トレーナー向け資格

水泳インストラクターになる為に抑えておきたい資格情報


正直、水泳のインストラクターになる為に資格が必須という訳ではありません。スポーツクラブに所属する場合などは、資格を持たずに働くことも可能です。ただ、一定以上の泳力や知識は必須です。また、危険を伴うスポーツでもありますので、資格を持たずに活動をする場合でも救急法の講習を受講するなどの対策が重要です。

水泳インストラクターの2種類の資格

資格としては、2種類あります。日本水泳連盟認定の「基礎水泳指導員」と、日本スイミングクラブ協会認定の「基礎水泳指導員」です。今回はこの2つの資格について紹介していきます。

基礎水泳指導員(日本水泳連盟)

日本水泳連盟に登録した方に与えられる資格となっています。

また、学科試験・実技試験・面接があり、全てに合格することが必要です。

水泳教師資格

この資格には「水泳教師」と「水泳上級教師」の2種類尾があり、認定団体としては日本スポーツ協会・公益財団法人日本水泳連盟・一般社団法人日本スイミングクラブ協会の3団体が認定事業を行っています。こちらの資格は「共通科目」と「専門科目」の両方を受講することは必須となります。

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基礎水泳指導員(日本水泳連盟)の取得方法

「学科試験」と「実技試験」の詳細を紹介させて頂きます。その年によって変更されることもあります。

学科試験(2.5時間)5教科

水中の女性

「水泳と生活・歴史」「水泳の科学」「水泳指導法の基本」「水泳の管理と安全対策」「競泳競技規則と審判法」の5教科が、試験内容となります。合格基準は各科目100点満点中60点以上です。

水泳の歴史から、指導法、安全管理など、最低限必要な知識をみられます。

実技指導

「100m個人メドレー」「横泳ぎ」「潜行」「心肺蘇生」の4項目が試験内容となります。泳力のみならず、緊急時の対処法などの実技も入ってきます。

水泳教師資格の取得方法とは?

2パターンの資格によって役割や得られる知識・能力に多少の違いがあるので、ご紹介させて頂きます。

水泳教師

役割として「商業氏世知等において水泳の専門的指導者として、質の高い実技指導を行い、顧客が満足できるよう、個々人の年齢や性格、技能レベルやニーズ等にあわせたサービスを提供すること」とあります。

また、「競技者育成プログラムの理念と方法」「多様な能力やニーズに対する高度な指導法」「ホスピタリティーに関する知識」「商業施設等の経営に関する基礎知識」などの知識・能力を得ることが出来ます。

受講項目については「共通科目」が152.5時間、「専門科目」が84時間以上となっております。

共通科目とは、指導者にとって必要な医学や運動生理学、心理学といった、競技種目をこえて学ばなければいけない科目です。また、専門科目とは水泳に特化した専門的な知識・技術を身につけていく為の講習です。

水泳上級教師

水泳教師と同様の役割はもちろん、上級教師としては各種事業に関する計画立案、指導方針の決定や組織内指導者の中心的役割を担います。また、地域スポーツ経営のコンサルティング並びに経営受託の企画・調整などの役割も求められます。

指導のみではなく、「経営」に深く入り込むことが水泳教師との大きな違いです。受講科目は水泳教師と同様「共通科目」と「専門科目」ですが、共通科目が192.5時間、専門科目が64時間となっております。

公式サイト:https://www.sc-net.or.jp/shikaku/suikyou.html

インストラクターの仕事内容は?

水泳インストラクターといっても、担当するコースによって仕事内容も変わってきます。特に水泳の場合はひとつのクラブで乳幼児から成人まで通っていることがほとんどです。

その為、水に顔をつけることに恐怖心のある子供から、本格的に競技を行っている方まで幅広い対応力が必要です。子供が好きな方は子供が対象のコース、本格的な競技志向な方に関わりたい方は成人を対象としたコースなど、自分に合った担当コースを見つけることも重要です。

また、クラブや店舗によって方針や社風も変わってくる為、気になる方は一度見学するなどして、自分に合った環境を選びましょう!

