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BASIピラティス資格とは?資格取得のメリットやコース内容を詳しく解説

インストラクターの女性
ピラティスインストラクターは、ピラティスの理論と技術を学び、お客様それぞれの目的や体の状態に合わせた指導を行う専門職です。ピラティスインストラクターを目指す際には、資格を取得することでピラティスの理論と実技を体系的に学べるだけでなく、指導スキルを高め、キャリアの幅を広げられます。

しかし、実際にどの資格を取得すれば良いか悩む方も多いのではないでしょうか。数あるピラティス資格の中でも、BASIピラティスは世界的に評価されており、多くの指導者が学んでいる資格です。解剖学や運動学に基づいた理論と実技を体系的に学べる点が特徴で、インストラクターとしてのスキルを確実に身に付けることができます。

この記事では、BASIピラティス資格の種類や取得方法、メリット・デメリットについて詳しく解説します。資格取得を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

BASIピラティス資格とは?

インストラクターの女性の後ろ姿
BASIピラティスは、1989年にラエル・イサコウィッツ氏によって設立された、国際的に高い評価を受けるピラティス教育アカデミーです。BASIは「Body Arts and Science International」の略称で、解剖学や生理学、科学的原則に基づいたカリキュラムを特徴としています。ジョセフ・ピラティスが築いたメソッドを継承しつつ、現代の科学的知識を取り入れた教育を提供しています。

また、BASIはピラティスの教育水準を確保するための国際的な組織であるPMA(Pilates Method Alliance)によって認定されており、国際的に通用する資格として信頼性が保証されています。

BASIで取得できるピラティス資格一覧

BASIピラティスでは、指導者養成プログラムとして、

  • ファンデーション資格
  • グラデュエイト資格
  • コンプリヘンシブ資格

以上の3つのコースを提供しています。各コースは、受講者の経験や目標に応じて設計されており、段階的に専門知識と技術を習得可能です。

以下でそれぞれの資格について詳しく解説します。

ファンデーション資格

ファンデーション資格は、ピラティスの基本を学ぶ最初のステップとなる資格です。

マットエクササイズを中心に、リフォーマーやキャデラック、ワンダチェアなどのマシンを使った初級から中級レベルのエクササイズを習得します。解剖学や姿勢分析、指導方法についても学ぶため、ピラティスの理論と実技の両方を深く理解できる内容です。

ファンデーション資格を取得することで、マット指導の基礎を身に付け、インストラクターとしての第一歩を踏み出せます。

グラデュエイト資格

グラデュエイト資格は、ファンデーション資格を取得した後、より高度なマシンエクササイズを学ぶための資格です。

リフォーマーやキャデラックなどのマシンを活用した中級から上級レベルのエクササイズを学び、実践的な指導スキルを磨くことができます。より細かい身体の動きやクライアントごとのニーズに応じた指導方法についても学ぶため、ピラティスインストラクターとしての専門性を高めることが可能です。

資格取得後は、マシンエクササイズを取り入れたレッスンを提供できるようになります。

コンプリヘンシブ資格

コンプリヘンシブ資格は、ファンデーション資格とグラデュエイト資格を同時に取得する、総合的な指導資格コースです。

マットやマシンを使用した幅広いエクササイズを習得し、初心者から上級者まで対応できる指導力を身に付けます。また、コンプリヘンシブ資格を取得することで、全米ピラティス資格認定プログラムの受験資格が得られ、国際的に通用するインストラクターとしての道が開けます。

ピラティスの知識を深め、指導の幅を広げたい方に向いている資格です。

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BASIピラティス資格取得の流れと費用

ステップを記した計画書
続いて、BASIピラティス資格取得の流れと費用について、以下で資格ごとに分けて詳しく解説します。

ファンデーション資格

学べる内容 受講時間 課題(必要時間) 認定試験(合格点) 受講料
マットプログラムに加えて、リフォーマー、キャデラック、ウンダ・チェアー、ペッド・ア・プルを使用した初級から中級エクササイズの指導 36時間(6時間×6日間) ①自己実践(100時間) 筆記試験(70点) 3,900ドル
②レッスン見学(オブザベーション、20時間) 実技試験①ムーブメント試験(60点)
③指導練習(ティーチング、30時間) 実技試験②ティーチング試験(70点)

BASIピラティスのファンデーションコースは、マットプログラムに加えて、リフォーマー、キャデラック、ウンダ・チェアー、ペッド・ア・プルを使用した初級から中級エクササイズの指導が行われます。

ファンデーション資格コースは6つのモジュールから構成され、各モジュールは6時間の授業で構成されています。

コース終了後、受講者は以下の課題を完了する必要があります。

  1. 自己実践(100時間):コースで学んだエクササイズを習得するための練習です。自宅での復習や、BASIのスタジオでのグループレッスン・プライベートレッスンの受講を行います。
  2. レッスン見学(オブザベーション、20時間):BASI卒業生のレッスンを見学し、実際の指導、レッスン構成などを学びます。オンラインレッスンの見学も可能ですが、実地でのスタジオ見学が推奨されています。
  3. 指導練習(ティーチング、30時間):学んだ知識と技術を基に、実際の指導練習を行います。これにより、指導者としてのスキルを磨くことができます。

