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水泳インストラクターの平均年収は350万円?将来性のポイント解説

泳ぐのが好きな方、子供が好き方は、プールで爽やかに子供に水泳を指導する水泳の先生に憬れた方もいるのではないでしょうか。

実際はただ水泳を指導するだけではない水泳インストラクターのお仕事内容、働き方、ポイント、年収や将来性などを調べてみました。

1)水泳インストラクターってぶっちゃけどんな仕事?

泳ぐためには相応の設備や環境が必要なもの。泳ぐのが好きな方にとっては、いつでもプールにいられる水泳インストラクターは、興味のある職業ではないでしょうか。水泳を仕事にする「水泳インストラクター」について、ご紹介します。

水泳インストラクターとは

(1)働ける場所

水泳インストラクターとは、スイミングスクールや、フィットネスクラブ等のスポーツ施設で水泳や水中動作の指導をする人です。プールでの運動と言っても、水泳だけではなく、アクアビスクや水中歩行などを楽しむ方もいます。

(2)教える対象

初心者から経験者まで、教える対象はさまざまです。フィットネスクラブの水泳インストラクターの場合は、泳ぎ以外のレッスンもあり、水びを楽しむベビーから軽い運動として泳ぎを楽しむシニアまで、幅広い年齢層の受講者がいます。

水泳インストラクターの特徴とは?

(1)スポーツインストラクター・トレーナーとの違い

フィットネスクラブ等の施設でスポーツインストラクターという場合は、ヨガやエアロビクスから健康体操を含む、広範囲なスポーツ指導者を指します。

もちろん水泳も含まれるのですが、一般にはスタジオレッスン等の指導者がイメージされる場合が多いようです。トレーナーは、特にトレーニングとしての運動を指導をする人を指します。

(2)プール監視員との違い

水泳インストラクターは前述の二者とは違い、泳ぎや水の中で行う運動を特に扱う職種になります。プールで働くというとプール監視員などもありますが、プール監視員は監視業務が主で原則水泳指導はしないので、こちらはインストラクターとしては扱われません。アルバイトの求人では、水泳指導ができる人には特別に時給を加算する条件でプール監視員を募集している場合もあるようです。

プールで働く水泳インストラクターですが、泳ぎ以外を教えることもあります。生徒も子供だけではなく、レッスン内容によってはベビーからシニアまで幅広く指導に当たることもあるのです。たくさんの人に水に触れる楽しさを伝えるのも、水泳インストラクターのお仕事です。

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2)正社員・フリーランスでの働き方の違い

それでは、水泳インストラクターとして働く場合はどのような勤務場所、勤務形態が選べるのでしょうか。きちんとした設備がなければ行えない水泳というスポーツは、勤務場所や勤務形態が限られているのが現実です。併せて、勤務形態ごとに異なる働き方、給与体系についても見ていきます。

社員・アルバイト

(1)働き方

水泳インストラクターとして働くには、スイミングスクールや、フィットネスクラブ等のスポーツ施設でアルバイトや社員になるというケースが一般的でしょう。経費の節約にもなることから、これらの施設ではアルバイトの雇用に積極的なようです。

ただ、体力等のさまざまな要素から、インストラクターとして安定して働けるのは30代頃までです。30代以後は、社員の場合はマネージャー等の管理職を目指してゆくことになるでしょう。

(2)収入

アルバイトの場合は時給制で施設の規模やインストラクターとしての能力によりかなり幅があります。集客実績など、レッスンの人気具合により時給が上下するケースも多いようです。フィットネスクラブやスポーツジムの社員であれば月給制、賞与や諸手当、実績や人気による歩合給が付きますが、同年代の収入に比べるとやや低いといわれています。

スポーツトレーナーとしての算出になりますが、初任給は月収にして16万から20万円、平均的な就労年代である30代の平均年収は350万円程度と言われています。最大年収となる50代の平均年収では、430万円前後になるという統計(2018年5月)もありますが、やはり、一般的な同年代の年収より低い傾向です。

フリーランス

(1)働き方

スイミングスクールやフィットネスクラブ等のスポーツ施設で、契約社員として働くことになるでしょう。経費削減の意味もあり、アルバイト同様、契約社員の雇用は多いようです。働くにあたってのハードルはそこまで高くはないものの、1年程度の契約が一般的で安定性は高くはありません。

