メンタルトレーナーの年収・仕事内容・将来性について解説
スポーツ×メンタル
トレーナー
メンタルトレーナーという職業を知っていますか?実は、近年注目を浴びている職業で、ポジティブな態度や考え方、そして集中力を高めるための術を指導するプロとしてさまざまな業界で必要とされている仕事なのです。そこで、今回はスポーツ界におけるメンタルトレーナーや、メンタルトレーナーの仕事についてご紹介します。
メンタルトレーナーって何?
メンタルトレーナーという言葉を聞いたことがあっても、具体的にどんな仕事をしているのかということを知らない人も多いのではないでしょうか。そこで、最初にメンタルトレーナーとはどういった仕事をするのかということについてご紹介します。
メンタルトレーナーの役割とは?
メンタルトレーニングとは、身体的な部分以外のすべてのトレーニングを指します。ポジティブな態度や考え方、物事に対しての集中力やメンタル・感情などを育成・教育するこがメンタルトレーナーの役割です。
メンタルトレーニングはスポーツだけに限らず、企業の生産性向上や子どもの教育、そしてアスリートのセカンドキャリア支援などにも役に立つ事から、多くの業界でメンタルトレーニングを指導できるメンタルトレーナーへの需要は高まりつつあります。
具体的な仕事内容は?
メンタルトレーナーの役割は主に、メンタルトレーニングを行う事でポジティブな態度や考え方を教え、ピンチに見舞われた時にも、慌てず対応できる能力を身に着けさせる事です。スポーツ界でのメンタルトレーナーの具体的な仕事内容は、以下の通りです。
(1)ヒアリング
メンタルトレーナーとして最初に行う仕事は、依頼者の話しを聴く、つまり「ヒアリング」です。依頼者が悩んでいること、メンタルトレーニングを経てどうなりたいのかということを聞き、それに応じたメンタルトレーニングの計画を立てます。
(2)ストレス耐性トレーニング
依頼者のなりたい自分がわかって、メンタルトレーニングの計画が決まったら、次は計画に沿ってメンタルトレーニングを指導・実践していきます。メンタルトレーニングは、ほぼすべて「ストレス耐性トレーニング」です。
試合に対しての緊張やプレッシャーというストレスに負けず、いつも最大限の集中力を発揮して自分の思った通りのパフォーマンスができるように、トレーニングを重ねていきます。
(3)想定練習でシミュレーション
スポーツの世界でアスリートが自分のパフォーマンスを発揮する場といえば、試合です。試合では緊張して思ったように自分のパフォーマンスができないという人もとても多いので、その緊張に打ち勝つために普段の練習からできるだけ本番の試合と近い形で練習を行い、「試合」が特別の場ではなく「普段から経験しているものだから緊張しない」と思えるように想定練習を行います。
(4)パフォーマンスアップ
メンタルトレーナーの仕事は、練習時のメンタルトレーニングにとどまらず、依頼者の練習や試合に同行して、その場の依頼者の様子を見てアドバイスをすることで試合に対してのモチベーションを高め、パフォーマンスが上がるように調整していきます。
(5)振り返りによるメンタルの整理
依頼者の練習や試合が終わってから、依頼者自身やメンタルトレーナーが気付いたメンタルの変化を振り返り、反省する事により気持ちや状況の整理をして、次の試合につなげるということもメンタルトレーニングの一環です。
依頼者1人が考えて悩むよりも、練習や試合に帯同して依頼者の様子を見ているメンタルトレーナーの意見も聞くことによって、依頼者本人がメンタル調整をできるようになっていくきっかけになります。
メンタルトレーナーの年収
メンタルトレーナーの年収は300万円〜500万円程度と言われています。
なぜならメンタルトレーニングの重要性について、日本ではまだ認知されていないからです。
メンタルトレーナーの将来について
先ほどもご紹介したように、メンタルトレーナーはスポーツ界だけではなく、ビジネスや教育の場面でも需要が高まりつつある仕事です。そのため、メンタルトレーナーの未来は明るいといっても過言ではありません。
スポーツ業界では未来を見据えて切磋琢磨している若きアスリートたちもメンタルトレーニングをしています。
またインターネットの発展の結果、多くの情報で溢れたストレス社会においてもメンタルケアは重要です。
メンタルトレーニングはスポーツの現場だけでなく人の活動においても影響を与えるため、精神的な安定性を保つことが目指されています。
若きアスリートたちの活躍があれば、日本国内でスポーツへの関心が高まり、スポーツの競技人口も増えていくことでトップアスリートだけのものと思われがちなメンタルトレーニングの需要が増えて収入を高くする期待も抱くことができます。
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メンタルトレーナーになるには?