上記の課題を完了した後、マット資格(ファンデーション資格のみ)を取得したい方は、認定試験を受ける必要があります。ただし、コンプリヘンシブ資格コースに登録したり、グラデュエイトコースを受講する方は、この試験を受ける必要はありません。

試験は筆記試験と実技試験(ムーブメント試験およびティーチング試験)で構成されており、合格基準は筆記試験が100点満点中70点以上でムーブメント試験が100点満点中60点以上、ティーチング試験が100点満点中70点以上です。

試験に合格すると、BASIピラティスのマット認定資格を取得できます。

また、ファンデーション資格コースの受講料は3,900ドルです。

参考:BASI公式サイトファンデーション資格コース

グラデュエイト資格

学べる内容 受講時間 課題(必要時間) 認定試験(合格点) 受講料
リフォーマー、キャデラック、ワンダチェア、ラダーバレル、スパインコレクターといったピラティス専用マシンを活用した中級から上級レベルのエクササイズの指導 36時間(6時間×6日間) ①自己実践(200時間) 筆記試験(70点) 3,200ドル
②レッスン見学(オブザベーション、10時間) 実技試験①ムーブメント試験(60点)
③指導練習(ティーチング、200時間) 実技試験②ティーチング試験(70点)

BASIピラティスのグラデュエイト資格は、ファンデーション資格を修了した後に進む上級プログラムです。

グラデュエイト資格では、リフォーマー、キャデラック、ワンダチェア、ラダーバレル、スパインコレクターといったピラティス専用マシンを活用した中級から上級レベルのエクササイズを学びます。

肩や下肢などの部位ごとの解剖学的知識や、アスリートや妊婦などの特殊なお客様への指導方法についても深く学ぶ内容となっています。ファンデーション資格で習得した基礎をさらに発展させ、より実践的な指導スキルを身に付けることが可能です。

コース終了後、受講者は以下の課題を完了する必要があります。

  1. 自己実践(200時間):学んだエクササイズの習得度を高めるための練習。動きの正確性を向上させることを目的とし、BASIスタジオでのプライベートレッスンやグループレッスンを受講します。
  2. レッスン見学(オブザベーション、100時間):BASIの認定インストラクターが指導するレッスンを観察し、適切なキューイングや補助技術、クラスの進行方法を学びます。オンラインでの見学も可能ですが、実際のスタジオでの観察が望ましいとされています。
  3. 指導練習(ティーチング、200時間):実際の指導を行い、習得した知識とスキルを活用しながら指導力を向上させます。指導経験を積むことで、実践的なスキルの定着を図ります。

上記の課題を完了した後、受講者は認定試験に進むことができます。試験は筆記試験と実技試験(ムーブメント試験およびティーチング試験)で構成されており、合格基準は筆記試験が100点満点中70点以上でムーブメント試験が100点満点中60点以上、ティーチング試験が100点満点中70点以上です。

さらに、認定試験合格後はピラティスに関連するテーマでリサーチペーパーを作成し、指導者としての専門知識を深めることも必須となっています。

ファンデーション資格コースの受講料は3,200ドルです。

参考:BASI公式サイトグラデュエイト資格コース

コンプリヘンシブ資格

学べる内容 受講時間 課題(必要時間) 認定試験(合格点) 受講料
ファンデーション資格の内容+グラデュエイト資格の内容 72時間(6時間×6日間のモジュールが2セット) ファンデーション資格の内容+グラデュエイト資格の内容 ファンデーション資格の内容+グラデュエイト資格の内容 6,600ドル

コンプリヘンシブ資格はファンデーション資格とグラデュエイト資格を同時に取得するコースです。

受講の流れとしては、最初に先述したファンデーション資格コースを受講した後、グラデュエイト資格コースを受講します。

コンプリヘンシブ資格コースの費用は6,600ドルとファンデーション資格コースとグラデュエイト資格コースを分けて受講するよりも安い価格で受講可能です。

参考:BASI公式サイトコンプリヘンシブ資格コース

BASIピラティス資格を取得するメリット

メリットの文字
ここまではBASIピラティス資格の概要や取得の流れを解説しました。続いて本項では、BASIピラティス資格を取得する具体的なメリットの、

  • PMA加盟団体の資格である
  • 実技スキルと理論の両方を学べる
  • 資格取得後も継続して学ぶ機会がある

以上の3つについて、以下で詳しく解説します。

PMA加盟団体の資格である

BASIピラティスは、PMAに加盟している国際的に認知された教育機関の一つです。

PMAは、ピラティスの専門性を高め、指導基準の維持を目的とする団体であり、加盟する教育機関には厳格なカリキュラムが求められます。そのため、BASIピラティス資格を取得することで、国際的な基準に準拠したスキルと知識を有していることが証明され、国内外での活動がしやすくなります。