また、季節によって集客にも波があるため、月ごとに収入が上下するケースも多いようです。ある程度の収入を確保するためには施設やレッスンなど掛け持ちする必要があるため、水泳インストラクター1本で生活を維持するのは、クラブや教室の集まる大都市でなければ難しいという一面もあります。

(2)収入

報酬の支払いが月給制か、時給制か、契約先によって異なるのが現実です。また、交通費や諸手当に関しても、支給される場合とされない場合があるので、事前の確認が必要です。時給の場合は集客力や指導力、人気次第で金額が上下するでしょう。

また、自分の働きたい時間とレッスン時間が合わない、準備等の給与対象外の作業にも時間を取られるなど、効率が良いとは言えない部分もあるようです。それでも、3,000円から5,000円の時給が見込め週12本程度のレッスンがあれば、月15万から24万円ほどが確保できる計算になります。

収入的には決して高給とは言えず、また、体力等の問題から年齢とともに仕事を続けることが難しくなってゆくのが、水泳インストラクターの現実のようです。とは言え、実績と人気があれば歩合給や時給が高額になるケースもあります。また、マネージャー職への転向などで、スポーツ業界で働き続けることは可能です。

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プールの写真

3)稼げる水泳インストラクターになるには?

決して高給とは言えない水泳インストラクターの中でも、稼げる人はやはり稼ぐもの。収入アップにつながる要素については、幾つかのポイントがあるようです。好まれる経歴や人柄、資格についてご紹介します。

求められるスキルは?

(1)経歴

好きで水泳を続けてきたという方なら、大会参加経験、受賞経験があれば非常に強い武器になります。また、水泳や運動指導に関わる専門的な資格を取得するなどして、知識や経験が認められれば、昇給できる機会は増えるでしょう。

(2)人柄

スポーツを教える立場の人間には、やはり元気であることが一番に求められます。前向きになる明るい声、感じの良い挨拶といったいわゆる「スポーツマンらしさ」はやはり好印象です。また、業務外の仕事もこなす積極性、教室経営やレッスンの進行にも関与する姿勢は、雇用者からも利用者からも信頼され、評価される点になるでしょう。

収入につながる2種類の資格

(1)基礎水泳指導員

基礎水泳指導員は、必須資格ではないながら、水泳指導に関わる人に求められるほとんど必須と言っても良い資格です。各都道府県の水泳連盟、協会で開催される講習会を受講すれば取得することができます。東京水泳協会で取得する場合は、受講資格として満18歳以上であること、併せて、100メートルを泳ぐことのできる泳力が必要になります。

水泳の歴史や科学、水泳に関わるリスク管理、安全対策などの7時間分の学科講習、指導計画の立案等指導に関わる実習を3時間、実技講習22時間を合計12日間で受講することで、資格が認定されます。(平成26年度)。

(2)水泳教師資格

日本スイミングクラブ協会の水泳教師資格は、日本体育協会の認める「公認スポーツ指導者」に含まれる資格の一つです。スポーツジムやスイミングスクールなどの商業施設で水泳の指導をする、水泳インストラクターのための資格になります。

資格取得のためには満20歳以上でなければなりません。自宅講習112.5時間を含む共通科目152.5時間と、専門科目84時間以上の受講が必要となります。

大会歴などは後からではどうにもならない部分もありますが、知識や人柄は、努力次第で身に付くものです。安全についても十分配慮すべき水泳インストラクターだからこそ、知識の習得証明にもなる資格の取得は、やはり有益であるようです。

自分の自信になるだけでなく、職場の方や利用者の方にも、安心感や信頼感をもってもらえるでしょう。

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4)水泳インストラクターを目指す方へ

水泳インストラクターを長く続けていくためには、やはり、仕事としてきちんと生活を支え得ることが大切です。実際のインストラクター経験者の口コミから、特に注意すべき点として挙げられていたものを5点、ご紹介します。

長く続けるために注意することは?