水中の男性

インストラクターに求められる力って?必要な4つのスキル

スキル1:分かりやすく伝える能力

全く水泳の経験がない方を対象にすることもあるので、「分かりやすさ」は非常に重要になってきます。スポーツはすぐに身につけられる子もいれば、そうでない子もいます。

見るだけで分かる子もいれば、分からない子もいます。それぞれの能力に合わせて、伝わりやすい言葉やジェスチャーを選ぶことが重要です。分からない感覚を分かってあげて、分かりやすく伝えられるようにしていきましょう!

スキル2:楽しさを伝える力

競技志向の方にはある程度厳しく接することが必要な場合もあります。しかし、水に顔をつけるのが怖い子や水泳を始めたばかりの子には、「水泳の楽しさ」を伝えることが大切です。

物心がついてくると、「出来なかったことが出来るようになること」が何よりの楽しさです。成功体験をしてもらうことで楽しさを実感し、今後の人生でも活かしてもらえるのは、インストラクター冥利に尽きます。

スキル3:保護者まで巻き込む力

「子供が出来たらスイミングスクールに通わせたい」と思われる方も少なくないと思います。小学校の授業で水泳があるので、苦労させない為にも通わせたいところです。

そのため、幼い頃から水泳に通う子も多くいらっしゃいます。保護者が子供の様子を見学していることもあるので、保護者の方とも良好な関係性を築くことが重要です。

スキル4:選手を育成する力

先ほどお伝えさせて頂いた「楽しさを伝える力」とは若干異なった能力です。いかに結果を出してあげるか、タイムを縮められるかという力が必要になります。

また、インストラクター自身もある程度の実力があることで選手の目指すべき存在になり、モチベーションアップに繋がることでしょう。

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これだけは知っておきたい!水泳インストラクターのQ&A

【Q1】気になる給料はどれくらい?

気になるのが、給料面です。水泳インストラクターに限らず、ヨガインストラクターやエアロビクスインストラクターなど、スポーツに関わる仕事では高収入を望めないのが、デメリットです。

フィットネスクラブやスイミングスクールに所属している方の平均初任給は200万円~300万円と言われています(勤め先や地域によって変動があります)。

ただ、高収入をもらえるようになるには「フリーとして働く」という手段もあります。どこかひとつの施設に所属するのではなく、複数の施設に担当コースを持つやり方です。

経験や実績があれば、単価を上げることも可能です。個人の力や営業力も重要になってきますので、フリーで働く際はしっかりと見極めたいです。

【Q2】女性は生理の場合どうするの?

女性でインストラクターを目指されている方は、非常に気になるところではないでしょうか?結論から言うと、生理中だとしても担当のレッスンを休むことは基本的には出来ません。

生理中はタンポンを使用して対応して頂くようになります。お腹を冷やしてしまうことにもなりますし、生理痛がひどい方には正直しんどい仕事です。入水してしまえば、水圧があるので出血の心配はそこまでありませんが、出血がある・なしに限らず生理中は不快感があるものです。

気になる方は、試しに生理中にプールに足を運んでみることをおすすめします。

【Q3】インストラクターのやりがいは?

やはり「目の前の人が成長しているところを見ることができる」ということに尽きます。そして、成長出来たことに対して感謝をされる。この快感を覚えてしまったら、あなたは水泳インストラクターという仕事の虜です。

【Q4】どういう人がインストラクターに向いているの?

次の項目に当てはまる方には、おすすめ出来る仕事です。「自分の好きなことを仕事にしたい」「得意なことを活かしたい」「人に教えるのが好き」「収入よりもやりがいの優先順位が高い」。

人それぞれ価値観も違うので一概には言えませんが、参考程度に考えて頂けると幸いです。インストラクターにも様々な働き方がありますので、ご自身が納得できる働き方を探していきましょう!

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