フィットネスジムとは?スポーツジムやトレーニングジムなど4種類のタイプ別に紹介
最近、健康志向の高まりとともに定期的な運動の効果や必要性が注目されています。美容を気にする女性の中にもダイエットよりボディメイクを重視する傾向が表れ、スポーツジム人気も上昇中です。今注目の美容健康にも役立つスポーツジムのお仕事を紹介します。
スポーツジムとは
フィットネスクラブ、スポーツクラブ、スポーツジム、トレーニングジム。あまり区別なく使われ、また同じもののように思いがちですが、実はそれぞれに違いがあります。まずはその違いを確認しましょう。
言葉の定義は?4種類の違い
(1)フィットネスクラブとは
フィットネスクラブとは、室内プール、トレーニングジム、スタジオなどの室内運動施設を有し、インストラクター、トレーナーなどの指導員を配置して利用者にスポーツ、体力向上などのトレーニング方法を教授する事業所のことです。健康増進、体力向上を目的に、さまざまな方法で身体を動かすことのできる、多種多様な運動を楽しむことのできる施設です。会員制であることもポイントです。
(2)スポーツクラブとは
スポーツクラブとはスポーツを愛好する者の自発的、自主的な団体を指します。定義としては、身近な場所で運動を楽しめるスポーツ教室等一般について使われる用語です。
施設としてのスポーツクラブを指す場合は、室内運動設備を有する施設を指すことが多く、フィットネスクラブとの使用法の違いでは、プールやスタジオの有無に言及しない点が挙げられます。フィットネスクラブに比べ、より規模の小さい運動施設を指す、と考えれば適当でしょうか。
(3)スポーツジム
スポーツジムという呼び名は、プールなどが無い運動器具中心の施設に使われています。ウォーキングマシンやエアロバイクなどの有酸素マシンを含むマシントレーニング、ダンベルやバーベルなどのウェイトトレーニングが中心で、スポーツを楽しむというよりは、トレーニング目的の施設を指す言葉になります。
フィットネスクラブやスポーツクラブの、特にトレーニングルームの機能の部分、と考えることもできるでしょう。最近話題になったライザップなども、スポーツジムに分類されます。
(4)トレーニングジム
トレーニングジムは、特に筋肉を鍛えるための機器や道具などが置いてある屋内型の運動施設を指します。トレーニング目的である部分はスポーツジムと同様ですが、より筋肉トレーニングに特化したものを特別に指してトレーニングジムと呼び分けている場合が多いようです。
フィットネスクラブやスポーツクラブと比べ、目的が筋肉トレーニングに限定されているため、利用者層の幅は狭く、より密度の濃い真剣なトレーニングをしたい方に向いていると言えるでしょう。
利用者層とニーズの違いは?
(1)スポーツを楽しみたい
施設の規模が大きく、設備も多彩でさまざまな年齢層の方が気軽にスポーツを楽しめるという点では、フィットネスクラブやスポーツクラブに軍配が上がります。
特にプールを備える施設では赤ちゃんや子供でも楽しめるスイミングプログラムを開催していたり、スタジオレッスンでは親子で楽しめるダンススクールを開催するなど、ファミリーで楽しむことができるのが特徴です。
スポーツジムやトレーニングジムに比べて利用料が高価であることがほとんどですが、家族割引や利用時間制限による割引設定など、利用形態によって利用料が変動するシステムもあります。
(2)トレーニングを楽しみたい
幅広い年齢層の方が身体を動かすことを楽しむフィットネスクラブ、スポーツクラブに対し、スポーツジム、トレーニングジムは、身体を鍛えることで美容や健康の増進、体力向上を目指す場所です。近年流行りの筋肉トレーニングは、主にこれらの施設が担う分野になります。
