ヨガインストラクターに免許は必要?資格取得に必要な手順を解説
ヨガのスタジオは、今では当たり前のように巷に見かけるようになりました。カルチャーセンターでも必ず教室が開かれており、フィットネススタジオでも定番のレッスンになっています。そんなヨガのインストラクターになるためにはどうすればいいのか、費用などを紹介します。
1)今更聞けない「ヨガ」って何?
ヨガと聞いて何を思い浮かべるでしょう、いろいろな体にいいポーズがあって、意識高い系の人たちや、ハリウッドスターがハマっているなど、おしゃれでスマートで健康にいいイメージがあります。
現在のヨガは90年代以降にアメリカでブレイクしたもので、日本ではヨガ教室から始まったオウム真理教が起こしたテロ事件がありイメージが非常に悪く、長い間この素晴らしい哲学を持ったエクササイズもマスコミにも取り上げられる事がありませんでした。
しかし、ハリウッドスターが紹介し日本で話題になると瞬く間にフィットネス業界にブームを巻き起こしました。場所も器具もいらないお手軽感があるエクササイズなので、失われた20年のデフレ期にも安定して成長し、定着して今日に至っています。
ヨガの基本は、アーサナ(姿勢・ポーズ)、呼吸法(プラーナヤーマ)、ヨガ哲学などがあり、インストラクターになるにはそれらを学ぶ必要があります。ポーズだけ学んでも指導はできますが、呼吸法が大事ですし、哲学を知ることによって、指導に深みが出るので、顧客の満足度や信頼を高めることができます。ヨガインストラクターになるには、国家資格はありませんので、民間団体での資格となります。
また、資格がなくてもヨガを教えることはできますが、それによって生徒が集まるかどうかは別の問題になります。やはりヨガに対する理解を含め人体に対する知識を得るためには、ヨガの協会や団体で養成コースを受けることをおすすめします。
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2) ヨガの資格を取得する方法
実はヨガは、国が発行しているな公的な「免許」はありません。ですのでこの記事では「免許」という考えではなく、「資格」という内容でご紹介をさせて頂きます。ヨガの資格を取るには、いくつかの方法があります。
【1】全米ヨガアライアンス協会の認定校で取得する
全米ヨガアライアンス協会は世界で最も有名なヨガでの団体です。そのカリキュラムはRYT200(Resisterted yoga teacher)と名付けられた、ヨガの指導に必要な200時間のプログラムで、全米ヨガアライアンス認定校RYS(Resisterted yoga school)で受講できます。
アーサナ(ヨガのポーズ)などを始め、ヨガに必要なことを学ぶことができます。また、上位資格であるRYT500という500時間のカリキュラムを取ることによってかなりの差別化ができます。日本ではまだ取得者が3桁行くか行かないかのような希少な資格なので、チャンスがあれば目指してみると良いでしょう。
【2】日本のヨガ団体による免許を取得する
日本にもヨガ協会がいくつかあります。全日本ヨガ協会(AJYA)、日本ヨガインストラクター協会(JYIA)などなどです。それぞれ日本人に合わせたカリキュラムとなっているので、指導者コースとしては定評があります。
全日本ヨガ協会の場合、シニアの準一級、一級を取得すると全米ヨガアライアンスRYT200に認定されますので、お得感はあります。ヨガの免許を取ってインストラクターで生きて行くには免許は一つでも多い方がいいので、チャンスがあればどんどん取得しましょう。
【3】海外留学して取得する
ヨガ資格を取るには、日本国内にある、日本のヨガ協会の認定校で取得する方法や全米ヨガアライアンス認定校で取得するのが常道ですが、日本はヨガの文化が欧米より少し遅れているのが現状なので、海外に出て学ぶという方法もあります。
フィットネス大国で、現在のヨガブームの中心であるアメリカへ留学して学ぶのは最新のヨガを学ぶ上ではいい経験になります。アメリカはフィットネス大国であり、ヨガ人口も2500万人を超えているとのことなので、市場規模も多様性も日本の比ではないので、チャンスがあれば是非行くことをお勧めします。
また、インドでの留学などを勧めている場合もあります。留学といえば、欧州か米国なのですが、ヨガに関しては、起源であるインドで学ぶのも意味がありますし、留学はインストラクターとしての経験にもなりますので、インドもお勧めな留学先です。
3)ヨガ資格の取得方法を比較
ヨガの取得方法を前項では3つ紹介しました。日本でヨガの資格を取ってインストラクターになるには、どれが良いのかと迷う事と思います。世界で最もメジャーな全米ヨガアライアンスでの資格取得というものが一つの基準となります。
RYT200を取得するのに必要な金額は35万〜60万ぐらいになります。これはスクールによって違いますし、日本でも離島で自然の中で短期取得できたりするプログラムなどもあり、バリエーションが多いです。日本のヨガ協会の免許をとる場合は少し安くなります。だいたい3段階に分かれており、最初は10万〜20万円ぐらいなので、少しお手軽感がありますが、最終的にRYT200と同じレベルのものをとるのには40万以上かかることになり、それまでの累積を考えると総額では高くなります。
ただ、最初日本の団体の資格を取って、インストラクターとしてステップアップして、収入が増えた段階で高位の資格をとる、という考え方もあります。最後に、留学ですが、これは語学ができることが前提ですが、語学ができた上での留学は先々で海外での活躍や、日本のこれからを考えると外国人相手の指導ができるというメリットがあります。
ただ、短期留学で安い場合もありますが、アメリカ留学などでは、通常50万以上は確実にかかり、100万に届く場合もあるでしょうから、いいのはわかっても二の足を踏むといったところです。
4)日本のヨガ団体とその特徴って?
