理学療法士の勉強方法を徹底解説!現役生の90%が合格できる理由に迫ります
現在、理学療法士は医療機関からスポーツ業界まで幅広い業界で求められています。
しかし理学療法士になるには養成施設(大学・短大・専門学校など)で3年以上学んでから、理学療法士国家試験に合格して免許を発行しなければならないため、簡単に就ける職業ではありません。
そこで今回は理学療法士国家試験に合格するための勉強方法について説明します。
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理学療法士になるための勉強をしよう
理学療法士の仕事は、医師の指示のもと、身体に障がいのある人に対して、治療体操などの運動や電気刺激・マツサージ・温熱などの物理的な治療法で回復を目指すことです。
参考:理学療法士及び作業療法士法(◆昭和40年06月29日法律第137号)
<関連リンク>
理学療法士とは何か?仕事内容から、似ている作業療法士との違いまで解説!
理学療法士の国家資格が目標!
理学療法士になるための理学療法士国家試験は毎年2月下旬から3月上旬に実施されるため、合格し、資格を取得するための勉強をする必要があります。
まずは第54回理学療法士国家試験の合格基準を参考に、どのくらい点数をとればいいのか把握しましょう。
一般問題を1問1点(155点満点)・実地問題を1問3点(117点満点)として、以下の全てを満たした人が合格となりました。
- 総得点 164点以上/272点
- 実地問題 41点以上/117点
受験科目
つぎに受験科目について説明します。
理学療法士国家試験の問題数は100問、解答時間は2時間40分のマーク形式で行われます。
筆記試験の内容は一般問題と実地問題に分けることができます。
一般問題では以下の範囲が出題されます。
解剖学・生理学・運動学・病理学概論・臨床心理学・リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)・臨床医学大要(人間発達学を含む)・理学療法
実地問題では計算問題・CT画像から診断・用語の意味など、より実践の現場に近い問題
が出題されています。
運動学・臨床心理学・リハビリテーション医学・臨床医学大要(人間発達学を含む)・理学療法
出題範囲は専門的な内容ですが、直近10年の合格率の平均は84.1%と非常に高い合格率です。
特に新卒者は毎年高い合格率を記録しており、第54回理学療法士国家試験の新卒者の合格率は92.8%と、大変高い数字となっております。
新卒者は養成施設で国家試験対策や全国統一模試などが受けられるため、既卒者よりも多く勉強することができます。
そのため合格率の高さから簡単な国家試験ということではなく、勉強量が大切であることが分かります。
参考:理学療法士国家試験の施行|厚生労働省
参考:第54回理学療法士国家試験、第54回作業療法士国家試験の問題および正答について|厚生労働省
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理学療法士国家試験の合格率はなぜ高いのか?わかりやすく解説!
理学療法士国家試験の難しい?そこに内在する厳しさとは?