専門知識を備えたスタッフも多く、ダイエットやボディメイクなど、目的が明確な方が真剣に取り組むにはより向いた施設であると言えます。
区別せずに使われることの多いフィットネスクラブ、スポーツクラブ、スポーツジム、トレーニングジムという名称ですが、良く似ていながらもそれぞれに定義が違い、ある程度の使い分けがされています。スポーツジムはトレーニングジムと並んで特にトレーニング分野を担っており、筋トレブームともいえる最近の流行では、特に注目されるべき施設と言えるでしょう。
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スポーツジムの多様性
筋トレブームで注目されつつあるスポーツジムですが、一口にスポーツジムと言ってもさまざまな施設があります。スポーツジムの業態について、ご紹介します。
スポーツジムの種類
(1)公営ジム
公営ジムは、主に地方自治体が地域住民を対象に、健康増進の目的のもとで運営しているスポーツジムです。定期利用が可能な場合もありますが、多くは一回ごとに利用料金を払う都度払い、または回数券の購入による複数回一括払いがとなります。トレーニングマシンの種類や性能は、施設ごとにバラつきがあります。
一般的には細やかなトレーニング指導は利用者から期待されない傾向で、指導員の業務は、受付や、マシンの使用法やルールなどの簡単なレクチャーにとどまることが多いようです。自治体から委託された民間企業が実際の運営に当たっていることも多く、その場合は、スタッフも、委託を受けた民間企業が雇用しています。
(2)民間ジム
民間ジムは一般の企業が運営しているスポーツジムになります。企業としては営利目的でもあるため、公営ジムに比べて設備が整っている、指導員が一定の専門知識を有している場合がほとんどです。
また、アクセスの良い場所にあることが多い点も特徴です。使用料は多くが月額払いで、公営ジムに比べれば高価です。それだけに、そこで働くスタッフはマシンの整備やトレーニングの補助、館内の清掃、トレーニングメニューの選定など、求められる部分も多くなります。
新しい民間ジム
(1)パーソナルトレーニングジム
スポーツジムはトレーニング目的で選ばれる場合が多いため、従来は、一定のトレーニングの知識、経験がある利用者が通い、自主的にトレーニングするという利用形態が一般的でした。
しかし、最近の筋トレブームの中で美容や健康、特にボディメイクやダイエットのためにトレーニングを行い結果を出したい、という新たな利用者層が生まれた結果、現在は、トレーナーと利用者がマンツーマンでオーダーメイドなトレーニングを行うパーソナルトレーニングジムが広く認知されるに至っています。
(2)24時間フィットネスジム
パーソナルトレーニングジムが結果を出すための真剣なトレーニングを目指すのに対し、よりカジュアルに身体を鍛えることを楽しむスポーツジムが、24時間フィットネスジムです。スタッフアワーと呼ばれる日中の時間にしかスタッフはおらず、利用者はマイペースに施設を利用します。
24時間利用可能なため、早朝や深夜など、通常のスポーツジムであれば閉館している時間帯でも通える点が、多忙なビジネスパーソンをはじめ多くの人に支持されています。
美容や健康の維持促進、身体を動かすことが好き、身体を鍛えたいなど、スポーツジムを利用する目的は人によりそれぞれです。スポーツジムは、それら、利用者のニーズによって新しい業態が生まれ、また使い分けられてもいるのです。
スポーツジムで働くことを志すなら、利用者の目的の違いにより必要とされるスタッフ像、求められる仕事内容も異なると言うことを心に留めておくべきでしょう。
スポーツジムの仕事って実際どんなもの?
