認定資格JATI-SATI(特別上級トレーニング指導者)とは?勉強方法や将来性を紹介
NSCA同様、トレーナー業界で資格取得を目指すなら有名な団体である『JATI』。
JATIには、3種類のパーソナルトレーナー向け資格があり、それぞれ難易度が異なります。
今回の記事では、JATIが発行している中で最難関の資格である『JATI-SATI(特別上級トレーニング指導者)』の特徴や難易度、資格取得後の活動などをご紹介します。
本記事を読めば、
・JATI-SATIについて
・パーソナルトレーナーの資格『JATI-SATI』取得のための方法
・取得後はどんな活動方法があるのか?
を掴んでいただけますので、トレーナー認定資格の取得を目指させる方はぜひ参考にしてください。
パーソナルトレーナーの資格「JATI-SATI」とは?
冒頭でも触れましたが、JATIとは『Japan Assosiation of Training Instructors( 日本トレーニング指導者協会 )』のことであり、SATIとは『Senior Accredited Training Instructor』のことです。
JATIが発行している資格は、以下の3種類があります。
・JATI-ATI(基礎資格)
・JATI-AATI(上級資格)
・JATI-SATI(最上級資格)
本記事で解説するJATI-SATIは、JATIが発行している特別上級認定トレーニングインストラクターの資格で、取得難易度も最も高いです。
JATIの発行する3つの資格は、国内のフィットネス業界でも広く知れ渡っており、フィットネスクラブではこの資格を所有していることでパーソナルトレーナー活動が認められているクラブも多いです。
その中で最上級資格であるJATI-SATIは、高度な知識やスキル、指導者としての実績があり、かつ業界の社会的な地位向上を担う人に与えられます。
国際的に活躍するアスリートへの指導や、教育機関の指導責任者などの高い役職を考えている方は、JATI-SATIを取得すべきといえるでしょう。
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JATI-SATIの取得方法とは?
JATIの最難関資格、特別上級資格であるJATI-SATIには、実は『JATI-ATI』や『JATI-AATI』のような筆記や実技による認定試験がありません。
本項では、JATI-SATIの
・審査方法
・推薦のガイドライン
・申請条件
・取得にかかる費用
の4点について触れながら、どうすればJATI-SATIを取得できるかについてご説明します。
審査方法
JATI-SATIの資格を取得する際には2つの審査を突破する必要があり、これに合格すると晴れて認定資格取得者となることができます。
・第一次審査:書類選考
申請書類にて第一次審査を行う。合否は郵送にて通知します。
・第二次審査:講習会の受講及び小論文作成
第一次審査合格者は下記講習会を受講し、小論文を作成。 小論文の内容等に基づき、二次審査を行い、合否は郵送にて通知します。
推薦のガイドライン
最高位資格のJATI-SATIでは、以下3つの推薦基準が設けられています。
①人格が高潔で、知識、能力、経験に優れ、かつ JATI の活動理念や事業内容を理解し、トレーニン グ指導者の社会的地位の向上に寄与していること
②JATIに友好的かつ協力的であり、実際に JATI の活動に対する貢献実績があること。JATI-SATI 取得後も JATI の中で後進の育成に協力していただける方であること
③自身のトレーニング指導能力だけでなく、後進のトレーニング指導者の育成に有益な実績やノウ ハウをお持ちであること。その実績やノウハウは客観性を持ち、高い実績を上げていること
申請条件
申請条件も明確に定められており、取得を目指すまでのハードルの高さが伺えます。
①日本トレーニング指導者協会の個人正会員であること
②「日本トレーニング指導者協会認定上級トレーニング指導者(JATI-AATI)」を取得した後、2017 年 3月 31日までに5年以上の運動指導に従事した経験があること。
③合計 10 年以上の運動指導歴または教育歴があること
④2017年 3月 31日時点で年齢が満 35 歳以上であること
上記で見て取れる通り、今回紹介しているJATI-SATIはJATI-ATI・JATI-AATI資格を取得した上で取れる資格です。
※参考1:パーソナルトレーナーの資格『JATI-ATI』とは?難易度や取得方法を紹介
※参考2:JATI-AATI(JATI認定上級トレーニング指導者)とは?勉強方法や試験詳細についてご紹介!
これらを踏まえてJATI-SATIを取得する条件をまとめると以下になり、この資格取得者が本当に実力があるトレーナーであることが伺えるでしょう。
・JATI認定トレーナーとして認められてからのトレーニング指導歴が8年以上ある
・トータルの運動指導歴が10年以上である
・年齢が35歳以上である
資格取得の条件に指導歴など時間を要するものもありますが、取得難易度が高いだけにJATI-SATIは信頼できるトレーナーの証ではないでしょうか?