PMA加盟資格を持つことで、スタジオやフィットネスクラブでの就職に有利になり、信頼性の高い指導者として認められやすくなる点も大きなメリットです。国際的に通用する指導力を証明できるため、国内外で活躍したい方にとって有利な資格といえます。

実技スキルと理論の両方を学べる

BASIピラティス資格は、実技と理論の両方をバランスよく学べるカリキュラムが特徴です。

資格取得の過程では、ピラティスのエクササイズを単に動作として覚えるのではなく、どの筋肉にどのような影響を与えるのか、なぜその動きが必要なのかといった解剖学や運動学の観点から深く理解することが求められます。理論的な知識を習得することで、お客様の目的や身体の状態に応じた適切な指導が可能となります。

また、BASIではマットエクササイズだけでなく、リフォーマーやキャデラック、ワンダチェアなどのピラティスマシンを活用したトレーニングも学ぶことができます。これにより、お客様のニーズに合わせた多様な指導方法を身に付けられます。

資格取得後も継続して学ぶ機会がある

BASIピラティスでは、資格取得後も知識やスキルを深める機会が用意されています。

資格取得時点で基礎的な指導力を身につけることができますが、指導者として成長し続けるためには、継続的な学習が欠かせません。BASIは、定期的な研修やワークショップを開催しており、最新のエクササイズ理論や指導技術について学べる機会を提供しています。

資格取得後も学び続ける環境が整っているため、指導力の向上を図りながら、インストラクターとしてのキャリアを長期的に発展させることができます。

BASIピラティス資格のデメリット

デメリットの文字
BASIピラティス資格にはメリットだけでなく、注意しておきたいデメリットも存在します。

本項では、具体的なBASIピラティス資格のデメリットの、

  • 費用が高額になりやすい
  • 資格取得に時間がかかる
  • オンラインで学べない

以上の3つについて、以下で詳しく解説します。

費用が高額になりやすい

1つ目は、BASIピラティスの養成コースは受講費用が比較的高額になりやすいことです。ファンデーション資格のみの取得でも3,900ドルかかり、コンプリヘンシブ資格を取得する場合はファンデーション資格やグラデュエイト資格を順番に修了する必要があり、トータルで6,600ドルと費用負担が大きくなる点がデメリットとして挙げられます。

そのため、BASIピラティスの資格を目指す際は、どのレベルの資格を取得するかを事前に検討し、費用面での計画を立てることが重要です。また、長期的なキャリアにどのように活かせるかを考えながら、投資価値のある資格として捉えることが求められます。

資格取得に時間がかかる

BASIピラティスの資格取得には、一定の学習時間と実践経験が必要となるため、短期間での資格取得は難しい傾向があります。

ファンデーション資格を取得するだけでも、講義に加えて自己練習、レッスン見学、指導実習などが求められるため、資格取得までに数ヶ月以上の期間が必要です。

さらに、コンプリヘンシブ資格を目指す場合は、ファンデーション資格やグラデュエイト資格を順に修了する必要があるため、トータルで1年以上の学習期間がかかることもあります。

また、学習時間を確保することが難しい場合、進捗が遅れる可能性もあります。特に、働きながら資格取得を目指す方にとっては、日々のスケジュールと両立させることが大きな課題となるでしょう。そのため、資格取得を目指す際は、学習計画をしっかり立て、無理なく続けられるペースで進めることが大切です。

オンラインで学べない

BASIピラティスの養成コースは、対面での実技指導が中心となっているため、オンラインでの受講ができない点がデメリットの一つです。

ピラティスは正しい姿勢や動作の習得が重要なため、実際にインストラクターから直接指導を受けながら学ぶことが求められます。BASI資格コースは主に東京で開催されるため、首都圏以外に住んでいる方は遠方まで通学しなければならず、移動にかかる時間や費用の負担も考慮する必要があります。

また、オンライン講座がないため、スケジュールの自由度が限られます。特に、仕事や家庭の事情でまとまった時間を確保することが難しい場合、決められた日程に合わせて通学することが負担に感じることもあるでしょう。

そのため、BASIピラティスの資格取得を目指す際は自身のライフスタイルと両立できるかを慎重に検討することが大切です。

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まとめ

BASIピラティス資格は、国際的に認知された高水準の指導資格であり、ピラティスインストラクターとしての専門性を高めたい方におすすめの資格です。ファンデーション、グラデュエイト、コンプリヘンシブと用意されている各コースを修了することで、基礎から応用まで体系的に学べます。

また、実技スキルと理論をバランスよく習得できる点や、PMA加盟団体としての信頼性の高さも大きな魅力です。一方で、費用が高額になりやすいことや、資格取得までに時間がかかる点、オンラインでの受講ができない点はデメリットとして考慮する必要があります。

資格取得後も継続的な学習の機会が用意されており、スキルアップを重ねながら長期的なキャリア形成が可能です。ピラティスインストラクターとしての活躍を目指す方にとって、BASIピラティス資格は実践的で信頼性の高い選択肢となるでしょう。

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