トレーニングに特化したスポーツジムでは利用者が黙々とトレーニングに励む印象がありますが、実際には、スタッフにもさまざまな役割が要求されます。スポーツジムで求められる仕事について、ご紹介します。
仕事内容
(1)運動指導
スポーツジムスタッフの仕事と言えば、最も想像しやすいものはやはり運動の指導ではないかと思います。利用者が安全にトレーニングできるようマシンの使い方を指導したり、フォームのチェックやサポートなどを行うのが、スポーツジムスタッフ、トレーナーの仕事になります。
トレーニングメニューの選定やアドバイスを求められる立場でもありますので、運動に関する経験と知識が必要、且つ活かせる業務と言えます。
(2)生活指導
身体を鍛え筋肉を作ろうとする場合、ジムでの運動指導だけでは不十分なケースもあります。特に食事は身体づくりに大切であり、トレーナー向けの栄養指導の資格も存在します。
トレーナーとして仕事をするにあたっては必ずしも資格が必須というわけではありませんが、食事や睡眠と言った日常生活の指導も求められる点は、理解しておく必要があります。
(3)その他業務
スポーツジムの仕事は、利用者の運動指導、生活指導だけではありません。小規模なジムの場合はもちろん、中規模以上のジムであっても、様々な付帯業務が発生します。
トレーナーとして働いていても、マシンや器具の点検清掃、ジム内の掃除、また、シャワールームやロッカールームの清掃と言った雑務を並行して行うケースが多くあります。
また、サプリメントやプロテインの販売などを行っているスポーツジムの場合はそれらのセールス、入会希望者の見学案内などのコミュニケーション業務、顧客管理等の事務業務も発生します。
(4)24時間フィットネスジムの場合
スポーツジムの中でも、利用者の自主トレーニングがメインの24時間フィットネスジムの場合は、通常のスポーツジムに比べて担当する業務は少なくなる傾向にあります。
マシンやフロア、シャワールームやロッカールームの清掃、入退会の手続きや顧客管理データの入力と言った仕事は変わらないものの、運動指導や栄養指導は行わなかったり、有料オプションとして都度派遣される専任トレーナーが担うだけと言う場合が多いようです。
フロアスタッフのトレーナーとしての業務は初心者へのマシンの使い方のレクチャー程度で、運動に関する深い知識や経験が求められるケースは少ないでしょう。
将来性がある?期待できることは?
(1)メリット
スポーツジムで働くメリットと言えば、多くの人が、就業時間外にスポーツジムを無料で利用できる点を挙げます。利用者の方に運動を指導する立場ということで体型の崩れを気遣う意識が高くなり、美容健康により気を付けるきっかけとなるのも良い点です。
ジムによっては研修による知識の習得、スポーツ系の資格取得に積極的に取り組んでいるところもあります。そうして運動経験をさらに積み、併せて運動に関する知識も深めてゆくことができるのは、スポーツが好きな人には大きなメリットでしょう。
(2)必要な能力・身につく能力
トレーニングジムでトレーナーとして利用者への指導業務にあたる場合、多くのケースでマンツーマンの指導になります。利用者と一対一で説明やカウンセリングを行い、最適なトレーニングを模索しさらには納得してもらうために必要なものは、なんと言ってもコミュニケーション能力です。
また、入会や退会を希望するお客様から入会目的や退会を決意した原因、不満点を聞き出すために必要なものも、やはりコミュニケーション能力です。特にパーソナルトレーニングジムのトレーナーの場合は、利用者との信頼関係が必要となるため、運動の知識や経験に加え、より良い人間関係を築く対人能力が求められます。
これらの能力は必要とされるものであると同時に、日々の業務の中で磨いてゆくべきものになります。
スポーツジムは運動をする場所ではありますが、同時に、利用者は指導やアドバイスを求めて来ている場合も多いものです。マシンの安全を守り清潔を維持し、運動に打ち込める環境を整えるとともに、利用者のニーズに応える的確な指導を行うこと、気持ちよくトレーニングできるよう居心地よい関係を築くことは、スポーツジムにおける、スタッフの大切な仕事と言えるでしょう。
フィットネスクラブ・スポーツクラブの仕事
スポーツジムよりも規模の大きなフィットネスクラブ、スポーツクラブには、スポーツジムやトレーニングジムとはまた違った仕事、業務も多くあります。スポーツジムとは異なる仕事内容、将来性についてご紹介します。
仕事内容
(1)インストラクター
スポーツジムと異なりプールやスタジオを有するフィットネスクラブ、スポーツクラブでは、クラスを開講しレッスンを行うインストラクターの仕事があります。スイミングやアクアビクス、エアロビクスやヨガなどさまざまなレッスンで、利用者の講師を務めます。
(2)プール監視員
