理学療法士になれる短大は3年制。しかも全国で5校だけなんです!
理学療法士になるには、理学療法士の国家試験に合格する必要があります。厚生労働省の発表によると毎年1万人以上が新たに理学療法士の資格を取得して活躍しています。
今回は、短期大学と大学の違いから理学療法士として活躍する場合の学費や就職先について紹介します。
理学療法士を目指せる短大とは?
理学療法士として活躍するには、理学療法士の国家資格取得が必要です。
国家試験の受験資格を得るには、高校卒業後に文部科学大臣または厚生労働大臣が指定した養成施設で3年以上学ぶことが求められます。
そのため、短期大学の場合でも3年間通う必要があります。
あるいは、作業療法士の国家資格取得者の場合、養成施設で2年間学ぶことで国家資格の受験資格を得られます。
日本全国では現在273校(募集停止13校)が養成校として認められており、4年制大学が118校・短期大学(3年制)が5校、専門学校(3年制・4年制)が160校・特別支援学校(視覚障害者が対象)がいくつかあります。
特に、短期大学は数が少なく、全国に以下の5校のみです。
- 宮城県:(私立・共学)仙台青葉学院短期大学
- 岐阜県:(私立・共学)平成医療短期大学
- 岐阜県:(私立・共学)岐阜保健大学短期大学部
- 愛知県:(私立・共学)愛知医療学院短期大学
- 奈良県:(私立・共学)白鳳短期大学
大学と短大の違いについて
大学
大学は「学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探究して新たな知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与する」という基本的な役割があります。
参考:教育基本法:文部科学省
短期大学
幅広い教養を身につけて、職業や実際生活に役立つ能力を育成することを目指します。概要について文部科学省によると「短期大学の個性・特色は、地域の身近な高等教育機関として、短期間で、大学としての教養教育やそれを基礎とした専門教育を提供する点にあります。」と表記されています。
さらに大学と短期大学の大きな違いとして「県内進学率の高さ」が挙げられます。
平成30年度の「学校基本統計」の調査によると、短期大学は67.1%、大学は42.8%で短期大学の方が1.5倍高いことが分かります。短期大学は地域における高等教育機会の確保面で、重要な役割を担っていることが分かります。
(入学者のうち、当該短期大学・大学の存在する県内高等学校卒業者の割合)
カリキュラム
大学
主に学術的かつ理論的な学問と幅広い教養を身につけることを目指した教育を行います。
医学部の保健学科や保健医療学部など医療系の学部で理学療法について学ぶだけでなく、大学によっては海外との交流プログラムに力を入れている学校や、他学科と連携を取りながら「チーム医療」を学べる学校などがあります。
卒業までに124単位以上取得し、大学卒業時に「学士」の学位を取得できるため、短期大学と比べて学問を重視した教育を行っています。
<関連リンク>
理学療法士を目指せる大学!後悔のない進路選択ができるように大学について説明!
短期大学
4年制の医療系大学に併設されていることが多く、大学と同じ環境で講義と実習を受けることができます。
そのため、4年制と比べてカリキュラムがタイトになり大変な面もあります。
就職活動も同様に、各大学独自のネットワークやサポートが受けられます。
卒業までに3年制の場合は93単位以上取得し、卒業時に「短期大学士」の学位を取得できます。
卒業後の進路
大学
卒業後の進路は、理学療法士の国家資格取得後に理学療法士として就職するだけでなく、大学で学んだ理学療法の理論や知識を発展させて研究を行うために大学院へ進学する人もいます。
ほかにも専攻の系統・分野と関連のある職業に関係なく、幅広い業界に就職することができます。
短期大学
卒業後の進路は、地域における専門的職業人として地域に根付いた理学療法士として活躍しています。
一方で、「短期大学士」の称号を活用することで、4年制大学の3年次から編入することができます。
理学療法を「もっと学びたい・研究したい」と思った時に、理学療法を深く学ぶ方法があります。
学費
公立大学の学費の全国平均
- 初年度納入金(授業料の年額+入学料):728,450円
- 授業料の年額:547,500円
- 4年間の合計:2,192,350円
私立大学の学費の全国平均
- 初年度納入金(授業料の年額+入学料):1,738,874円
- 授業料の年額:1,408,271円
- 4年間の合計:6,138,469円
短大は3年間で国家試験受験資格と臨床の現場に立てるため、経済的にも時間的にも節約することができます。
<関連リンク>
理学療法士を目指せる大学の学費を比較!(2020年度全国版)
理学療法士を目指せる学校の学費を比較!(2020年度全国版)
短期大学の学費の全国平均
- 初年度納入金(授業料の年額+入学料):1,547,600円
- 授業料の年額:1,939,600円
- 学費の総額:4,402,800円
仙台青葉学院短期大学
- 初年度納入金(授業料の年額+入学料):1,890,000円
- 授業料の年額:1,640,000円
- 学費の総額:5,170,000円(17%)
平成医療短期大学
- 初年度納入金(授業料の年額+入学料):1,200,000円
- 授業料の年額:1,150,000円・1,250,000円
- 学費の総額:3,600,000円(-18%)
岐阜保健大学短期大学部
- 初年度納入金(授業料の年額+入学料):1,200,000円
- 授業料の年額:1,250,000円・1,350,000円
- 学費の総額:3,800,000円(-14%)
愛知医療学院短期大学
- 初年度納入金(授業料の年額+入学料):1,700,000円
- 授業料の年額:1,450,000円
- 学費の総額:4,600,000円(4%)
白鳳短期大学
- 初年度納入金(授業料の年額+入学料):1,748,000円
- 授業料の年額:1,548,000円
- 学費の総額:4,844,000円(10%)
参考:2020年度の学費より
短期大学から学費を抑えて理学療法士になれる!
