ピラティスインストラクターは本当に儲からない?収入アップのためにできることとは
ピラティスインストラクターの収入事情は、ピラティスインストラクターを目指している人やすでにインストラクターとして働いている人にとって無視できないテーマです。
また、ちまたでは儲からないという噂もあるため、ピラティスインストラクターになって大丈夫かと不安に思っている人もいるのではないでしょうか。
ピラティスインストラクターは、工夫次第で収入アップが十分に可能な職業です。
今回の記事では、ピラティスインストラクターの収入事情や低収入になる理由、収入アップやキャリアアップのための具体的な方法などを詳しく紹介します。ピラティスインストラクターで収入アップを目指している方はぜひ参考にしてください。
ピラティスインストラクターの収入事情とは?
ピラティスインストラクターの平均収入は、一般的に300万円前後から350万円程度で、月収にすると17万から20万円程と言われています。
日本の平均年収の460万円(令和5年国税庁民間給与実態統計調査より)と単純に比べると、ピラティスインストラクターの年収は一見低く見えてしまうかもしれません。
しかし、ピラティスインストラクターの収入は働き方やスキル、経験年数などによって大きく異なるのが実際のところです。
資格を取得したり、高いスキルを身に付けることで年収が500万円以上になることもありますし、独立開業に成功すれば年収を1,000万円以上にすることも夢ではありません。
ピラティスインストラクターの収入事情に関しては、下記記事でも詳しく解説しています。
ピラティスインストラクターの収入はいくら?働き方別収入の違いや収入を上げるコツ
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ピラティスインストラクターの収入が低くなりがちな理由
ピラティスインストラクターの収入は、努力や工夫をしないと低くなりがちです。
収入が低くなってしまう理由として、以下の4つの理由が考えられます。
- フリーランスで収入が不安定
- 資格取得後の実績不足
- 労働時間の割に収入が低い
- 業界の過当競争と低価格化
本項では、それぞれの理由について詳しく解説します。
フリーランスで収入が不安定
ピラティスインストラクターの収入が低くなりがちの1つ目の理由は、フリーランスとして働いた場合の収入が不安定であることが挙げられます。
フリーランス勤務の収入は、レッスン単価×レッスン数で計算されます。そのため、基本給があり月々決まった収入を得られるスタジオ勤務の人のように安定した収入が得られないのがフリーランスのデメリットです。
フリーランスは、お客様からの人気をある程度得られればスタジオ勤務の人よりも高収入が期待できます。
しかし、基本的に売上が月によって変動するため、お客様の都合などによりレッスン数が少ない月は、思ったような収入が得られなかったということもあるでしょう。
資格取得後の実績不足
資格取得後の実績が不足していることが、収入の低さにつながることもあります。
ピラティスインストラクターとして活躍するためには、テクニカルスキルと呼ばれる解剖学・生理学、指導法などの知識に加え、コミュニケーションスキルなどの実践力が不可欠です。
テクニカルスキルは、資格を取得することで十分に身に付けることができますが、実践力はある程度の実務経験がないとなかなか身に付きません。また、顧客基盤をゼロから築くのには時間がかかります。
そのため経験が浅いうちは、以下の理由で収入が低くなる傾向があります。
- 指導料の設定が低くなる
- レッスンを担当する機会を十分に得られない
- 新規顧客やリピーターの獲得が難しい
ただし、コミュニケーションスキルなどは経験を積めば積むほど磨くことができますし、評判が良ければ顧客も少しずつ増えていきます。
最初は、収入が低くても諦めずコツコツと実績を積めば将来的に収入アップが可能です。
労働時間の割に収入が低い
収入が低くなりがちである理由として、労働時間の割に収入が低い傾向があることも挙げられます。
なぜピラティスインストラクターは労働時間が長く報酬が増えにくい傾向にあるのでしょうか。
以下の2つの点に分けて詳しく説明します。
- 労働時間が長い
- レッスン数が多くても報酬が増えにくい
労働時間が長い
ピラティスインストラクターの仕事はピラティスの指導だけだと思われがちですが、実際はそれだけではありません。
- レッスン前のプログラムの作成
- スタジオの準備
- レッスン後の片付け
- 各種手続きなど顧客の対応
なども仕事の一部のため、収入に比べて拘束時間が長いと感じるかもしれません。
また、フリーランスの場合には上記の仕事に加え、
- 集客・広報活動
- 事務作業
に時間を費やすことが必要になるため、スタジオ勤務の人よりも労働時間が長くなりがちです。
レッスン数が多くても報酬が増えにくい
ピラティスインストラクターとして働いていると、レッスン数が増えているのに収入がなかなか上がらないと感じている人もいるのではないでしょうか。
収入が上がらない理由は、
- 経験が浅いため、レッスン単価が低い
- もともとのレッスン単価が低く設定されている
- 就職先のスタジオの歩合の割合が低く、レッスン数が収入に反映されにくい