大学や専門学校を卒業する必要があります
続いて養成施設について説明します。
受験資格はいくつかありますが、大学への入学資格があり文部科学大臣が指定した大学・短期大学・専門学校(4年制・3年制)を卒業または卒業見込みであること。あるいは、都道府県知事が指定した理学療法士養成施設で3年以上、理学療法士として必要な知識と技能を習得した人(卒業または卒業見込みの者を含む)と定められています。
2019年現在、文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合している養成施設は全国に273校あります。
4年制大学は118校・短期大学(3年制)は7校・4年制の専門学校は57校・3年制の専門学校は83校、ほか特別支援学校(視覚障碍者が対象)があります。
つまり国家試験を受けるには、指定された理学療法士養成校(大学・短大・専門学校など)を卒業する必要があります。
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理学療法士を目指す学校選び!大学と短大と専門学校の違いについて
大学や専門学校で勉強する内容
養成施設の勉強は「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」によって定められています。
2020年適用予定のカリキュラムでは、基礎分野14単位・専門科目30単位・専門分野57単位の合計単位数101単位、最低履修時間数3,120時間以上と決められています。
参考:理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改正概要
基礎分野14単位
科学的・論理的な思考力を育て、人間性を磨き、主体的な判断と行動する能力を培います。
さらに医療人として生命倫理や、人の尊厳を幅広く理解する必要があります。
社会人として患者・利用者・医師・看護師などと良い人間関係を築くコミュニケーション能力や、国際化や情報化社会に対応できる能力も身につけることが求められます。
専門科目30単位
人体の構造・機能と心身の発達に関してそれぞれ順序立てて学びます。
また健康・疾病・障がいに関する予防と、発症・治療・回復過程の特徴や基礎知識を学び、実際の現場で活かす理解力・観察力・判断力を養います。
さらに高度な医療現場に対応するため、栄養学・臨床薬学・画像診断学・救急救命医学などの基礎を学びます。
チーム医療で医師や介護福祉士との連携が必要なため、保健医療福祉・リハビリテーション・社会保障論・地域包括ケアシステムを学びます。
国家試験においても出題頻度が高いので、早めに苦手意識をなくすことをオススメします。
専門分野37単位
理学療法の知識と技能を順序立てて理解し、身につけることを目指します。
職業倫理を高めるために、医療保険制度・介護保険制度を学ぶ管理学や、画像情報を活用する評価学、患者の疾患や障がいに応じた治療を行う治療学を学びます。
実習20単位
実習内容は見学実習・評価実習・総合臨床実習に分けることができます。
理学療法士に求められている各障がい・病気に対する知識・年齢層に対応する力を養うため、これらの実習を通じて観察力や分析力、治療計画立案能力などを身につけます。
また、総合臨床実習では「チーム医療」を学ぶことができ、より現場に近い実践力を身につけることを目指します。
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理学療法士になるための勉強方法
理学療法士国家試験を受験する人の中には「どれが一番効率がいいのだろう?」と悩む人や「とりあえず過去問をやればいいの?」と考える人がいると思います。
理学療法士国家試験で一番大切なことは過去問を解くことです。
過去問を解くことでさまざまな問題形式や出題傾向に慣れることができます。
今回は過去問対策で、大切な項目をまとめました。
- チェック1:過去問を解いてみて、現状の実力を把握する
まずは現在の自分の学力を知りましょう。
現状と合格基準点の差を知ることで、どの科目にどのくらい勉強すれば合格するのか、大まかな計画が立てられます。
- チェック2:計画に沿って勉強をして、苦手分野をなくす
過去問を解くうちに苦手な分野と得意な分野が分かります。
特にまったく解けない分野は基礎を重点的に勉強することで、得点源することができます。
苦手な分野は参考書を使い調べたり、学校の先生に質問をするなどして、早めに苦手意識を無くすことが勉強に対するモチベーションを保つ秘訣になります。
- チェック3:何度も過去問を解く
理学療法士国家試験の過去問を10年分くらい何度も解いて、解けない問題を無くしておくことで、はじめて見る形式の問題が少なくなり、試験当日に戸惑う可能性を減らせます。
さらに、何度も解きなおすことで合格ラインを越える点数が取れるという実力と自信に繋がります。
自分自身の目的とスケジュールを毎週確認しながらしっかりと勉強を進めていきましょう。
大学や専門学校での勉強が重要
理学療法士になるための勉強方法についてお分かりいただけたでしょうか?
1年次から苦手分野を作らないように勉強を積み重ねることで、国家試験の勉強を楽に進めることができます。
既に最終学年である人もあきらめずにコツコツと勉強を積み重ねて、無事に国家試験に合格してください。
<参考>
理学療法士及び作業療法士法(◆昭和40年06月29日法律第137号)
理学療法士国家試験の施行|厚生労働省
第54回理学療法士国家試験、第54回作業療法士国家試験の問題および正答について|厚生労働省
理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改正概要
④【新旧対照表】PTOTガイドライン
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