そんな資格困難なJATI-SATIですが、資格取得後のトレーナーの活動状況はどのようなものでしょうか。
後程、実際にJATI-SATIを取得したトレーナーがどのような活動をしているのかご紹介します。
取得にかかる費用
審査・認定料は以下の通りです。
・合計金額:33,000 円(消費税10%込)
・内訳:
①審査料16,500 円(消費税10%込)※申請時に支払うこと。不合格の場合にも返金しない。
②認定料16,500 円(消費税10%込)※合格後に支払うこと。不合格の場合には支払い不要。
JATI-SATI資格取得後の活動方法は?
パーソナルトレーナーとしての活動方法は、主に以下のものがあります。
・会社で正社員・従業員として活動する
・フリーランスとして複数のフィットネスクラブと契約する
・独立・開業する
JATI-SATIの資格取得後は、トレーナーとしてのクライアント指導や新たなトレーナー育成をする方がほとんどです。
また、実績や信頼が証明されるトレーナー資格であるため、資格取得後はクライアントや同業者からのトレーナー指導・育成依頼をさらに求められるでしょう。
結論、JATI-SATI資格は必要か?
パーソナルトレーナーとして活動している人の中には、JATI-SATIを取得する必要はあるのか悩む人も多いのではないでしょうか。
JATI-SATIを取得する必要性は、資格取得後にどのように活動するのかによって違います。
本項では、
・パーソナルトレーナーの会社で従業員として活動する
・フリーのパーソナルトレーナーとしてフィットネスクラブと契約して活動する
・個人でジムを持って完全に独立する
・今後のトレーナー育成のためのスクール講師を務める
の4つの活動方法別に、JATI-SATI取得の必要性を見ていきます。
パーソナルトレーナーの会社で従業員として活動する
採用基準に、JATI-SATIの保持を条件として課している企業もあります。
しかし、この採用基準に関しては当然企業の採用戦略に依拠しますので、資格取得を求められない企業もあります。
詳しくは、ご自身で興味のある会社の採用採用情報をご確認ください。
フリーのパーソナルトレーナーとしてフィットネスクラブと契約して活動する
各フィットネスクラブの指定する資格が必要ですので、従業員として働く場合同様に、契約時にどの資格が必要になるのか確認しておきましょう。
但し、JATI-SATIは資格として有効なフィットネスクラブが多いため、資格取得して損はありません。
個人でジムを持って完全に独立する
個人でフィットネスジムを経営する以上、資格は取得する必要がありませんので、JATI-SATIも同様に取得は必須ではありません。
但し、企業の経営者やスポーツ選手など高い指導レベルを要求する比較的単価の高いお客様を集客したい場合、JATI-SATIの取得は一考の余地があるでしょう。
今後のトレーナー育成のためのスクール講師を務める
他のJATI-SATIを取得していないトレーナーとの差別化ができるため、同資格を所有していると、育成を依頼するクライアントより信頼されやすくなるでしょう。
そのため、JATI-SATIの取得は非常に有効であるといえます。
ここまで、JATI-SATIを取得する意義についてケース別に解説しましたが、お客様はトレーナーの資格よりも『どれだけ自分のことを理解しているか』『本当に自分を変えてくれるのか』を重要視していることを忘れないようにしましょう。
パーソナルトレーナーとして1番大事なことは、難易度の高い資格を取得していることではなく、お客様の真の悩みや問題を解決できることです。
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まとめ
今回の記事では、すでにJATI資格を所有している方や今後未経験からパーソナルトレーナーを目指す方に向けて、JATI-SATIの資格概要や取得難易度、方法に関してお伝えしていきました。
パーソナルトレーナーとして活動する際、資格の取得は必須の条件ではありませんが、フィットネスクラブによっては採用条件に資格を課しているケースが多々あります。
また、資格を取得していることがトレーナーとしての知識・実績の証明になり、お客様からの信頼獲得や集客に影響します。
そのため、
・これからトレーナーを目指す学生
・転職希望の社会人
・他者には無い自身の強みを手に入れ、差別化を計りたいトレーナー
の方は是非資格取得を目指されてはいかがでしょうか。
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大手ジム、整体サロンでのトレーナー経験を持ち、パーソナルトレーナー養成スクール「2nd PASS」を卒業した後にトレーナーとして独立。トレーナーエージェンシーでは、パーソナルトレーナーになりたい人、現役パーソナルトレーナー向けコラムを執筆。ダイエットに悩むお客様、集客に悩むトレーナーの両方の悩みの解決を目指している。