- パートやアルバイトで時給制のため、レッスン数が増えても収入につながらない
- 正社員として固定給で働いているため、レッスン数が収入に影響しない
などが考えられます。
以上のことから、ピラティスインストラクターの中には労働時間の割に収入が低いと感じる人もいるのです。
業界の過当競争と低価格化
業界の過当競争と低価格化が、ピラティスインストラクターの収入低下に影響していることもあります。
現在、健康意識が高い人の増加によりピラティス人気が急速に高まっていることから、多くのピラティススタジオやピラティスインストラクターが誕生し、市場に参入するようになりました。
ピラティススタジオにおいては大手のフィットネスクラブをはじめ、ピラティスの専門スタジオ、オンラインレッスンなど様々な種類のサービスが存在し、顧客の選択肢を増やしています。
顧客の選択肢が増えれば、同業者との過度な価格競争が激化します。
実際にピラティスのレッスンは過当競争から低価格化が進んでいますし、オンラインレッスンに関しては地理的な制限が少なく選択肢がさらに増えるため、価格競争はいっそう激しくなっている状態です。
その上、ピラティスインストラクターの数が増加し、需要よりも供給が高まっていることからレッスン料の低価格化がインストラクターの収入に大きく影響してしまっています。
業界の過当競争の影響を少なくし、収入を増やすためには様々な工夫が必要です。
次項では、ピラティスインストラクターが収入を増やすための方法を紹介するので参考にしてください。
ピラティスインストラクターが収入を増やすための方法
本項では、ピラティスインストラクターが収入を増やすための方法である、以下の4つの方法について詳しく解説します。
- レッスン単価を上げる
- 複数の収入源を確保する
- ブランド化と集客の工夫
- 顧客のリピーター化
ご自身ができることから少しずつ取り入れて収入アップにつなげてください。
レッスン単価を上げる
ピラティスインストラクターの収入をアップさせる方法の1つは、レッスン単価を上げることです。
レッスン内容を変えずに単価だけを上げることは顧客離れが懸念されますが、
- 高度な資格を取得する
- 特定の専門分野(リハビリ・マタニティなど)の指導を提供できるようにする
- 継続的な学習やスキルアップをする
など工夫をすれば、レッスン単価を上げながらお客様をキープすることができます。
高度な資格を取得する
特定の分野に特化した資格や国際的に認知度が高い資格、高度な知識やスキルが必要なアドバンス資格などを取得することで、レッスンの質が上がるため単価を上げられます。
特定の専門分野(リハビリ・マタニティなど)の指導を提供できるようにする
高齢者向けやリハビリ向け、アスリート向け、マタニティピラティスなど、特定のニッチ市場に焦点を当てることもレッスン単価を上げるのに有効です。
継続的な学習やスキルアップをする
継続的な学習をしてピラティスに関する最新の理論や知識をアップデートすることで、指導スキルが向上し、レッスン料をアップさせることができます。
以上のように、他のインストラクターとの差別化を図ることがレッスン単価を上げるカギとなります。
ご自身のオリジナリティを強化したり、レッスンの質を上げたりすることでレッスンの価値は上がっていくでしょう。
複数の収入源を確保する
複数の収入源を確保することは、収入アップや経済的な安定性を高める上で非常に有効な手段です。
たとえ本業での収入アップが難しいとしても、副業をすることで様々な収入アップが期待できます。
他の収入源としてピラティスインストラクターにおすすめなものは、
- オンラインレッスンの導入
- ピラティス以外のフィットネス関連業務(ヨガ、筋力トレーニングなど)の取り入れ
などが挙げられます。
副業をすることで副業分の収入が得られることはもちろん、副業によりスキルアップをした結果、ピラティスのレッスンの質が上がれば、本業の収入アップにもつながります。
オンラインレッスンは、時間と場所の融通が利きやすいことと、地理的な制限がないことがメリットです。そのため、副業として取り入れやすく日本中や世界中のお客様に向けてレッスンができます。
ヨガや筋力トレーニングなどのピラティス以外のフィットネス関連業務の取り入れも、顧客の層を広げることで収入アップが期待できるためおすすめです。
ヨガはインナーマッスルを鍛えたり、身体の柔軟性を高めたりする点でピラティスとの共通点も多いです。また、筋力トレーニングを取り入れれば効果的なボディメイクを提供できるようにもなるため、ピラティスのレッスンにも役立つでしょう。
フィットネス関連業務を取り入れる際は、その分野の資格を取得するとさらに顧客を拡大しやすくなります。
ブランド化と集客の工夫
収入アップのためには、自身のブランドの確立や集客の工夫・強化も重要です。
自身のブランドを確立するためには、YouTubeなどのオンラインプラットフォームを使うことをおすすめします。
魅力のある高品質な動画を継続的に発信したり、ターゲット層を明確化したりするなどの工夫をして、できるだけ多くのファンを獲得しましょう。
自身やレッスンをブランド化することができれば、お客様は必然的に増えます。
また、集客の強化として定期的なイベントやワークショップを行うこともおすすめです。
