの働き方として挙げられる、
・スポーツジムで働く場合
・フリーランスで働く場合
の2つの働き方について以下で詳しく説明します。
スポーツジムで働く場合
スタジオインストラクターの働き方の1つ目は、スポーツジムに併設されているスポーツスタジオで働く働き方です。
スポーツジムの中には、スポーツスタジオが併設されているところも多く、定期的にスタジオレッスンが開かれています。
スポーツジムで働くスタジオインストラクターは、スポーツジムのスタッフであることが多いです。スポーツジムでスタジオインストラクターとして働くには、オーディションに合格しなければならない場合もあります。
フリーランスで働く場合
フリーランスで働いているスタジオインストラクターもいます。
フリーランスのスタジオインストラクターは、スタジオとして地域の公民館や体育館などを使ってレッスンクラスを開きます。
スポーツジムで働くスタジオインストラクターと大きく違う点は、生徒を自分で集めなければいけないことです。口コミなどの評判やSNSなどの発信で自ら進んで生徒を増やす必要があります。そのため、生徒との交流や明るいクラスづくりは欠かせません。
ジムでの働き方に比べて大変なことも多いですが、フリーランスの収入は生徒が増えればその分目に見えて上がっていきます。生徒数が収入に直結することや自由な働き方ができることがフリーランスのメリットです。
トレーナーエージェンシーでは、
・トレーナーとして必要な素養
・具体的なトレーナーの働き方
・おすすめの資格
・トレーナー資格試験の力試し模擬問題
・うまく行く人/いかない人の違い
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まとめ
今回の記事では、スタジオインストラクターの仕事内容や種類、求められる能力などについて解説してきました。
スタジオインストラクターの仕事の魅力は、やりがいがあることと興味のある専門分野を選べることです。本記事を読んでスタジオインストラクターになってみたいと思った方は、知識やスキルを身に付けてスタジオインストラクターをぜひ目指してください。
スタジオインストラクターとしてスキルアップするためには、資格取得がおすすめです。
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<参考>
キャリアガーデン