プールを備えるフィットネスクラブでは、プール監視員の仕事もあります。業務はプールの安全な使用のための監視と水温や塩素濃度の測定等で、比較的楽な仕事内容とされています。しかし、利用者が溺れている場合などは素早く救助に向かわねばならず、緊張感を持って臨むべき責任重大な仕事です。
(3)フロント業務
チェックイン、チェックアウトや入退会手続き、電話の対応、館内の清掃などが主な業務になります。見学者の応対、見学案内などは新規入会に直結すること、また、利用者のクレームが一番先に届く部署でもあることで、コミュニケーション能力が強く求められる職種です。小規模なスポーツジムではフロアスタッフが兼ねることの多い顧客管理や会計と言った事務業務にも、携わる機会が多いでしょう。
将来性
(1)メリット
比較的大規模で多彩な設備を備えるフィットネスクラブ、スポーツクラブは、スポーツジムに比べて月額利用料が割高なものです。けれども、フィットネスクラブ、スポーツクラブで働いている場合、就業時間外には格安または無料で施設を利用できるケースが多く、スポーツが好きな方にはメリットの多い職場です。
また、利用者数が多く、運動目的に加えスポーツ愛好者のコミュニティとして施設を利用する層も一定数存在するため、利用者と親しくなり楽しく働けた、という体験談もあります。幅広い人間関係を楽しめるのも、大規模なフィットネスクラブ、スポーツクラブで仕事をするメリットと言えるかもしれません。
(2)必要な能力・身につく能力
利用者が多く、入退会者の応対や利用者の継続意志を保つための頻繁なコミュニケーションが必要となるフィットネスクラブ、スポーツクラブでは、特に対人能力が必須となります。
利用者から「運動全般について詳しい人」という目で見られ易いため、運動のみならず流行りの健康法や栄養に対する意見を求められることもあり、幅広い見識が身に付きます。インストラクターとしての仕事では、子供向けレッスンなどで先生として頼られ慕われることで、責任感と自信が培われることも期待できます。
トレーニングやスポーツのみならず、身体を動かす、ということを広範に楽しめるフィットネスクラブ、スポーツクラブには、さまざまな職種があり多様な業務に携わることができます。
また、利用者の年齢層も幅広く、定期的に開かれるレッスンクラスはスポーツ愛好者のコミュニティの一面もあるため、密なコミュニケーションを求められる機会もあるでしょう。多くの人の中で、柔軟な対応と活発で華やかな雰囲気を楽しめる仕事と言えます。
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スポーツジムの仕事に関するQ&A
【Q1】スポーツジムで仕事がしたいのですが、どんな仕事がありますか
主なものは、マシンの事故を防ぎ安全な利用を促すための点検、巡回業務、フリーウェイトトレーニングの補助、サポートです。運動指導や栄養指導、入退会希望者の応対と言ったコミュニケーションメインの対人業務もあります。
雑務も多く、トレーニングで床やマシンに流れた汗を掃除したり、シャワールームやロッカールームを清掃したり、施設によっては利用者の使用済みタオルを回収するといった業務がある場合もあります。
【Q2】スポーツジムでトレーナーの仕事をしたいのですが、何か資格が要りますか
必須の資格はありませんが、スポーツ系の資格があれば有利です。JATI認定トレーニング指導者資格、健康運動指導士と言った運動指導、サポートに関わる資格のほか、スポーツ栄養実践アドバイザーなど栄養指導の資格もあります。また、資格以外には、なにかしらの運動経験、スポーツの入賞経験などがあるとなお良いです。
【Q3】スポーツジムのトレーナーは、定年まで安定して働ける仕事ですか
スポーツジムで一介のトレーナーとして働くことを考えた場合、定年まで勤めあげることは難しいと思います。経験を積んで独立し、プロ選手や団体、チームの専属トレーナーとして雇用されれば、スポーツ界でトレーナーとして働き続けることは可能でしょう。
とは言え、そう言ったケースは一握りの成功者だけというのが現実です。一般的な進路としては、トレーナー経験を活かし、理学療法士や柔道整復師などの国家試験を取得してスポーツジム以外の場所で働く、またはスポーツ施設運営会社の管理運営に携わる事務職へ転向する、といったケースが考えられます。
健康志向の高まりで人気のあるスポーツジム、フィットネスクラブといったスポーツ施設の仕事は多彩で、運動が好きな方、人とのコミュニケーションが得意な方には楽しめる仕事と言えるでしょう。
また、健康志向の高まる中高年層の地域コミュニティとしての機能も期待されるなど、今後はより社会的にも貢献度の高い仕事となることが見込まれます。定年まで安定して働ける仕事とは言い難いですが、さらに知識と経験を積んで資格を取得するなど、スポーツ界は、生涯の仕事として働き続ける可能性が十分にあり得る分野と言えるでしょう。