イベントやワークショップは、実際にお客様にピラティスの魅力を体験してもらえるため、新規顧客の獲得に非常に有効です。レッスン後には継続的なレッスンへの誘導を行うこともできます。
さらに健康関連の専門家や会社とコラボレーションすれば、より集客力を高められるでしょう。
顧客のリピーター化
顧客のリピーター化を図ることは、収入のアップや安定性を実現するために必要不可欠です。
ではリピーターを増やすためには、どのような工夫をすればよいのでしょうか。
リピーター化において一番大切なのは、
- 定期的なコミュニケーション
- カスタマイズされたトレーニングプログラムで満足度を高める
などをすることで顧客満足度を高めることです。顧客が満足すれば自然とリピータ―が増えていきます。
定期的なコミュニケーション
顧客満足度を高めるために、定期的なコミュニケーションとして個別カウンセリングの実施をしましょう。
カウンセリングは、お客様の目標や疑問点、身体の状態などを把握する絶好の機会です。
インストラクターが個人的な情報を把握し、それをもとにコミュニケーションをとることでお客様に安心感や信頼感を与えたり、目標へのモチベーションを保ったりすることができます。
また、コミュニケーションをとる手段として、SNSやメールを上手に活用するのもよいかもしれません。
カスタマイズされたトレーニングプログラムで満足度を高める
カスタマイズされたトレーニングプログラムの提供も顧客満足度を高めることができます。
お客様の目標や体力レベル、身体の状態などに合わせてテーラーメイドなトレーニングプログラムを組むことにより目標達成のための効果的な指導ができますし、お客様にとっての特別感も増します。
ピラティスインストラクターのキャリアアップと収入向上の道
ピラティスインストラクターの収入は、キャリアアップすることで上げることも可能です。
本項では、キャリアアップと収入向上の方法として挙げられる、以下の3点をそれぞれ詳しく説明します。
- 上級資格を取得して指導の幅を広げる
- グループレッスンや大規模なイベントを開催する
- スタジオオーナーや講師としての活動
上級資格を取得して指導の幅を広げる
前述した通り、上級資格を取得することでより高度な指導や専門性の高い指導ができるようになります。その結果、質が高く高単価なレッスンをお客様に提供できるようになるでしょう。
また、上級資格はインストラクターとしてのキャリアアップにもなります。
スタジオに就職している場合は、マネージャーなどの責任のあるポジションへの出世にもつながるため、レッスン単価だけでなく基本給や管理手当などの収入アップも期待できます。
グループレッスンや大規模なイベントを開催する
グループレッスンや大規模なイベントを開催することもキャリアアップや収入アップには有効です。
グループレッスンや大規模なイベントは、より多くの人を一度に指導し、収益を最大化するのにうってつけの方法です。また、スタジオとの提携をすることで集客のサポートも受けられる可能性もあります。
さらにオンラインを使って大規模なイベントを開催すれば、世界中の人に自分のレッスンをアピールでき、収入をアップさせることが可能です。
以上のように、様々な経験や実績を積むことでピラティスインストラクターとしてのキャリアアップにもなります。そのため、グループレッスンや大規模なイベントは積極的に行いましょう。
スタジオオーナーや講師としての活動
収入を大幅にアップさせたい場合は、スタジオオーナーや講師としての活動も視野に入れてみてください。
自分でスタジオを経営するには、マーケティングや資金計画、市場調査など経営に関する知識も必要ですが、自分で経営することで収入を劇的に上げることが可能です。
自分がスタジオオーナーになれば自分の理想とするスタジオを作ることができますし、スタジオオーナーになることでキャリアアップにもなります。
また、講師としてピラティスインストラクターを育成する立場になることも収入アップが望めます。
専門知識と高度なスキルを生徒に共有するなどして、唯一無二の人気講師になれればかなりの高収入が得られるでしょう。
講師業が成功し、他のピラティスインストラクターを育成できればさらに収入を増やすこともできます。
トレーナーエージェンシーでは、
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まとめ
今回の記事では、ピラティスインストラクターの収入事情や低収入になる理由、収入アップやキャリアアップのための具体的な方法などを詳しく解説してきました。
ピラティスインストラクターは儲からないという噂があるものの、工夫や努力次第で収入アップが可能です。
収入を増やすためには、単価の見直しと多様な収入源の確保がカギとなります。
自身のスキルアップやレッスンの質を高めてレッスン単価を上げたり、ピラティスインストラクターとして成長できるような副業をして収入を増やせるよう工夫しましょう。
また、継続的な学習と集客力の向上が成功のポイントになるため、知識のアップデートやイベント・ワークショップの開催などには惜しまず時間を費やすことも大切です。
自分の強みを生かして他のインストラクターとの差別化を図り、ピラティスインストラクターとしての収入アップをぜひ実現させてください。

パーソナルトレーナー 業界総合支援サイト「トレーナーエージェンシー」編集部です。