(1)身体への負担

水泳インストラクターとして最も気を付けなければならないのは、自身の体調です。一日7,8時間、続けて3,4時間水中にいることもある水泳インストラクターは、一般に考えられる以上に体力を消耗しています。

水温は管理されてはいるものの、やはり水中は身体が冷えやすく、女性では生理不順に悩む方も少なくありません。身体が資本の職種である自覚を持ち、体調管理を常に気遣う必要があります。

(2)安全性の確保

水の中は地上と違い、身体の自由が利きません。特にお年寄りや子供を指導する場合は、予想外では済まない怪我や事故の危険があります。安全をスクールや施設などの組織任せにしない責任感を、常に持ち続けるべきです。

収入アップへの3つのポイント

(1)独自性を持つ

水泳インストラクターとしての評価は、生徒からの評価に負うところが大きいものです。コミュニケーションを大切にし、楽しいレッスンを提供することが大切です。シニア向けレッスン、マタニティ向けレッスンと言った独自の得意分野が持てると良いでしょう。また、先生として慕ってくる子供と遊んであげる、保護者に対しては業務連絡などをマメにいれると言った面倒見の良さも、十分に独自の個性になり得ます。

(2)将来の見通しを持つ

身体に大きな負担のかかる水泳インストラクターは、長く続けることが大変な職業です。それでも水泳を仕事にしていこうと思うなら、将来に対する見通しは不可欠です。経営にも関わる気持ちを持ち、所属する施設をより良くする、全体の集客にも気配りできるようになると、将来的にも重宝される人材になるでしょう。

(3)役立つ資格

日本スイミングクラブ協会の水泳教師資格には、「水泳上級教師」という資格があります。これは、水泳の専門的な指導以外にも、各種事業の計画、立案、地域スポーツ施設の経営コンサルタント的な仕事に携わることのできる資格です。インストラクターを経験した後、マネージメント業務を志す際には有用な資格となるでしょう。

満22歳以上であれば、資格取得に挑戦することができます。自宅講習132.5時間を含む192.5時間の共通学科講習、64時間の専門科目講習を修了することで、資格の認定を受けることができます。

水泳インストラクターは体力勝負な職業です。自分自身も、生徒に対しても、体調管理、安全管理は徹底したいものです。また、決して高収入とは言えず、長く続けて行くことも難しい仕事だからこそ、現役の間の収入を安定させること、体力のピークを過ぎた後でも仕事を続けるための見通しを立てることが大切になってきます。

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5)水泳インストラクターに関するQ&A

【Q1】水泳インストラクターを長く続けるためにできることは?

社員として水泳インストラクターになる場合、純粋なインストラクターと、長く続けて将来マネジメントなども手掛ける可能性のあるインストラクターとで待遇が分れるケースがあるようです。水泳業界で長く続けていこうと思うならば、実技スキルの研鑽に加え、経営についても関わる姿勢を見せるべきでしょう。

現場で水泳を教えることにこだわるならば、選手を見出し育てて行くコーチ職が比較的高齢まで働ける職種です。その場合も、練習メニュー企画立案、クレーム対応や会社への報告等、さまざまな業務への理解が必要になります。それ以外では、運動経験を活かし、水泳以外のインストラクターに転向するというケースが多いようです。

【Q2】インストラクターになる上での注意点は?

水泳インストラクターは身体に負担が大きく、収入的にも決して恵まれてはおらず、水泳が好きなだけでは勤まらない部分もある職業です。教える立場に立つということを自覚し、責任感を持って指導する意識を持ちましょう。

とは言え、水泳の楽しさを伝えられた、泳げるようになった子から感謝の言葉をもらった、など、達成感ややり甲斐、さまざまな楽しさのある仕事であることも確かです。身体を冷やさないように、また、年齢とともに起きる身体の変化や体力低下に常に気を配り、自分にも生徒にも無理をさせないことが大切です。

【Q3】就職先を選ぶコツなどはある?

レッスンクラスの定員、集客具合や指導方針などはやり甲斐にも直結する要素です。施設の設備内容も含め、ご自身の理想に合うものを選択できると良いですね。給与面に関しては、給与体系が施設によりかなり異なるようです。特に昇給の基準については事前にリサーチできると良いでしょう。

正社員を目指すなら賞与や歩合給を、アルバイトやフリーランスの場合は、交通費をはじめ諸手当の支給実績については調べましょう。フィットネスクラブのインストラクターの場合は、企業規模によって給与がかなり上下することは考慮すべきかと思います。

水泳インストラクターの平均年収は、日本人全体の平均年収よりやや低く決して高収入とは言えません。長く働くことも難しく、職業として恵まれているとは言い難いでしょう。けれども、努力、工夫で集客に寄与することで十分な昇給が望める一面もあります。何よりも、好きな水泳に関わることで得られる満足、楽しさを、かけがえのないやり甲斐と感じる人が多いようです。資格取得などで将来の見通しを立てつつ、充実感を持って楽しめる職業と言えるでしょう。

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