短期大学から理学療法士になるには、必要な単位数やカリキュラム、学費の総額がお分かりいただけたと思います。
短大に進学したあと、理学療法の学びを深めたい人や4年制大学に魅力を感じた人が大学に編入学することが可能です。
しかし、編入学はすべての大学・学部で実施しているわけではなく、募集人数も少ない場合があるのであらかじめ確認してください。
自分の将来の目標や夢を実現しやすい選択をしてください。
<参考>
公益社団法人 日本理学療法士協会「養成校一覧」
教育基本法:文部科学省
短期大学について:文部科学省
学校基本調査-平成30年度結果の概要-:文部科学省
<関連リンク>
理学療法士を目指せる大学!後悔のない進路選択ができるように大学について説明!
理学療法士を目指せる大学の学費を比較!(2020年度全国版)
理学療法士を目指せる学校の学費を比較!(2020年度全国版)
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理学療法士国家試験の正しい勉強法を知ろう
理学療法士国家試験の合格率は79.6%と比較的高い傾向にあります(令和4年度)。しかし、一度不合格になってからもう一度試験に挑戦する再受験者の合格率は37.4%ととても低いのはあまり知られていません。
なぜこんなにも合格率の差が大きいのでしょうか?
それは、試験に合格できない人は正しく効率的な勉強法があるのに知らないことが原因です。だから時間をかけて再受験をしたのに、再び試験に落ちてしまいます。
もともと学校の勉強が得意ではなかったり、新しい事を覚えるのに苦手意識はありませんか?そんなあなたは正しく効率的な勉強方法を知らない可能性が高いです。
だから、そのままの状態でせっかく理学療法士の目指せる大学に入って勉強をしても、合格できない可能性があります。
もし国家試験に不合格になるとさまざまなデメリットがあります
デメリット1: 再び試験を受けられるのは1年後
理学療法士の試験は国家試験なので、実施は年間1回だけです。だから、つぎに試験に挑戦できるのは1年後です。
次の試験を迎えるまでの間勉強をする、国試浪人をしなくてはいけません。
デメリット2: 理学療法士の内定が取り消しになってしまう
せっかく卒業の内定を獲得していても、国家試験に落ちると内定が取り消しになってしまいます。
なぜなら、国家試験に合格しないと理学療法士として活動できないと法律で定められているからです。理学療法士としての採用であれば、試験に合格できなかった場合の内定が取り消しになっても仕方がないと言えますよね。
1年後の再試験まで病院でアルバイトとして働けないか?と考える人もいるでしょう。しかし、残念ながらそのような理学療法士にそのような制度を設けている病院はとてもレアケースです。
国試浪人になったら、その間の生活費を賄う必要がある人がほとんどですが、理学療法士とは関係無い飲食などのアルバイトで食いつなぐ浪人生が多いようです。
デメリット3: 勉強も就活も全部自分だけでやり直し
国試浪人すると勉強も就活もすべて自己責任になってしまいます。
現役の学生なら毎日勉強できる環境があります。一緒に勉強する仲間がいるし、いつでも先生に質問ができます。
しかし浪人生はどうでしょうか?学校には通えないから、頼れるのは学校で買った教科書だけ。だれかに質問したくても出来ない環境です。
そして何よりもツラいのは、就活を自分でやらなくてはいけないことです。現役の学生であれば、在学中に内定した企業や病院に入社するのが普通です。
でも浪人生は、学校に紹介される求人を頼ることができません。自分で求人を探して応募し、内定まで自分の力で勝ち取る必要があるんです。
せっかく学校に高い学費を払ったのに、求人を紹介してもらえないのはもったいないですよね。
だからこそ、理学療法士の国家試験は絶対に現役合格したほうが良い!と言えます。
絶対に現役合格するための正しく効率的な勉強法を知る
勉強が苦手な人でも、正しく効率的な勉強法を知って理学療法士の国家試験は絶対に現役で合格しましょう。
そのためには、正しく効率的な勉強法を大学に入る前から知っておくのが理想です。
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これから理学療法士の勉強を始める人はこの攻略ガイドを読んで現役合格を目指してください。