日本ではヨガを専門とした団体も複数存在します。その中で代表的な3つの組織を比較してお伝えします。
【1】全日本ヨガ協会(AYJA)
前述した全日本ヨガ協会は、2011年設立された協会です。3級Master、2級Advance、1級Seniorの3段階になっていて、級ごとに指導できたり、認定教室や認定校を開校できたりします。特徴は、Seniorをとると全米ヨガアライアンスRYT200の認定がもらえることです。日本人向けにはなっていますが、そのメソッドや方針は全米ヨガアライアンス協会に近いと考えられます。
【2】日本ヨガインストラクター協会
日本ヨガインストラクター協会は2010年に設立された協会で、どちらかといえば女性向けの美容を重視した活動を行っているイメージがあります。ヨガは指導者も生徒も女性がほとんどの世界なので、ニーズを捉えているとも言えます。もちろん基本のプログラムなどは、RYT200に準拠しているものも多く、また日本の協会なので、日本人にあったプログラムとなっています。
【3】ジャパンヨガカレッジ
ジャパンヨガカレッジは、ヨガのエクササイズ部分を非常に重視したカリキュラムが特徴の指導を行う団体です。新しいヨガ、新時代のヨガ、ヨガの進化系を標榜している団体です。従来のヨガの呼吸法や思想はおいといて、肉体の可動域を拡張してしなやかで強靭で健康な体を作り、科学的に疑問なものを排除した新しいヨガを目指している団体です。
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5)インドでのヨガ認定制度でインストラクターの幅を広げる
ヨガはインドが発祥で、アメリカでブレイクしたエクササイズですが、インド政府公認のヨガインストラクター制度というものがあります。
ヨガのアユールヴェーダ部分を重視したもので、主に医療分野での利用に重点をおいています。インド以外では日本だけで養成コースの受講が可能になっています。月に1度の講座なので10か月以上かかるのですが、インストラクターとしての知識を増やすために、内容など詳しく調べた上で、スキルアップに役立ててください。
6)ヨガ資格の取得に関するQ&A
ここまでヨガとは何か、ヨガ資格の取得方法、また3つの団体の違いなどをお伝えしてきました。上記で説明した以外に、特に多い質問項目をQ&Aとしてご紹介します。
【Q1】ヨガインストラクターになりたいけど、どの団体がおすすめ?
ヨガの免許取得は、全米ヨガアライアンス協会でとるか、日本の団体資格をとるかが大きな選択肢ですが、比較的優しく費用も安いのは日本の資格です。高位の資格になっていけば、決して安くはないのですが、ヨガ初心者からインストラクターを目指すのなら、段階的にとれるのが魅力です。ヨガの教室にずっと通っていて、スキルが高い場合なら全米アライアンス協会のRYT200などにチャレンジするのもいいと思います。
【Q2】学生でも資格は取得できますか?
ヨガの資格は誰でも取れるので、学生時代に取るのもいいと思います。離島で短期間で取得する合宿免許のようなものもありますので、インストラクターを目指すならぜひ学生のうちにとってしまうことをお勧めします。
【Q3】ぶっちゃけヨガインストラクターって儲かりますか?
ヨガインストラクターで稼ぐには、ある程度スキルが高く指導力があり、チャンスを掴む決断力や運が必要ですが、チャンスは大きいと考えられています。理由は日本がヨガについては欧米に比べて10年以上は遅れていることが挙げられます。ヨガ人口もアメリカが2500万人に対して590万人ということですが、指導者はアメリカに比べてもっと少ないので、成長が非常に期待されています。
ヨガの免許について書いてきましたが、いかがだったでしょうか。ヨガについては日本では結構一般的だという風に見えるのですが、アメリカの比ではないのが現状です。日本ではインストラクターも不足しているので、不足を解消し、業界全体のスキルアップを図らないと、指導に不満で、ヨガを離れていくという状況になりかねません。
それを回避するため、各団体ともインストラクターの育成に力を入れており、フォローも手厚くなっていますので、興味があればまずはヨガに触れて見ましょう。
<参考>
【ヨガインストラクターの仕事】
【インド政府公認ヨガインストラクターとは】
【yoggy institute】
【yoggy magazine】
【全日本ヨガ協会】
【日本ヨガインストラクター協会】
【日本ヨガカレッジ】