メンタルトレーナーは、ビジネスや教育の場面だけではなく、スポーツでも活躍できる可能性がある仕事です。では、ここからはメンタルトレーナーになるためにはどうしたらいいのかということについてご紹介します。
資格を取る
メンタルトレーナーになるためには、専門の知識が必要ですので、メンタルトレーナーの資格を取得するといいでしょう。メンタルトレーナーの資格はいくつかありますので、自分に合った資格を取得することをおすすめします。メンタルトレーナーの資格についてはこの後詳しくご紹介します。
資格を取得するためにはどうしたらいいの?
メンタルトレーナーに役立つ資格はいくつかありますが、ほとんどの資格が各協会の講座を受講して取得するものです。ただし、メンタルトレーナーは国家資格でもありませんので、必ず必要な資格な訳ではありません。とはいえ、精神面からクライアントをサポートする仕事になりますので、心理学・カウンセリングスキル・コーチングスキル等、幅広い知識や技術が必要となります。
現在、メンタルトレーナーを目指すほとんどの方は、大学や大学院で心理学を専攻して学びます。その他、脳科学・スポーツ科学等の知識も優位に働いてくるものです。元スポーツ選手が、スポーツ経験にプラスして、心理学等の専門知識を身につけてメンタルトレーナーになるという方法もあります。
実際にメンタルトレーナーの資格を民間で取得できる養成講座はどのようなものがあるでしょうか。実践的な講座を次の項目でご紹介します。
一般社団法人日本メンタルトレーナー協会 メンタルトレーニング検定
では、ここからは一般社団法人日本メンタルトレーナー協会のメンタルトレーニングの資格についてご紹介します。
資格取得条件
資格取得するためには、まず一般社団法人日本メンタルトレーナー協会に入会する必要があります。入会方法に関しては、一般社団法人日本メンタルトレーナー協会の公式HPからメールで問合せるか、手紙で問合せしてください。詳しい内容については、一般社団法人日本メンタルトレーナー協会の公式HPをご確認ください。
【一般社団法人日本メンタルトレーナー協会】https://www.mentaltrainer.or.jp/
カリキュラム
続いて一般社団法人日本メンタルトレーナー協会のメンタルトレーニング検定のカリキュラムについてご紹介します。メンタルトレーニング検定は、1級から3級まであり、各級のカリキュラムは以下の通りです。
(1)検定3級
メンタルトレーニング入門、メンタルトレーニングの基礎知識を学びます。3級の主なカリキュラムは以下の通りです。
・メンタルトレーニングの基本
・目標達成のための3つのマネジメント
・ケーススタディ
(2)検定2級
3級にてメンタルトレーニングの基礎知識を身につけている状態から、メンタルトレーニングの考え方・スキル・かかわり方などを学んでいきます。2級の主なカリキュラムは以下の通りです。
・行動科学、脳科学、心理学等をベースとしたメンタルトレーニングの知識
・メンタルトレーニングで用いられるスキルと実践
・目標達成のためのプログラム/心と身体を整えるプログラム
(3)検定1級
2級まででメンタルトレーニングを自分自身に応用することができるレベルに達しています。1級では様々な応用プログラムを学び、スキルトレーニングを行います。1級の主なカリキュラムは以下の通りです。
・スポーツ、企業、教育等、各分野におけるメンタルトレーニングプログラム
・日本代表等トップのメンタル 海外のメンタルトレーニングプログラム
・シンポジウムやイベント等
・メンタルトレーニングにおける倫理
一般社団法人日本メンタルトレーナー協会指定の「メンタルトレーナー育成コース」を終了し、必要な補完単位を取得すれば、全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラーの受験資格が付与されます。
費用
一般社団法人日本メンタルトレーナー協会のメンタルトレーニング検定にかかる費用は以下の通りです。
・トレーニング受講料金
・レベルチェック申し込み
メンタルトレーナー他の資格について
メンタルトレーナーに役立つ資格は、一般社団法人日本メンタルトレーナー協会のメンタルトレーニング検定だけではありません。ここでは、メンタルトレーナーに関わる他の資格についてご紹介します。
日本心理学アカデミー メンタルトレーナー 3級・2級
最初にご紹介するのは、日本心理学アカデミー「メンタルトレーナー」です。こちらも一般社団法人日本メンタルトレーナー協会のメンタルトレーニング検定と同じように3級から1級に難易度が分かれています。インストラクターとして活躍するためには、1級を取得するの一番がいいのですが、まずは3級、2級と段階的に取得していくことをおすすめします。
(1)メンタルトレーナー3級
3級では自分で栄養管理とトレーニングを行う事で心の健康を保ち、自分の心をコントロールできるように学習します。3級は1講座90分となっています。
(2)メンタルトレーナー2級
2級では自分だけではなく、自分以外の「心の健康」をマネジメントしていくことができるように学習します。
管理者や指導者としてどのように依頼者へメンタルマネジメントしていくか学ぶことができますので、アスリートに対してのメンタルマネジメントとしても役に立つ内容です。2級は1講座90分となっています。
アイディアヒューマンサポートアカデミー メンタルトレーナー養成基礎コース
次にご紹介するのは、アイディアヒューマンサポートアカデミーの「メンタルトレーナー養成基礎コース」です。
メンタルトレーナー養成基礎コースでは、
・ミッションマネジメント
・エモーショナルサポート
・ニュートリション
・エクササイズ
・イメージトレーニング
それぞれを学び、目標を明確にすることや心の安定をはかります。そして成功する自分をイメージしてポジティブになるためのイメージトレーニングといったメンタルトレーニングの基礎から、食事、体の鍛え方などメンタルだけではなく、体全体のトレーニングについて学ぶ事ができます。
受講期間は、最短3か月〜です。さらにスキルアップを狙う人には実践コースがありますので、そちらもおすすめです。基礎コースと実践コースを並行して学ぶことも可能です。
メンタルトレーナーに役立つ資格は?
メンタルトレーナーの資格を取得すれば、メンタルトレーナーとして活躍する事ができますが、他にもスポーツ系の資格を持っていれば、さらに知識の幅が広がり、活躍できる場面も増えていきます。そこで、メンタルトレーナー以外にメンタルトレーナーとして活躍するのに役立つ資格についてご紹介します。
アスレティックトレーナー
メンタルトレーナーに役立つ資格として、日本スポーツ協会の「アスレティックトレーナー」がおススメです。アスレティックトレーナーは、アスリートの健康管理やスポーツ傷害への予防、ケガの際の応急処置、リハビリやトレーニングを行うことができるようになる資格です。この資格の難易度はとても高いですが、その分評価も高く、これまで以上にスポーツに深く関わることができるようになります。
スポーツプログラマー
スポーツプログラマーとは、スポーツ医学やスポーツ科学の知識を活かして、アスリートやスポーツクラブの利用者に対して、安全で効果のある運動指導を行う事ができる事を証明する日本スポーツ協会認定の資格です。
アスリートのメンタルトレーニングには、メンタルトレーニングの知識はもちろん必要です。その上、安全で効果のある運動指導を行うことができれば、メンタルだけではなく体を鍛えることに対してもマネジメントすることができるようになるため、依頼者との信頼関係を築きやすくなり、運動指導に関しての知識を得ることもおススメです。
トレーニングとメンタルケアが同時に学べるスクール
身体を変えるトレーニングと、心に寄り添うメンタルケアが同時に学べるスクールがあります。
と思う人におすすめです。
パーソナルトレーナー養成スクールのトレーナーズラボには、国家資格である公認心理士を保有した講師が在籍しています。
大学病院を初めとした医療現場にて数多くの臨床経験を携えつつ、企業カンセラーという多彩な現場で活躍する心理師です。そのスキルと実績からトヨタ自動車の研修講師という経歴も持ち合わせています。
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メンタルトレーナーに関するQ&A
ここまで、メンタルトレーナーについてご紹介しましたが、まだ疑問点があるという人のために、ここでメンタルトレーナーに関するQ&Aをご紹介します。
【Q1】メンタルトレーナーの給料はどのくらいになりますか?
メンタルトレーナーの給料は所属する組織によって大きく異なります。メンタルトレーナーとして働く場合、スポーツ団体や一般企業、カウンセリング施設、医療機関などに所属することになります。
職場によっては、臨床心理士の資格を持っていると優遇されることもありますが、その組織の基準に沿った給料が支給されることになるので、給料はまったく異なります。また、フリーランスになって、セミナー講師や書籍執筆などが増えればより高収入を得ることが可能ですが、フリーランスでは仕事を見つけることがなかなか難しいです。
【Q2】メンタルトレーナーとして安定した仕事が得られるの?
メンタルトレーナーへの需要が高まってきていますが、実際のところはまだメンタルトレーナーという肩書だけで仕事を見つけるのはなかなか大変なことです。
特に、トップアスリートをサポートする監督やコーチがメンタルトレーニングの知識を持っていることも多いので、専属のメンタルトレーナーを雇うということはレアケースです。これからメンタルトレーナーとしての社会的立場も確約される日もあるかもしれませんが、現状では複数の資格を所有して「スポーツトレーナーとしてメンタルトレーニングもできる」というスタンスで資格を習得し、働く方がいいでしょう。
<参考>
【一般社団法人日本メンタルトレーナー協会】https://www.mentaltrainer.or.jp/
【日本心理学アカデミー メンタルトレーナー】https://jlp.jp/mental.html
【アイディアヒューマンサポートアカデミー メンタルトレーナー養成基礎コース】https://www.idear.co.jp/mentaltrainer/mentaltrainer-base/